当店の磨き


先ず
「磨かなくて済むのならばそれが一番良い。車をキレイにするには磨きが必要だが、
『磨く』と言う事は塗装を磨り減らす事。『磨り減らす事』は塗装には一番良くない事である。」
と言うのが私の持論です。つまり「必要最小限で出来るだけ良い光沢を引き出す。」
それが当店の目指す車磨きです。

それでは、これより当店が実際に行っている磨きを簡単にご紹介いたします。



 まずは、十分な水洗いで埃や泥を流し、かつボディの熱を常温まで下げます。これは、この後の研磨工程でどうしても 発生する熱と、その熱によって塗装に掛かる負担を軽減するためのものです。

 ところで、塗装の耐熱温度はどのくらいか、ご存じですか?
・・・・・・塗装の種類にもよりますが、約150〜180度と言われています。
 夏の炎天下ではとても手で触れられない程熱くなっていますよね。特に夏でなくても日差しの強い季節や時間帯、 またはエンジンから発生する熱によってエンジンフードとその周辺は、温度が高くなりがちです。 当然、塗装の硬度もかなり落ちて、大変デリケートな状態になっていると思われます。

 洗車の時も、ちょっとしたコツで洗車時に発生するキズの軽減が出来ます。こちらで、 洗車の仕方をご紹介していますので、よろしければご覧ください。

 洗車の次は、専用ネンドを使って金属酸化物(主にブレーキダストが付着したもの)を取り除き、 マスキングを施して、いよいよ磨きの工程に移ります。
 当店ではほとんどの場合、塗装の状態に合わせて、一定回転のみのシングルアクション、 オービタル+回転運動のポリッシャー(サンダー)、バフは各種ウレタンバフと羊毛バフ、 コンパウンドは2種類の超微粒子のみで行います。

塗装に余分なストレスを掛けることなく、いかにスムーズに塗面を磨くかは、

お車の塗装の種類と状態
使用するポリッシャー、バフ
コンパウンドの相性


で決まります。

磨きの工程で使用するツールをご紹介します。

ポリッシャー(サンダー)

シングルアクション 出力が高く、運動効率(熱量の発生)が良く、研磨力に優れる。
ダブルアクション キメの細かい運動によりシングル運動の跡を整え、光沢を向上させる。

バフ

羊毛 研磨力に優れているが、その毛の多さにより他のバフより水分の蓄えや保持に優れ、 発生する過剰な熱を抑えてくれる為、塗装へのストレスが少ないことがメリットである。
各種ウレタンバフ 一般的に研磨力がマイルドで、他の繊維系のバフの跡を整える。また、塗装の程度により 厚みを換えることにより繊細な研磨も可能。

超微粒子コンパウンド

 当店では、潤滑性の高いものとそうでないものをその都度、混合しバランスを取っています。
 また、高品位塗装は塗膜が硬質なため、一度磨きキズが入れば修正するのが非常に困難になることや必要以上の研磨の害の抑制、 ツヤ良く仕上げるためには、最初から超微粒子のみを使った方が良いこと、等々の理由から、 作業効率の点では劣るがそれ以上のコンパウンドは使用しないようにしている。

フェラーリ360モデナ 2003.1月ポリマー施工中


前の項目  ポリマーコーティングに戻る   次の項目