01.01.どうしたら美しく動けるの?

自分の身体を変えたい、改善したい、という思いは誰にでもあるものだと思う。
ダイエットしてスリムになりたい。筋力をつけて強くなりたい。1日の仕事をフルにこなすために持久力をつけたい。機敏にキレのある動きがしたい。美しい身のこなしができる身体になりたい。いろいろある。

しかし、筆者の経験から言って「キレイな動き」というものは出来る人にはできるし、出来ない人にはできない、といったタイプの能力のようだ。

動きは関節から

私には、ものすごく美しく動く知人が一人いる。

その動作の美しさは本当に奇跡的で、新鮮で、鮮烈だった。独特なラインを描きながらも押しつけがましくなく、その残像が何度となくまぶたの裏を駆け抜けていく感じ。学生時代から、私はいつも感心して彼のことを見ていた。 どうしてあんな動きができるんだろう? と。

あまりに美し過ぎたり、あまりに優れた才能を持っている人は、そのこと自体がまわりの人間に恐怖を与えてしまうことがあるが、彼の動きにはそういう感情を起こさせない何かがそなわっていた。 むしろ、見る側の感情を知らないうちに一段階心地よい場所へと運んでくれるくらいの作用があった。その動きの中には視覚的な効果以上の何かがあり、それが私の興味を引いた。

彼は劇団に所属し、役者として舞台に立っていた。もちろん、十分に観客の注目を集めた。見事としか言いようのない身のこなしをするのだ。

一度機会があって、「どうして、そんなにキレイに動けるんです?」  と聞いたことがある。
「何かコツがあるんですか?」と。

彼はその時、だいたい次のような言葉で答えてくれた。

毎日、鏡の前で身体を動かすんだ。たいてい朝、出かける前が多い。役者を始めた頃から続けている。街を歩く時はショー・ウィンドウに映る自分の姿を見る。関節が柔らかく動いているか、スムーズに動いているか、そして思った通りに動いているか。

それから、もうひとつのコツ、というか気をつけて意識的にしている事は、人の関節を見ること。動きは関節だからね。うまく歩く人は腰(腰も関節なんだよ。それもすごく複雑で奥が深くて、重要な関節なんだ)と膝と足首の使い方がキチンとしてる。ブレがない。スムーズなんだ。

あとね、あまり動きがキレイではない人もちゃんと見る。独特で、それでも魅力的な動きの人も見る。こういう人を見るのが実は一番面白い。
個性的な動き、本当に個性的な身体は、それだけで魅力的なんだ。癖のある動きをする人はいっぱいいる。でもそれは個性的とは言えない。美しい動きとは言えない。大抵おおまかな分類ができてしまう。きたない動きってそれほど多くないんだよ。 あと、普通に一般的な動きをする人も見る。
そういうふうに人を見ていくと自分がどう見えるか、ということに敏感になる。 意識的にやってることって、だいたいそれくらいかな。

本当にそれだけなのだろうか? 私はそう思わずにはいられなかった。彼は、本当に洗練された華のある動きができた。目が離せなくなるくらいの素晴らしい身体能力をもっていたのだ。

あとはね、出来ちゃうんだ。舞台に立っていても、稽古していても、そこらへんをただ歩いていても、いつも「こうすればいい」っていうのがわかるんだ。身体の感覚で。頭じゃなく。なんとなくだけど。

天性のものとあきらめる前に

才能なのだやっぱり、とその時は思った。私はその能力に嫉妬していて、だからこそちゃんと本当には彼の言葉を聞けていなかった。
でも、彼はありのままを素直に話していたんだと、数年前に気がついた。彼がその時、自分の身体の使い方のコツを、自分が感じていた通りにしゃべってくれていたことが今はわかる。でもその時には理解できていなかった。 自転車に乗れるようになるのと、一緒なのだ。あるいは新しい習慣を身に着けるのと同じだ。

能力のない自分には能力のある人がはるか遠くに感じられる。とても自分がその領域に分け入っていくことが可能だとは思えない。 そして、それが出来るようになると、今度は出来なかった時のその状態自体が不思議に感じられてしまう。

読者は自転車の乗り方を学ぶくらいの気持ちで先を読み進めてほしい。確かに壁はある。実際、美しく動きたいという憧れに近い気持ちが、現実のものとなるまでには試行錯誤の連続だ。転んだり挫折したくなることもあるだろう。 確実にすぐにキレイになれる、と言えたら良いのだが、それほど簡単にはいかない。

しかし、美しく動く能力は才能や天性のものだとあきらめる必要はまったくない。
私の知人には天才的な何かがあると実は今でも思っているのだが、普通に日常レベルで美しく動く方法は後天的に学ぶことができる。さまざまなアプローチがあり得る。私はその一つ、具体的に言えば『動きを見る』ということに焦点をしぼった方法をこのサイトで提示する。

視覚を通してインプットされる情報をフルに使う。
視覚にインスパイアされる身体感覚をあつかっていく。

前半部分ではとにかく人の身体を見る。具体的な視点の持ち方について述べている。知人の言葉を借りれば「関節」を見る。動きは関節と筋肉の収縮によって生まれるのだ。

後半からは鏡を使って、自分の身体、自分の動きを見る。敏感に自分の身体を感じ取って、操作していく。キレイな動きを探っていく。 感の良い読者なら前半部分を読むだけで筆者の考え方がわかるかもしれない。

出来る人と出来ない人の壁を越える鍵は才能ではなく、効果的なトレーニング方法と、そのトレーニングを継続的に行えるかどうかだ。

「これを行えば、自分の身体はきっと変わる。そしてこの方法なら続けられる」と読者が確信できるかどうか。そう思ってもらえるよう、出来得る限りの工夫を凝らしてサイトを構成したつもりだ。

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本間晶のショッピングコラム

■ ホームベーカリー「SD-BMシリーズ」

パン焼き器がうちへ来て3ヶ月。大活躍している。
もう十分に元が取れた。
焼きたてのパンの匂いが部屋に充満すると、ちょっとウソっぽいくらいの幸せムードが漂う。

最大の魅力は、何といっても想像以上に美味しいパンができること。普通の強力粉と水とイースト菌で作ってもモチモチの食パンが出来上がる。手作りの良さとか趣味の楽しさを軽く超越して、本当に美味しいパンを作る機能を持っている。

手打ちうどんとお餅とピザの生地も作りたかったから我家はナショナルの製品を選んだ。ここでもナショナルの底力に感服。1.5斤作れるタイプのSD-BM151の方が良かったかもと、少し後悔している。
夜セットして、朝焼きたてのパンを食べる生活、いいですよ。

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    木工に必要な5つの道具

★ 本間昌も使っているおすすめ縄跳び。
ロープ自体に重みがあるので気持ちよく跳べます。

なわとびは本当に優れた道具です。
一日2分で良いから、跳んでみれば、鍛えにくい筋肉のポテンシャルをあげてくれることが実感できるはず。


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