「ボクの模型棚」

 
帝国陸軍 九五式軽戦車[ハ号] 指揮車

I.J.A. Type95 Light Tank 【HA-GO】“Commander Version”



Lastupdate:2009/02/15

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■ 九五式軽戦車 指揮車型(倶楽部録 2009 1/12から再録)

昨年末にファイン・モールド製品1/35「九五式軽戦車 指揮車型」を購入しまして、先の「くろがね四起」と並行して工作をしておりました。



九五式軽戦車(秘匿名称 ハ号)」というのは、日本陸軍最初の量産型戦車であった「八九式中戦車(秘匿名称 イ号)」の後継戦車として開発され昭和十一年から量産された経緯があるそうですが、従来の騎兵や捜索大隊の機甲化を目指したが為、機動力重視の快速戦車へと設計が大幅に変更され、軽戦車として制式採用されたそうです。その小型軽量・量的主力として広範囲な戦域に投入され、「八九式」の正統な後継車両であった「九七式中戦車」と共に、終戦まで日本陸軍機甲部隊の中核となった軽戦車でした。



モデル・カステンの可動キャタピラはすでに購入しておりますが、あまりに小さい部品の工作作業ですので、
つい面倒くさがって未だに手をつけておりません。

今回購入したキットは「指揮車型」でして、「九七式中戦車(チハ)」同様、メタルの環状式鉢巻型アンテナが付属しております。ソ連の無線方式を模倣したそうですね。このような追加装備は現地改修ではなく造兵廠など然るべきセクションで工作されたという組立説明書の記載に驚いた次第。最も戦車連隊の編成を紐解くと連隊本部や第一小隊に軽戦車が多数配備されますから、戦力的価値の失せた兵装であっても、集団運用の要的役割を背負ったのかもしれません。




キットは金型がいい加減傷んでいるのか、バリが多くて余計な時間を取られてしまったのですが、部品点数はさほどでもありませんので、忍の一文字かと。またヒケもある箇所が見受けられますので、サーフェイスで表面処理する以前に、一回軽くヤスってウイークポイントを確認することをお勧めします。ボクは一箇所、最後まで気が付きませんでした。(笑)

今回はGSIクレオスの日本陸軍前期迷彩セットというカラーに若干手を加えて塗布してました。塗り分けはくっきりさせる為、茶色(基本色)塗布後、草色、自作の土地色を、まず筆でアウトラインを引き、エアブラシの細吹きで(マスキングはとくにせずに)ビャビャッと吹いちゃいます。
砲身、揺架、砲架、シャベル・ツルハシなどOVMの部材は陸軍カーキで塗装。これ等機材は個々車両単位の管理ではなく、所属部隊の管理みたいですので、車体の迷彩塗装とは何ら絡みません。
車載機銃(九七式車載重機関銃)は黒染め処理されておることから、防弾器、銃耳球共々、ガンメタではなくフラット・ブラックでよろしいかと。



問題は日本軍のお得意であった「進行方向欺瞞帯」俗に言う「黄色帯」ですね。戦車の進行方向や大きさを誤認させる分割効果を担ったそうです。迷彩パターンはランダムだそうですが、今回はキット付属の塗装説明書に忠実に塗ってみました。塗料はタミヤエナメルのフラット・イエローにフラット・ホワイトを若干加えたもの。「こんなんでいいのかー?」と凝視しながら作業すると、流石に欺瞞迷彩だけあって頭がグラグラします。考え込みすぎないこと。(笑)

足回りはパステルを溶剤で溶き、筆塗りでババッ!と汚します。明度はこの際考えません。薄いところ濃いところを塗り分け、転輪が回転する周囲など泥が飛び散ったように(あるいは飛沫が滴ったように)ちょんちょんと細筆で描きこんでおります。足回りは泥汚れで凄まじく汚いところですから極端な話、別にバフ一色でも構わないと思います。なまじ仕上がりが綺麗ですと、汚すのはかなりマゾっぽい作業ですね。(笑)



付属のデカールには「戦車第十三連隊 第四中隊 昭和十七年 漢口 “”」と「戦車第十三連隊 連隊本部 昭和十七年 荊門 “(本部の意)”」のマーキングがありますが、今回は手書きで“”「戦車第一連隊 第一中隊」としてみました。
これは久留米で編成された連隊の連隊歌の一節「筑紫の原に宮の陣♪」に由来するそうで、中隊の秘匿名と戦車識別記号は
(第一中隊=軽戦車中隊 )」、
(第二中隊)」、
(第三中隊)」、
(第四中隊)」、
(整備中隊)」と各中隊に示し、
これに車体側面の数字表記が加わったそうです。(ボクはまだ表記しておりませんが)

もっとも「ちくしのや」は「血苦死野焼(野垂れ死に)(死体を焼く)」を連想することから隊員達の不評を買い、「し」を「」と宛てがい、「の」を乃木大将から「」の字を宛がったとは有名な話。まあこの部隊に実際「指揮車型」が配備されていたかどうかは知りませんけど...。(笑)

ただ時折予備車輌で「」という表記を見かけるのだけど、本当は「ちくしのみや」だったのか?
謎は深まるばかりです。(けど突っ込んで調べてない 笑)




14th MMCに展示出品するに辺り、我が子飼いの将兵に教示を作成し、布告してみる事にします。

【下記、訓示ス】

現下「三鷹大演習(秘匿名称ミ号)」は、
大凡凄愴苛烈の戦局を極める予想、
正に西東京興廃の関頭に立つ。
今や、りんく、まいみく一丸、各々その全力を傾倒し、
楠公精神に徹して、七生報國を致すの冬(とき)なり。

真っ平軍は本作戦の外部一翼として、
北辺鎮護の大任にいささかの虚隙なからしむと共に、
「ミ号大演習」作戦任務の遂行上、
有形無形のあらゆる寄与貢献に遺憾なきを期す。

之がため兵力資材の抽出、転用、補充、交替、改編など
屡次かつ頻繁に実施せらるべしといえども、
これを変転きわまりなき戦局に対処して、
よく戦勢の主導権を確保すべき臨機の措置として、
やむを得ざるところにして、
毫末も北方情勢の緩和を意味するものに非ず。

むしろ情勢は「ミ号大演習」の進展と相俟って刻一刻、
実質的緊迫度を加えつつあるを深く銘肝するところなかるべからず。

「ミ号大演習」の重大任務に付与せられて勇躍外征に赴く者、
三鷹有事に備えて営々よく作戦準備ならび訓練に専念せし者、
真っ平軍伝統の精強と矜持とを保有し、万難を排し千苦を凌ぎ、
鉄石不動の心腸を以て沈着冷静に各自の任務を奨順し、
総員決死、本領発揮を期すべし。

戦闘の要訣は、偉大なる機動力と穿貫突破力にあり!
一撃に是を殲滅するにあたり、不断の突進を敢行する事、
これ特に緊要なり。勇躍全力を尽くして従容として
悠久の大義に生きるを悦びとすべし。

茲に展示者、鑑賞者と共に聖寿の無窮、
三鷹模型倶楽部の弥栄を祈念すべく、
真っ平独立戦車旅団、「まるひとふたごう」未明、全車発進す。

本日「まるひとふたよん」時に先発せし、
第一陣の諸兵備を勘案し、
密にこれと連繋統一を図り以て、
統合戦力の発揮に遺憾なからしむ。

この「ミ号大演習」、大いに我が機甲部隊の面目を発揮し、
負荷の重任を完遂せん。

全車蹂躙!各車敢闘を祈る。



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