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詩集「ナミの文字、みつめて、います」

目次
沖へ沖へと流されながら…
蒼い蒼い世紀の春の夜なのです…
星と銃眼と、落日のぺらぺら
手の届かないところでひかる目のひかりが…
海の底からの声のよう…

迷彩色がとぼとぼとゆくのですが
青白くひかるプールの底で…
液晶に融けていく、秋の河原で
水の、影の、不安です
さらに嬉々として虚空へ
〈それ〉はニギヤカニ寄せてはかえしていたのですが…
のんびりと、落ちてゆく、波乗りの影だけが
ナミの文字、みつめて、います

蝉しぐれに溺れながら…
黙語りされた世界の積み重ねの…
三島文学からの信号

惨劇のように呆けていく
言葉がカチリと〈シ〉を装填する
イホウ、イホウと、底冷えていく

あとがきにかえて

2009年6月25日発行
 
発行人=沖山隆久
発行所=株式会社 沖積舎
東京都千代田区神田神保町1-32
пE03-3291-5891

(装丁著者 本体2300円+税)
購入はメールにてもお受けしますので、よろしくお願いいたします。