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2.道具編


私は屋外で描くのが70%くらい、あとは室内で描いています。私が使っている道具などを紹介いたします。以前は日曜画家でしたが、今はフルタイム画家になりましたので、以前と少し道具類も変わってきました。新しい物好きですので、新発売のものはなるべく手に入れて試してみています。参考になれば幸いです。


水彩画を構成するものは2つです。紙と絵具です。あたりまえですが、紙の特性についていろいろ考えてみましょう。

紙の一般的な性質について

保存性
油絵と違って紙ですので脆弱ですが、保存性を考慮すればかなりの年数持つものです。洋紙はいざ知らず、日本の国では紙が古くから作られ、平安時代の和紙が残っていることからもわかるように、和紙は耐久性があるものです。洋紙はそれに比較してあまり持ちは良くないようで、数十年経つとのぼろぼろになったしまうものがあり、図書館の蔵書などの保存が問題になって新聞などで取り上げられたことがあります。最近はそのこともあって各社中性紙を発売するようになり、この問題は解決しつつあるようです。ですから「中性紙」を選ぶことは基本となります。確かに私も1970年代に使った紙でブレダンなどは茶色いシミが発生して台無しになったものがあります。安くても「中性紙」と明記されていないものは選ばない方が無難でしょう。

吸水性
吸い込みのいい紙と吸い込まない紙がありますが、私は吸い込まない紙が好みです。テクニックがいろいろ使えます。吸い込みが強いとどうにもなりませんから。本来紙は水で繊維をどろどろにして漉いて乾燥させたものですから、水を吸うものですが、吸い込みがいいと直しがききませんし、描きにくいので明礬(ドーサと言っているもの)などを塗布して吸い込みを押さえてあるものが普通です。和紙であるMOは両方発売されているようです。洋紙では吸水性による違いはありませんが、紙によって若干違いがあります。

表面の粗さ
荒目、中目、細目と表面の粗さが3段階くらいに分かれているのが普通です。荒目は広い面積を平らに塗りたい場合や、多めの絵具でウォッシュするのに向いています。つまりでこぼこが大きいとそこに絵の具が溜まるためです。目が細くなるほど多めのウォッシュは流れてしまいますし、筆のタッチが残るようになります。紙は描き方のスタイルにより好みがありますので、いろいろ試して自分の紙を見つけるしかないでしょう。


紙の荒さを言う場合もありますが、ここでは繊維の方向のことです。手漉きなどでは問題ないのですが、機械で紙を漉く場合コンベアに繊維を流し込むので、繊維が流れ方向に向いてしまいます。このような紙の場合乾燥すると繊維と平行の方向と直角方向では伸縮率が異なり目と直行する方向にカールします。強度も異なります。このように繊維の並んでいる方向を目といいます。長辺方向と目が平行なものを縦目といいます。短辺方向に目があるものを横目といいます。スケッチブックで300gくらいの厚い紙で縦目ならば横にして風景を描くとき天地方向に伸縮しますので、小口をクリップでとめておくだけで描けるものです。横目ですと左右に伸縮してでこぼこになり空などを平滑に塗ったときに縦に濃淡が出ていけません。スケッチブックは縦目であるべきです。たまに横目の紙がありますがこれは使えません。スケッチブックがビニール包装されていて確認できないものは横目か縦目かの表示をするべきです。慣れれば表面を観察すればわかります。わからない場合は一枚濡らしてカールする方向を観察してください。

上の写真の向かって右側は縦目のスケッチブック、左は横目のものです。濡らして5分経過後の両者の状態です。横目ですと、綴じてある部分に皺がよってご覧の状態になり、平滑なウォッシュは困難です。

厚さ
厚さの単位としてg/uが使われています。要するに1uの重さですが、200g以上のものが波打ちが少なくいいでしょう。300gのものを多く使っています。印刷用紙などでkg表記のものがありますが、これは全紙で1000枚の時の重さを表していますので、全紙のサイズが変わるとこの単位も変わります。

画用紙(キャンバス)サイズ表
大きさとしては以下の表を参考にしてください。(単位ミリ)
横÷PM 横÷M
0 180 180 140        
1 220 220 160 120      
2 240 240 190 140      
3 273 273 220 160      
4 333 333 242 2201.51 1901.75
6 410 410 318 2731.50 2421.69
8 455 455 380 3331.37 2731.67
10 530 530 455 4101.29 3331.59
12 606 606 500 4551.33 4101.48
15 652 652 530 5001.30 4551.43
20 727 727 606 5301.37 5001.45
25 803 803 652 6061.33 5301.52
30 910 910 727 6521.40 6061.50
4010001000 803 7271.38 6521.53
5011671167 910 8031.45 7271.61
6013031303 970 8921.46 8031.62
80145514551120 9701.50 8941.63
10016201620130311201.45 9701.67

Sは正方形。Fは人物用、Pは風景用、Mは海景用ということになっていて段々細長くなる。
黄金比でMサイズを決めて・・云々と良く言われているが、表のように縦横比はでたらめと言っていい。起源を調べるとフランスで作られた規格であるらしい。はじめは黄金比を考えた寸法だったがキャンバスを無駄なく切り分けられるように寸法が調整されたとみる方が妥当で、美的に厳密なものではなさそうである。風景画ならA版、B版の方が1対ルート2になっていてすっきりしていて良い。まあ昔から使われているので仕方ないが・・
スケッチブック、ブロックなどF6を使うことが多い。というのも既製品でP6が無いからである。最近はロールを切ってP10を使うことも多い。このくらいが私にとってちょうど良いサイズ。外で描くのでP20くらいがサイズ的にも時間的にも私にとっては限界。正方形も好きで時々使いますが、紙が無駄になるので痛し痒し。貧乏性なのでF6をP6に切って使うということはもったいなくて普通はしません。

小生の使用している銘柄

ラングトン(英:ラウニー)

イギリスのラウニーで発売しているラングトンは発色はアルシュより良く、描きやすい紙ですのでもっともおすすめです。リフトもしやすいです。760mm×560mmというシートもあり大きめの絵を描くのに使いやすいです。ちょうどP20くらいになります。ロールもありアルシュよりはリーズナブルな価格です。

アルシュ(仏)

アルシュは36×51センチの300gの荒目のブロックとロールを使っています。アルシュの場合中目が普通の荒目のような感じで、荒目はすごく粗くドーサもきつくて初めて使う方はとまどうかもしれませんが、私には使い勝手がいいです。若干乾くと色が沈む傾向にあります。表面も丈夫ですので消しゴムなどでごしごしやっても大丈夫です。プロが一番多く使っている紙です。高価です。ロールもあり大作も描けます。リフトはしにくいです。ロールを切って使うのが一番経済的。

ウォーターフォード(英)

最近ラングトンと同じくらい使っています。私には大変描きやすい。丈夫さもあり、発色も申し分ありません。グラデーションもきれいに出ます。

MBM(仏)

木炭紙の最高級品です。この厚口が意外にも描き易い。しかも半分に切るとA3伸びに最適なサイズの縦目になります。しかし表面の縦じま模様が嫌いな方も多いかも。

ウォーターフォード(英)

最近ラングトンと同じくらい使っています。私には大変描きやすい。丈夫さもあり、発色も申し分ありません。グラデーションもきれいに出ます。

ワトソン

大変丈夫で変色もなく、いい紙です。表面がざらざらしていて、パステルなどにもいいです。若干アイボリーがかっていますが、ホワイトワトソンというものも最近発売されていますが普通のワトソンとは別物です。ボードもあります。

フォントネー(仏:キャンソン)

以前良く使っていました。もともとアルシュの廉価版として開発されたもので、アルシュより安価ですが発色も素直で多少すべる感じですが描きやすい紙です。しかし紙質が弱くブロックから一枚はがす時にも注意が必要です。1度ならず破いてしまいました。また2000年に購入したものは周辺部にドーサむらが出ましたので現在使用を中止しています。

 参考資料:グラフィック社刊、松原龍夫著「透明水彩&用紙」がありますが、新しい紙は出ていないので改訂版を期待します。

水貼りの方法
メールでの質問に水貼りとは何かという質問を時々受けますので、他のHPにも良く解説がありますが、ついでにここに簡単に書いておきます。
要するに紙に水彩で描くと、水なので紙が水を吸ってでこぼこになって描きづらく、平らに塗れずムラになるのを防ぐため、あらかじめ紙を濡らして板に張ってから描くということです。着物の洗い張りみたいにしておくのです。
1.紙を貼る合板を用意します。TYPE1合板、TYPE2合板、シナ合板などがあります。どれでもいいでしょう。アクリル板などでもいいでしょう。私は耐水合板の3ミリくらいのものを大きいまま買ってきて、サイズに合わせて切って使っています。角はヤスリで少し削っておいた方が痛くなくていいでしょう。
2.ベニヤはそのままで使ってはいけません。かならず白で塗装してください。というのもベニヤを濡らすと色素やアクが出て紙を汚すからです。これは有機物ですので後で酸化してシミの原因になったりします。塗料はアクリルのジェッソなどでもいいでしょう。薄い紙を使った場合ベニヤの地色が透けるのを防ぐことも目的の一つです。
3.紙は十分湿らせてください。裏面のみ濡らします。紙によりますが20分くらいかかりますので辛抱して完全に伸びきるまで水を追加しながら待ちます。ロールのアルシュなどは堅くドウサもきついので風呂場に持っていきシャワーで両面をザーっとやってしまっています。この場合は10分ぐらいで伸びますが多少吸い込みが良くなりすぎますので、それがいやな場合は裏のみ濡らしてください。
4.紙テープは濡らした雑巾に滑らすようにして濡らします。この紙テープののりは酸化するとシミになる可能性があるので、絶対に描画面に着かないように注意します。ですから絵を描くための筆などで紙テープを濡らしたりしてはいけません。
5.紙の目をよく確認し、目に平行の辺から紙テープで貼ります。片方を貼ったら、きれいなタオルなどでしごいて反対の辺を貼ります。テープと紙との接着を良く確認しましょう。同様に目に直行する方を貼ります。目の無い紙はどちらからでも構いません。
6.十分放置乾燥したら仕上がりサイズの印(トンボなどと言ったりします)を付けます(サイズ表確認のこと)。のりしろにサイズと紙の銘柄も記入しておくといいでしょう。紙テープは湿気を吸うとのりが固まって貼り付いてしまいますのでビニール袋にしまっておくようにしましょう。

シャープペンシル

 下書きは鉛筆でいいのですが、削るのが面倒なので、製図用のフォルダーを使っています。芯はとがらせないで使います。0.7ミリや0.9ミリのシャープペンシルも使います。あまり細いと紙に傷が付いてしまい絵の具を乗せたときに影響が出るので0.5ミリ以下のものはあまり使わない方が無難です。消しゴムは普通のものです。


羽ほうき

 消しゴムを払うときに使います。手で払うと手の油がついて良くありませんので、これを使ってください。


絵の具

 

はじめに
油絵具は顔料を亜麻仁油などで練ったものです。亜麻仁油のことをビークルなどといったりします。「つなぎ」ですね。油絵具は乾燥ではなく酸化重合によって油が固体に変化することで乾燥します。ですからあとから油を与えても溶けなくなります。
それに対して水彩絵具は顔料をアラビアガムという樹脂を湿潤剤と水に溶かし練ったものです。水彩は水の乾燥によって紙に固着します。アラビアガムは水に良く溶ける性質があり、乾いた後でも濡らせばまた溶けます。水彩はアラビアガムのこのような性質から描いた後でも容易に溶けるので、修正はできるがあまり重ね描きが出来ないなど水彩独特の特徴があります。良く水彩は直せないと言ったりしますが、油の方が直せないのです。上から塗りつぶして直すことは出来ますが。
最近多いアクリルは水彩に分類されることがありますが、性格は大変違います。これは水の中にもともと水に溶けないアクリル樹脂を乳化した状態(エマルジョン)にしたものと顔料を練ったものです。水分が蒸発してアクリル樹脂同士が結合して固体となりますので後から濡らしても溶けなくなります。後で溶けない性質ということでは油絵具に似ています。
顔料は油もアクリルも水彩もだいたい同じものと考えてよいようです。

透明水彩と不透明水彩(ガッシュ)
 この2つの違いはアラビアガムと顔料の比率が違うだけのようです。安い不透明水彩には体質顔料を使っている物もあるようですが、詳しいことは知りません。不透明水彩の顔料は密度が高く乾くとほとんど顔料のみになるので地の色が見えなくなります。透明水彩はアラビアガム濃度が高いので、顔料がまばらで地の色や紙白が透けて見えるというわけです。不透明水彩で明度を上げるには白を混ぜますが、透明水彩は薄く溶くだけでいいのです。不透明水彩は顔料比率が大きいのでこれをアラビアガムで薄く伸ばせば経済的な不透明水彩として使える?かもしれません。
 私の場合は透明水彩です。はじめの頃ガッシュを使っていた時期がありました。乾燥した油絵みたいな感じになります。よく初心者の方で透明水彩で濃く描こうとする人がいますが、そうすると不透明水彩と同じ感じになり透明水彩の良さが出ません。それぞれの特性に合った描き方をすべきでしょう。

絵具の堅牢性
 アマチュアの練習用であればこれは考慮する必要はないかと思いますが、プロとして絵を売る場合この要素が重要になります。せめて10年、いや歴史に残るためにはもっと持ってもらわねば困ります。しかしずっと日にさらされる条件なら何年も持たないのです。この日にさらされて色が変化することを退色といい、それに耐える性質を耐光性といいます。
 ではどのくらい持つものかというと、条件がさまざまでわかりにくというので、ある基準のもとで変化するかしないかの評価がメーカーごとに行われ、それが商品にも表示されています。主に3段階くらいの記号で表されているものが多いです。パンフレットを参照してみてください。ホルベインでは***、**、*の3段階。クサカベは高耐光性、★★★★、★★★、★★、★の5段階など。
 また透明水彩の場合ホワイトを混ぜると堅牢性は著しく落ちる。というのが一般的ですのでホワイトの扱いには注意しましょう。
 アメリカではアメリカの材料試験協会(ASTM)という組織が基準を設けそれに合格したものに表示を許可しています。ASTM I とか II とかの表示が海外のアーチスト用絵具には表示されているのを見たことがあるかと思います。Iがもっとも堅牢です。プロはこれらの品質保証されたものを使うべきでしょう。

顔料
 材料がほかのメーカーでも同じ場合、堅牢性もほぼ同じと考えられます。ですから原料を知ることは大切ですが残念ながらあまり詳しい資料は画材やさんでも置いていない事が多くHPなどで調べるしかありません。国内メーカーでは唯一ホルベインが書籍を出版しており、かなり詳しく説明してあります。また質問にもメールで答えてくれます。

絵具の毒性
 絵の具には毒性のあるものが多いのです。特に専門家用のものには多いです。カドミウムイエローなどカドミウム系の色はカドミウム、セレン。コバルトブルーやセルリアンブルーなどはコバルトが含まれています。バーミリオンは硫化水銀ですが水彩絵の具では使われないようです。良くhealth labelや×のマークを見たことがあるかと思いますが、毒性の警告です。
 ちなみに学童用のものはこれらの毒性のあるものは使われていないはずです。アーチスト用を使う際は特に注意してください。特に小さいお子さんのいる家庭。
 毒性のあるもののほとんどは重金属の化合物です。重いので水にとかすと沈殿しますので筆洗の水もペットボトルにためて上澄みだけ捨てるようにしてください。たまったものは電池などと同じ扱いで廃棄処分してください。

代替顔料
 よく絵具名で××hue(ヒュー)という表示を見ることがありますが、これらは××な「色合いの」という意味で、本来の顔料ではないことを示しています。代替顔料を使う理由としては、顔料が高価すぎる、毒性が強い、製造元が製造を中止した、などが挙げられますが、代替品を使うにしてもその色合いや堅牢性の特徴を損なわないように注意して作られるのが普通です。が安価なことが多いようです。

合成顔料
 代替顔料と似ていますがこちらは化学式、つまり物質として同じものを科学合成してつくったものです。たとえばウルトラマリンはもともと天然のラピスラズリでしたが、近代になって合成法が発明されて大量かつ安価に作られるようになりました。でも物としては同じでしかも不純物を含まないので合成のものの方が普通はきれいで安価です。

混合顔料の絵具
 単独の材料ではなく、複数の顔料を混ぜて作った色もあります。たとえばカドミウムグリーンはカドミウムイエローとフタロシアニンブルーなどとの混合物です。このような絵の具は単独顔料の色をパレット上で混ぜればいいので、基本的には不要と思われるので、絵の具の数を減らしたい場合は考慮する必要があります。しかも混ぜる場合は量を変えていろんな色調の段階を得ることができます。ただしパレット上で混ぜる場合は不純物が混ざって工業的に混合するより彩度が落ちるのが普通です。が、現実そんなに鮮やかな色は風景水彩ではあまり使いませんので大丈夫です。ペインズグレーなど独特で手放せない色もあるにはあります。

染み付く色
 ウインザーニュートンの絵具の解説にstaining color(St)というのがあります。これは染み付きやすい色という意味です。そういう絵具は紙にしみついてリフト(後でぬらして除去するテクニック)できないので覚えておくといいでしょう。プラスチックパレットなどにも染みついてしまうことが多いです。

透明色と不透明色
 透明と不透明の違いは顔料によってある程度決っています。たとえばイエローオーカーなどの土系の色は原料が土ですから不透明なものが多いです。カドミウム系やコバルト系も不透明です。透明水彩といってもそのように顔料が不透明なものがあるので濃く使うと不透明感が強くなります。不透明顔料でもアラビアガムを補充して透明感を増すことができます。ウインザーニュートンはこの違いも表示しています。O(Opaque)不透明、 T(Transparent)透明がそれです。シュミンケも表示があり不透明、半透明、透明の3段階です。

固形かチューブか
 現在絵具は普通チューブ入りで売られていますが、それは近代になってグリセリンなどの湿潤材が発明され使われるようになってから可能になったもので、元は画家自身が顔料を媒材で練って使うものでした。現在は固形のものとチューブ入りのもの2種類販売されていますが初学者にはチューブ入りのものをおすすめします。理由は、固形のものは色の名前を覚えにくいということにつきます。包装紙をむいてセットしてしまったあと、あれこの色なんだっけということになるからです。チューブなら使うときに色の名前を確認しますので色名を覚えると思います。また固形は色を次々取ると汚れます。黄色など青系の色が乗って汚れると、きれいな黄色が使えなくなるので、筆を常にきれいにしてから絵の具を取るというように気をつかわなければならないというのも初学者向きでない理由です。色名を言われたらその色をイメージできるようにしましょう。また風景のある部分を見て、絵具の何と何を使えばいいとイメージできるようにしっかり覚えるのが基本です。

メーカー
 はじめた頃は絵の具は国産のごく普通に手に入るチューブのものを使っておりました。屋外で描く前にチューブからパレットの仕切りの部分に適量出して、使うのですが、これが意外と面倒くさい。アトリエという本で水彩特集を見たときに、予めチューブから仕切りの部分に出して固めてしまってから持っていくという、プロの方を見習ってそうやってしばらく使っておりました。そのうちこれなら元々固形のウインザーニュートンなどの外国のものの方が面倒くさくなくていいだろうと、買ってまいりまして、びっくりいたしました。こんなに色がいいのかと。ラウニー、ターレンス、外国のアーティスト用の製品を使ってみて、その差の大きさに、認識を新たにしました。(確か児童文学に金持ちの子が使っているウインザーニュートンの絵の具がうらやましくて盗んでしまうというような話を子供の頃に読んだような気がします。その頃からこの差は変わっていないということか)
以下は私の使っているもの、使ったことのある絵の具です。
国産メーカー
クサカベ:カドミウム系なども代替顔料のようで、非毒性化が進んでいるようであるが情報開示があまり進んでいない。
ホルベイン:国産で唯一ASTM表示のある絵の具を製造。情報開示がしっかりしているのでプロも安心して使える。
文房堂:国産の老舗ブランド。チューブに顔料の材料名が日本語で表示してあり大変良い。

海外メーカー
ウインザーニュートン(以下W&N):品質は最高で情報開示もしっかりしていて一番使っているメーカー。
ラウニー:英国製としてW&Nと競っている老舗だが、品質的にちょっと劣るような感じ。
シュミンケ:ドイツ製。少ししか使っていないが品質は最高。情報開示も進んでいて良い。
ターレンス:24色の固形セットを使っているが、これも良い。
ブロックス:ベルギー製。少ししか使っていないが品質は最高。チューブ入りは少々軟練りだがアラビアガムの品質がいいようだ。情報はHP頼み。
セヌリエ:フランス製。固形36色セットやチューブ入りを使っているが顔料品質は最高。チューブ入りは少々軟練りで漏れる。


小生の基本的な絵の具

黄色

イエローオーカー
昔からある基本的な黄色顔料です。元は土なので堅牢で安心して使えます。非常に不透明で、これを混ぜると色が暗くなります。

パーマネントイエロー(ライト、ディープ、オレンジ)
高校生で油絵を描いていた時は黄色は安価なクローム系を使っていました。次にカドミウム系は高価でしたが堅牢なので使っていました。しかし毒性があるので使わないことにしました。そのかわりの絵の具ですが透明感があってカドミウム系よりいいです。堅牢性が若干劣るのが残念ですが・・。


赤色

カーマイン
粒子が細かく透明感のある赤紫に近い堅牢な赤。

ライトレッド、インディアンレッド
顔料は酸化鉄(ベンガラ)である。堅牢なさび色の絵の具。

ブライトレッド(クサカベ)
カドミウムレッドが有毒のため使用をやめ、この顔料にしました。

パーマネントマゼンタ
マゼンタは耐光性が悪いので使っていなかったのですが、ホルベインなどはキナクリドン系の顔料になって耐光性が向上したようですし、混色のベースとしていいので今後は使ってみようと思っています。

緑色

ビリジャン(ヒュー)
青緑。この色を生のまま使うことは日本の風景ではあまりないように思います。若干混色して使います。海などには使います。

サップグリーン
黄緑。日本の緑にもっとも良くあう色です。気に入っているクサカベのものはいわゆる黄緑でもっとも鮮やかで独特です。これはフタロシアニン系青をベースとした混合色のようで透明感が強いです。ほかのメーカーのものはくすんだ緑です。堅牢性はビリジャンなどに比べると少し劣ります。そのため堅牢性を考えてカドミウムイエローの各段階の色とビリジャンの混色でも良く緑を作りますが不透明感が強くなるのは否めません。

青色

ウルトラマリン
ラピスラズリを科学合成した色で、透明感があります。粒子は粗い感じですが、これは顔料がアラビアガムと分離しやすい性質のためと思われます。若干赤味があるせいか黄色と混色してもきれいな緑色になりません。堅牢ですが酸には弱く、酸の含まれるウォーターカラーメジウムは使わない方が無難です。

コバルトブルー
コバルトも重金属です。が不変色と言われるほど堅牢で直射日光に長時間曝していても退色しません。不透明でのっぺりした印象になるのであまり魅力を感じませんが基本的な色です。

フタロシアニンブルー
優秀ですが安価な色素で、印刷の青色もこれが原料です。粒子が細かく透明感もあり、薄くのばすと空色になります。イエロー系と混色すると美しい緑色になります。色名はメーカーによってかなり異なります。顔料が作られなくなったマンガニーズブルーやW&Nのウインザーブルーなどはこの顔料からできています。コバルトやウルトラマリンなどの無機顔料に比べると耐光性は一歩劣るようです。

セルリアンブルー
美しい空色ですが、外国のものと比べて国産のものは一歩劣る気がします。これもコバルト系なので堅牢ですが不透明で粒子が粗く、空に使うとざらついて結構苦労します。

褐色

ローシエンナ
ローアンバー
バーントシエンナ
バーントアンバー
いずれも土系の顔料とその焼成したもので、安全堅牢ですので良く使います。

その他
ペインズグレイ
この色は各社で全然色が違います。私の好きなのはW&Nのもの。青っぽい黒で、ブラックの代わりに使います。ランプブラックとの混合顔料です。ランプブラックとウルトラマリンの混合でも同じような色になります。ですから現在ではランプブラックを多く使うようになりました。黒は最後に使い他の色と混ざらないように注意して扱っています。黒は私の場合必須です。

チタニウムホワイト
ホワイトは透明水彩の場合混色には使いません。しかも混ぜると耐光性が著しく落ちるようです。白い点を置きたい場合のみ、最後の最後でちょっと使う程度です。チタニウムホワイトは新しい顔料ですが一番被覆力が強く普通これしか必要ありません。

ホルベイン 5Mixing Colors Set
ホルベインから不透明色ですが、3原色+黒+白の5色セットが発売されています。これは3原色にあわせた色。つまり印刷の3原色と同じ色です。青は印刷と同じフタロブルー、その他は・・わかりません。しかしホントにこれだけで絵が描けます。不透明ですが粒子が細かくアラビアガムを加えると透明色とそんなに変わりなく使えます。これを必ず持っていき、絵の具が不足すると代用しています。青は空色として大変きれいです。


 参考資料:ウインザーニュートン技術資料(大きな画材屋さんにおいてあります。このへんの技術提供も国産のものと違ってしっかりしています。小さなパンフレットに必要にして十分な情報が入っています。)
ホルバイン監修「絵の具の辞典」など


パレット


 よくプラスチックとか安いパレットで水をはじくものがありますが、展色できないと色がよくわからないので透明水彩には不適です。
最良のものは陶器のものですが、重いのと割れやすいので、携行には不向きですが、お皿は1枚は持っていくことにしています。筆置きのくぼみのあるものがいいです(写真上)。英国ラウニー社の高価な木製セットには陶器のパレットがついています。日本画の梅皿や菊皿も便利です。
 最近「さくら」の学童用パレットで、先生方の意見を採り入れたパレットが作られていす。プラスチックだがはじきにくい加工がしてある。仕切りが深いなどの改良がなされています。携行にはおすすめです。
 外国の水彩画家が良く使っているものにブッチャーズトレイというものがありますが、料理に使うホーローのトレイのことで、表面が磁器と同じ性質なので使いやすいのです。日本では縁の背が高いものしかなくて使いにくいので使っていません。本当は四角くて中心が平らで回りが傾斜している小さめの皿が一番私にとって使いやすいので、東京浅草合羽橋の厨房用品専門店に行って探しましたら、いいものがありました。四角い皿と大きめのケーキ皿です(写真下)。これはホーロートレイよりずっと使いやすいので自室で描く場合は愛用しています。

画用液

オックスゴールリキッド(雄牛の胆汁液)、
水はじきの強い紙に、はじかず薄く延ばしたいときなどに有効です。泡立たない界面活性剤です。

アラビアガム
アラビアガムは絵具のところで解説したとおり、水彩のメジウムです。補充して透明感を増したり固着を良くしたり、多少のグロスを与えることができます。これを使いすぎると割れが生じることがあります。また水に溶けやすくなるので、上塗りした時下の色が溶けて台無しになることがありますので、最上層に使うのがいいでしょう。

ウォーターカラーメジウム
ウインザーニュートンやホルバインなどでウォーターカラーメジウムというものが発売されています。これはアラビアガムが主剤で防腐などのために酢酸などの酸を混ぜていますので、酸に弱いウルトラマリンなどには使わない方がいいでしょう。

グラニュレーションメジウム(W&N)
もともと粒状感の無い細かい粒子の色を、ザラッとした感じにするためのものです。特殊効果用です。

パーマネントマスキングメジウム(W&N)
これはアクリルのグロスメジウムなどと同じようなものです。絵の具をこれで溶いて描くと、不溶となり上塗りをはじきます。通常のマスキングインキは後で除去して抜きを作りますが、これは除去できません。水彩にアクリルの技法を混合させることになるので、抵抗のある方もいるかもしれません。

アクアパスト(W&N)
アラビアガムとシリコンゴム?を混ぜて粘度を高めたメジウムです。油絵のような盛り上げが出来る。粘度を高めて、ウエットアンドウエットの混ざりすぎを防ぐ。隣接する部分を塗っても混ざり合わない。など水彩の欠点と思われる特徴を補おうとするものです。


スポイト

固形水彩を使っていると真中がへこんでくるでしょう。そこに水をたらすと絵の具がとりやすくなるんですよ。スポイトでたらすわけです。パレットに水を追加するときにも良く使います。画用液をビンから取る時にも重宝します。

 筆とすだれ
 

[和筆]
彩色筆
いろいろ使いましたが最近はもっぱら日本画用の彩色筆を使っています。青、緑、茶系の3本を使います。彩色筆は毛色が白いので、色を確認できるので便利です。腰が無いですが、和筆なので穂先はしっかりしており、一本で万能です。安価なものからあります。

隈取筆
彩色より穂が短い筆です。彩色より腰があります。穂先は細くありません。

[洋筆]
セーブル筆
適度な腰があり、穂先も細く鋭く、含みもいいという最高の材料ですが、非常に高価です。穂先がすぐ減ってしまうので最近はあまり買いません。

リス毛筆
非常に柔らかく細い毛です。フランスのラファエル社とイザベイ社の筆を購入しましたところ、この描きごこちに感激いたしました。水含みが良く絵の具をたっぷり使うウォッシュに最適です。

筆には最近あまりこだわらなくなってきました。以下は良く使うものです。
日本画用の大きい平筆:あらかじめ画面をぬらしておく時使います。
りす毛の平筆:空などの広い面用
彩色(中)、隈取(大):通常の描画用
セーブルの細筆、ナイロンの長い穂先の細い筆:木々の梢やサイン用


スダレ

巻き簾というのかな?海苔巻を巻くやつです。筆は絵の具箱にそのまま入れると、箱の中で踊って穂先を痛めますので、これで巻いてしまってください。日本画用のものもありますが、海苔巻用のもしっかりしていてお勧めです。

ティッシュ

筆とならんで使用頻度の高いものです。海綿などを使う方もおられるかと思いますが、これの方が自由度が高いです。丸めたり、たたんだりして、空など青を塗った後にティッシュで押さえると雲になったりします。また色が濃すぎたり、絵の具が多すぎた場合平らに置いて軽く上からしごいて濃度を下げるテクニックにも使えます。使い方は修正が主ですが筆と同様なくてはならないものの一つです。ただし、最近良く見かける「水に流せるタイプ」のものは使うと悲惨なことになりますので注意してください。

マスキング液

白抜きを簡単に実現する液体です。紙に塗ります。乾くと耐水性になり、その部分に絵の具が着かなくなります。乾いた後ははがすことができますので後ではがすと白抜きができるというわけです。ただ何日も放置しておくとはがせなくなりますので注意してください。
水彩では黒字に白の細い線とかは白を上から乗せても下地がどうしても強いし、溶けてしまうので、白が乗らないことがあるものです。ですから通常は紙の白を残すようにするのですが、細かい塗り残しは手間がかかるものです。そこで予め白く抜くところを、このインキで描いておいて、全体を塗った後、はがして地の白を作ることができるようになりました。
以前はまともに水彩画で使えるのはウインザーニュートン社のものだけでしたが、最近では国産でも出るようになりました。でもホルベインのものはゴム成分がラテックスで強すぎるため表面がむけてしまう紙が多いです。両社とも水性エマルジョンです。筆も水で洗えば落とせます。しかし完全に落とせるというわけではないので、専用の安いナイロン筆を用意しておきましょう。描き終わったらすぐ水で洗いましょう。ホルベインでは筆に残ったマスキングインクのゴムを溶かす溶剤も発売しています。それとこれを乾いてから落とすラバークリーナー(デザイン材料売り場にあります)もあるといいでしょう。
私はどうしてもゴム成分が筆に残ってしまっていやなので、竹ペンや、そこいらに生えている草の茎を切ってきて使うことが多いです。
便利は便利なのですが昔は無かったものですし面倒なので最近ではあまり使わないようにしています。

水筒&筆洗

 

金属のよくあるやつは水の量も少なくだめです。私愛用のものは写真のとおりです。蓋が筆洗になり大変よろしい。軽くて漏らないのでグッドです。


構図取り器

 

構図をとる道具としては学生の時代には自作しましたが、現在では市販のDeskelというものがあり、これを使うのが手っ取り早くていいのですが、手でかざすだけなので、位置が変化してしまってどうも取りづらいので、金属の棒にスライドして固定できるものを作成しました(写真参照)。これの左端の部分を頬の眼の下あたりに押しつけて使用すると、画角が変化しなくていいのです。わたしの眼は大体カメラの50ミリ標準レンズの画角に近いので、写真にも写っていますカメラのファインダーをポケットに入れて、いつでもどこでも構図を確認します。良く映画監督が首からぶら下げている物も同じような物だと思いますが、ホントはあれが欲しいのですが、どこに行けば手に入るのか知りません。長年やっていますとこのようなものもあまり必要無くなってきますが、まあ確認用です。


三脚

 座って描く場合
立って描く場合
この写真は「日置川」制作中のものです。
水彩用のイーゼルの条件としたら、第一に水平になる。というのがあります。また角度が自由に変えられるというのもあります。この単純な機能を持っているものは画材としては見当たりません。最近海外のネットショップで水彩用イーゼルを売っているのを見るようになりました。およそ日本製の水彩画のイーゼルは見たことがありません。どなたか使っている方がいらっしゃいましたら教えてください・・・
と以前書いたのですが、最近ようやくホルベイン、ターレンスが水平イーゼルを発売しているようです。しかし油絵と兼用のため「金具が邪魔になる」「パレット置きが無い」などイマイチです。
私はカメラの三脚に大きめの自由雲台を付けその上にシナ合板を皿ねじとウイングナットで固定して使っています。皿ネジを通す穴はネジの傾斜角と合わせて削っておき、出っ張らないようにします。ここに力がかかるので、接着剤などで固化させておきます。またパレットを置く台としてベニヤを脚にはまるように穴を空け、かぶせて使っています。これは便利です。

 皿ネジとウイ ングナット

デッサンするときは若干立て、空を塗る時は逆向きに傾けたりします。何故?かって、それは普通空は上の方が濃いからです。ただ立てかけたままだと平滑に塗った絵の具が下に下がってきて、下の方が濃くなるので絵の具の流れ具合を見ながら角度を調整できないといけないわけです。


椅子

キャンプなどに持っていく折りたたみ椅子を使っています。軽ければ軽いほどよろしい。作業は長時間に及ぶので座り心地のいい背もたれのあるものがいいです。三脚の脚の細いものは土にもぐってしまいダメです。

座布団

痔にならないよう。地面に直接座る場合はビニールシートも。

帽子 できれば日傘

これを忘れると悲惨です。前のつばの長いものがよろしい。最近髪の毛が薄くなったせいか直射日光を強く感じます。印象派の画家たちもパラソルなどで日陰を作って描いている絵を良く見ますが、炎天下では欲しいと思いますが、今は帽子だけで我慢してます。

服装

夏でも長袖です。年をとってから日にあたるのはよくないです。冬は寒くない格好で。じっとしているともう耐えられないほど冷えます。手もかじかんで軍手ぐらいは必要なときがあります。外で通年描くというのはいかにつらいか経験しないとわかりません。

ザック

絵を描くための道具を入れるザックを画材屋さんで求めちょっと前まで使っていましたが、どうしてああ横長なんでしょうか? 自転車でかつぐと邪魔になって危険だし、風を受けて疲れるし、普通の縦長にしてくれた方がいい。また水彩の場合防水は完璧でないと困るのに、キャンバスしか考えてないようで、水もれはするし・・・。そうザックの分野でも日本には水彩にふさわしいものはなかなかありません。最近メッセンジャーやドイツの郵便屋さんが使うザックが輸入されるようになり、これだと思い買いました。完全防水で丈夫、間仕切りもあってしかも縦長、サイズも私が使うB3大がぴったり収まり良かったです。しかし数年で溶着部分がはがれてしまい修理もしてくれないというか、問い合わせに返事もくれないので処分しました。
現在シライデザインの「アーティストリュックF6」を使っています。さすがに専用デザインなので防水性はいいし、F6がぴったり入るようにつくられています。サイドに三脚やペットボトルも入れられます。後ろについているポケットは少し小さく感じます。しかし日本製に勝るものはありません。堅牢で縫製もしっかりしています。

足ともう一つの道具箱

 

歩いていく場合、バイクで行く場合、自転車で行く場合、車で行く場合・・・ 風景のいいところまで行くには足が必要ですね。そうあまり無駄なエネルギーを使わない自転車かバイクがいいですね。狭いところでも入っていけるし。ロケハンには最適です。現在はありませんが以前は80ccのヤマハタウンメイトに乗っていくことが多かったです。辺鄙なところに行くことが多いので、パンク修理道具必携です。 冬の寒いときは車を出しますが、とめるところがないと困るので、自転車を積んで行き、適当なところで自転車で回ります。描きに行くとロケハンで半分は時間を費やしますから、結構重要なファクターです。写真のカブの荷台に載っているのが、自作のバイク用スケッチボックスです。なんか一昔前の紙芝居屋さんみたいですね。

上部は取り外しできる紙入れです。
3重構造になってまして、
下はひっくり返して椅子にします。
真中には引き出しになっていて用具を入れます。

この箱の上は紙入れ兼イーゼルです。ヒンジがついていて傾斜します。ぴったりアルシュのブロックが収まるサイズにしてあります。本体は3重構造になっておりまして。引っ張り出すと「椅子」と「物入れ兼パレット置き」と「描画台」の3つに分割します。外の箱は裏返して座布団をひいて椅子とします。中の箱の上部はパレットと筆入れとなっておりそのままの状態で使います。下に引き出しがあり、水や絵の具のチューブが入っています。


究極の足<移動アトリエ1号>

なんでしょうか?この怪しげな軽トラック、八百屋さんですか? それとも赤帽? いいえ、これは水彩画廊の移動アトリエ1号なのです! といってもごらんのとおりのただの軽トラックです。荷台の柱は四隅にしかありません。幌を巻き上げて絵を描きます。床にはコンパネ(厚いベニヤ)の上に絨毯を敷いています。快適! 雨でも絵が描けます。疲れたらそのまま昼寝。場所が許せば宿泊も可能(寝袋常備)要蚊取り線香。つ、ついに画室が移動しはじめました!

2003年からこの車で各地を旅しながら絵を描いています。もう6万キロを超えました。最近ではソーラーパネルと充電池を増設しインバーターで100V電源にしてパソコンや、デジカメや携帯の電池の充電などに使えるように自分で改造しました。明るい室内灯ができたので夜間の仕上げなどもできるようになりました。


茨城県西茨城郡七会村大字徳蔵付近にて制作中

<移動アトリエ2号>

水彩画廊の移動アトリエ1号は10万キロを越えまだまだ活躍しそうでしたが、より快適な1ボックスが欲しくなり2号になりました。といっても同じメーカーの軽1ボックスです。やっぱり快適です。運転席から荷台に外に出ないで移動できるのがなによりですし、窓をしめればかなり室内が静かで道の駅でも寝られるようになりました。



「日本は水彩画の画材がこんなに貧弱かと思うくらい情けない状況で、英国に求めるものが多いようですが・・」 と書いたのが4年ほど前、今では国産でもいいものが出るようになってきました。

更新記録:
2014. 4.9 紙目の項目について修正
2010. 11.15 イーゼルの項修正、ザック追加、絵の具入れ替え、移動アトリエ2号等
2006. 1.31 イーゼルの写真入れ替え。
2006. 1.30 マスキングインキを修正。
2005.11. 1 紙の目、紙の銘柄(ウォーターフォード)を追記。
2005.10.20 「構図取り器」を追加。


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