参入と指導

OTOの仕組は、フリーメーソン団や古の西洋神秘学派のそれと同様に、一連の秘儀参入もしくは位階に基づいており、その大半は儀式によって授けられる。これら位階の儀式に於いては、OTOが個人の志願者に寓意や象徴を用いて、「自然」の奥深い秘儀について指導する。これにより、志願者が真の「自己」を追及するのを手助けしようとしているのである。

 OTOの位階は、一覧表で解るように、「隠者」と「恋人」と「大地の男」という、三つの「三つ組」とも呼ばれる「階級」に分けられている。

 成年に達し、自由で風評良きどの男女にも、OTOの最初の三位階を授かる、破棄できない権利がある。ただし、「ミネルヴァル」は「第一位階」の前触れで、「第四位階」と「P∴I∴位階」は「第三位階」にぶら下がる終結部であることを考えれば、その「最初の三位階」には「大地の男の三つ組」の全位階が含まれていることが解る。

 「大地の男」一連の位階は、チャクラの象徴形態とクンダリーニ・ヨガの各段階に基づいた様式に添っている。また「無窮」に於いての「個人の道」を、劇的な形で表わしている。「第零位階」では、彷徨う「神」である「自我」が、「太陽系」に魅き付けられる。「第一位階」では、「子供」が「誕生」を体験し、「第二位階」では、「男」あるいは「女」として「人生」を体験する。「第三位階」は、個人の「死」を、そして「第四位階」は死後の世界と「参入者」の栄誉ある様子を表わす。「P∴I∴位階」では、参入者が象徴的に「極致」を達成し、周期全体は「無」に引き戻される。

 これら「径」の「場面」の内、「第二位階」以外のものは、全て単一の重大な体験を表現している。しかしながら、我々の関心は多様性溢れる「人生」にあるが、「人生」に関連する「参入者達の教え」を、例えほんの概略だけでも、たった一つの儀式で描くことはまず無理なので、「P∴I∴」より上の全位階は「第二位階」の詳述、生き方についての過程的な指導、になる。よって、「第五位階」から「第九位階」までの儀式や教えはつまり、「参入者」への「人生の熟練」の指導である。ヘルメス哲学やカバラ、西洋魔術、ヨガなどの指導があり、この全ては志願者を、OTOの最高諸位階の性魔術技法に向けて準備を整えさせるためのものである。

 OTOの正式な指導の他に、TOの地元団体であるロッジ、オアシス、キャンプの多くは参加者への補助指導も提供している。この補助指導としては、講義や講演、講座、機関誌などがあり、各地元団体の特色と能力による。

                                 
戻る