ブラッシングについて

カリオロジーという考え方
「予防歯科」というとブラッシング、あるいはプラークコントロール と考えられていました。 また、検診においては早期発見、早期治療の名のもとに、歯科は削って、 詰める(被せる)ところと相場が決まっていました。 しかしこのことは治療ではなく疾患の後始末(リハビリテーション)であり 虫歯そのものの治療や予防ではなかったと考えられます。 カリオロジーとは虫歯のでき方やその原因を追求し理解した上で予防や 再石灰化等による治癒をはかるもので、単なるプラークコントロール(ブラッシング)だけの予防歯科ではありません。!!
フッ素の利用や食物(砂糖)の摂取の仕方、あるいは全身の健康維持といった総合的な歯科保健活動を通して実践されていくべき物と私は考えます。

歯みがきは、どうしてするのでしょうか?
人類の歴史を考えると、決して始まりは虫歯予防とか、歯周病予防などということで 歯磨を始めた訳でわありません。歯磨をすると、あるいは歯磨をしてお口の中が奇麗になると 気持ちいいから、周りの人も臭などで不快にならないから、というのがはじまりでしょう。 虫歯や歯周病が歯磨(プラークコントロール)で予防できることが、解ったのは最近のことです。 まず、そういった意味で原点にかえって、気持ち良く、かつ楽しく歯磨ができる習慣を身に付けたいものです。ユニチャームのホームページにおもしろいアイディアがありましたので紹介します。

「歯みがき」が楽しくなる10のアイデア

(1)お母さんも一緒にみがこう
 子どもに「みがきなさい」と無理に言うより、お母さんやお父さんが歯みがきの 手本を示しながら、子どもと向き合って一緒にみがきましょう。みがき方を指導で きますし、子どものみがき具合もチェックできます。家族で歯みがきなんてなかな かほほえましい光景ですね。

(2)鏡を見ながらみがくととっても面白い
 子どもは鏡が大好き。歯みがきするときも、鏡を見ながらだと、どの歯がきれい になったかよくわかります。洗面所の鏡が高すぎたら、台を用意するとか、子ども に合った高さの専用の鏡を用意してあげましょう。かわいい手鏡でもいいでしょ う。

(3)「ごほうびシール」が大きな励み
 歯みがき用のごほうびシール表をつくりましょう。「今日は何のシール?」と選 ばせれば、ますますやる気になるでしょう。カレンダーを利用してもいいですが、 子どもと一緒に台紙に絵を描いて手作りすれば、もっと楽しいですね。

(4)ぬいぐるみやお人形の歯もみがこう
 子どもはごっこ遊びが大好き。一番仲良しのぬいぐるみやお人形を遊び相手に歯 みがきごっこをしましょう。「今日はウサちゃんの歯をみがいてあげようね」とか 「あーら、ぶたさん、歯が汚れてる、みがかないと虫歯になっちゃうよ」と言って 遊んでみましょう。どんどん興味がわいてきますよ。

(5)歌を歌いながら楽しくシュ、シュ
「歯をみがきましょ、シュ、シュ、シュ…」と歌を歌いながらリズミカルに楽しく みがきましょう。しかめ面はダメ。体を動かしながら楽しくみがくのがコツです。

(6)歯みがき、虫歯予防に関する絵本を読もう
 歯みがきや虫歯予防に関する絵本を読んであげましょう。歯みがきがどうして必 要なのか、虫歯になるとどうなってしまうのかを日頃から理解させます。『はみが き しゅっしゅっ』『むしばをやっつけろ』『むしばくんだいすき』『くみちゃん むしばだよ』などたくさんありますよ。

(7)歯ブラシを一緒に買いに行こう
 小さくてかわいい歯ブラシ。お母さんが決めて与えるのではなく、一緒に選びま しょう。愛着が増し、歯みがきの意欲がふくらみます。口をゆすぐコップも専用の ものを買ってあげましょう。

(8)ポスター・写真作戦
 きれいな歯のタレントなどのポスターを貼っておきましょう。その歯を目標に歯 みがきができます。パパ、ママ、ボク、ワタシの歯の写真も貼って、以前と今に変 化がないかチェックしてみましょう。「きれいな歯」をいつも意識させるよう心が けることが大切です。

(9)お泊り作戦
 お正月、夏休み、土・日曜日などを利用して、友だち、おじいちゃん・おばあち ゃん、親戚の家などに泊りにいきましょう。よその人たちも歯みがきをしているこ とを知り、いい刺激になるはず。きっと歯みがきの大切さがわかってくることでし ょう。

(10)おいしいデザートに歯ブラシを添えて
 甘いものを与えないといっても、時にはやはり大好物のケーキやアイスクリーム をほしがりますよね。そんなときは歯ブラシを添えてあげましょう。食べた後で必 ず歯をみがく約束のシンボルです。口うるさく言わなくても歯ブラシを持って洗面 所に行くはずです。

昔から、「三つ子の魂百まで」といいますから、小さいときにしっかりと歯磨の習慣を付けてしまえば、あとは左団扇というぐあいに!!!


PMTCの勧め

PMTCとは何

Professional Mechanical Tooth Cleening
(専門家による機械的歯面清掃)歯科医師、歯科衛生士の様に特別な訓練を 受けた専門家により、器具とフッ化物入のペーストを用いたすべての歯面の 歯肉縁上および縁下1〜3mmのプラークを機械的に選択除去する方法。


目的とその背景にあるもの

器質的な疾患に移行する前に、病気がまだ機能性疾患(半健康状態)のうちに 発病に関係する、原因(年齢、体質、行動様式、習慣、ストレスなど)を知り、 コントロールすること、すなわち東洋医学の「未病」のうちに進行を防ぐこと 「キュア」から「ケア」へ考え方を転換していく必要があると考えます。 ケア先進国と思われる北欧諸国の実績をみても、PMTCの虫歯、歯周病予防と これらの進行の抑制効果は明らかであり、さまざまな細菌から口腔組織を衛る 現在最良の方法です。

口腔内細菌叢のバランスを取りながら、効果的に菌の数をコントロールすることは 薬剤に頼っては、耐性菌の出現や本来善玉菌として働く場面を持った菌を殺してしまい 生体本来の自ら治癒しようとする力を、弱めてしまうだろう。

細菌バイオフィルム

細菌バイオフィルムとは、病巣局所において、細菌が産生した菌体外多糖からなる 粘液状の鎧(隠れが)のなかで、細菌がコロニーを形成した状態を言います。 バイオフィルム感染症の治療の原則は、局所環境の改善と細菌バイオフィルムの 機械的除去であり、抗菌剤などによる化学療法は慢性期には、著効は無く、適応 ではありません。 最近は齲蝕発生に関するミュータンス連鎖球菌や歯周病の原因となるプラークの 形成もバイオフィルム感染症の病態概念に相当すると、考えられる。
PMTCは、このバイオフィルムを機械的に取り除くことに、ほかならない。