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2.アレルギー性結膜炎・花粉症


ここでは毎年、春になると眼のかゆみ、くしゃみ、鼻水で多くの人を困らせる花粉症やアトピーによる結膜炎、
角膜にも重篤な障害を起こす春季カタルなどアレルギーに関連する眼疾患を説明します。
アレルギーには1型から4型まで分類されますが、
主に結膜(一部には角膜)に生ずる結膜炎は1型アレルギー反応によるものです。
主な結膜炎は
季節性アレルギー性結膜炎
通年性アレルギー性結膜炎
アトピー性角結膜炎
春季カタル
巨大乳頭性結膜炎
などに分類できます。このうち花粉症は季節性アレルギー性結膜炎にあたります。





アレルゲンが侵入するとIgE抗体というものが産生されます。その後ふたたびアレルゲンが侵入するとIgE抗体と肥満細胞が結合し肥満細胞からヒスタミンやロイコトルエンというケミカルメディエーターが遊離します。このヒスタミンなどが組織に炎症を起こします。この反応は即時型反応といい約15分ほどで発現します。さらにこれらのケミカルメディエーターが血液中の好酸球などを遊走させ、その好酸球がさらに炎症を起こします。それらは遅延型反応といい重症型のアレルギー(春季カタルなど)によく認められます。


季節性アレルギー性結膜炎

一般的に花粉症と言われているものはここに属します。代表的なものはスギ花粉症であり2月から4月によく見られます。その他の花粉症としてはヒノキ(3月後半から5月)、カモガヤ(6月から8月)、ブタクサ(9月から10月)などがあります。



かゆみ、流涙、充血、結膜浮腫などがみられ、結膜には粒状の結膜濾胞を認めます。上の写真は結膜をフルオレセインという色素で染めてみたところです。濾胞の輪郭が染まっているのがわかります。
(治療)
(1)抗原回避
マスク、眼鏡などを使い花粉の侵入を防ぐ(実際に眼鏡により眼の表面の花粉の付着量が減少されるのを確認されています)。帰宅時に衣服を払う。外出を抑える。直には外に布団を干さない。などです。
(2)点眼治療
抗アレルギー剤にはメディエーター遊離抑制剤(インタール、リザベン、ケタスなど)とH1ブロッカー(ヒスタミンの作用をブロックする)(リボスチン、ザジテン)の2種類があります。一般的には起こってしまった強いかゆみにはH1ブロッカーの方が優れており、痒みが起こりにくくするように抑えるためにはメディエーター遊離抑制剤の方が良いといわれています。近年花粉症が起こる前より予防的に点眼をしたほうが症状が軽くなることがわかっていますが、この場合はメディエーター遊離抑制剤の方が良いわけです。また、これらでは治まらない強い症状の場合は一時的にステロイドの点眼を使います。ただし眼圧が上昇することもあるので、定期的な受診が必要です。
(3)内服治療

通年性アレルギー性結膜炎

症状は季節性のアレルギーに似ています。原因のほとんどがハウスダスト(ダニ、ダニの死骸、ダニの糞も含む)です。


(治療)
投薬は季節性のアレルギーと同様です。即時型反応と遅延型反応の両方を抑える点眼液があり、通年性のアレルギーには有利です。室内環境を整えることも大事です。風通しを良くし、ゆかも畳みにじゅうたんをひくような状態はダニの最適な温床になりますのでやめましょう。布団などは花粉症とは逆にまめに干すようにしましょう。


アトピー性角結膜炎

アトピー素因を持つ人がアトピー性皮膚炎とともに角結膜にアレルギーによる炎症を起こした状態です。一般的には小児に多いですが、最近成人例も増えてきており注意が必要です。
この病気で最も注意すべき点は、白内障、網膜剥離などの眼の中の合併症が起こることがあることです。特に顔面にアトピー症状が強い場合は要注意です。定期的に眼科を受診し眼の表面だけでなく、眼の中もよく見てもらうようにしましょう。


春季カタル





このように上眼瞼を裏返すと石垣状の乳頭を認めます。その他に角膜に潰瘍を形成したり(角膜プラーク)することがあるので注意が必要です。


巨大乳頭性結膜炎


コンタクトレンズ装用者に多いアレルギー性結膜炎です。コンタクトレンズに付着したタンパクが変性してアレルゲンとなるものです。このような状態になりやすい人は使い捨てレンズや、頻回交換レンズのほうが有利です。

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