もう、
よみすてる。
よみすてられて、
のこるものは、なんにもない。
読んだ、読んだ、よんだ、よんだ、呼んだか、ほんとうに、
喚んだのかよ。

四次元さんよ。
みているなら、みているといえ。
かなしいもんだよね。
ほつれるような、もつれるような、
この世の、夜の、音。

ふむ、
今夜もあつまっているな。
(また、カバンをわすれてきてしまった。
あの、町はずれの、山の斜面にものすごい階段を伸ばしている、
ひとけない学校に。)

ふむ、
今夜もあつまっているな。
(もう、舞台にたつというのに、ぼくは、台本のひとつのセリフも
おぼえていないことに、気付いてしまった。どうしよう。どうしよう。
台本は、どこに、いったの、だろう。)

よみすてられて、よみすてられて、
ふむ、今夜もあつまっていやがる。
(自動販売機とみつめあって、じーっとたっている
ショウコちゃんの、ほのあかりのむこうに、黒々としたバラックの野店を
牡蠣殻のようにくっつけた、大きな、大きなどぶ川が、賑わって、います。

よみすてられて、よみすてられて、
のこるものは、〈結局のところ〉、なんにもない、けど、ぼんやり
のこっている、のだ、言の葉の、
かたちに、そのかがよいに、
〈取りにいく〉、道が、
ひっそりと……。

ブリリアント<取りにいく>、道が、

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