今週の夢レッスン課題は、「指回し運動をしてみよう」です。
指回し運動とは、栗田昌裕・東大病院内科医師が提唱する指の運 動で、この運動により認知・言語・計算などの知的諸機能が改善さ れるといいます。
この運動、誰でもすぐに始められます。まず、左手の親指先と右 手の親指先というように、両手の五本の指先を合わせて、両の手の ひらにダチョウの卵でも包み込むような丸いかたちにします。そし て、まず左右の親指が互いに触れ合わないようにしながら回します。 右の親指の付け根から見て親指先が時計方向に回るように20回。 これをそれぞれの指で順番に行い、つぎに逆回しをします。
指を触れ合わないように回すというのがけっこうむずかしい。回 すことに気を取られると、合わせた指先がいつの間にか山形に尖っ てしまいますが、これはダメ。いつも全体が丸みを帯びているよう に指先を合わせていなければなりません。とくに中指・薬指・小指 を左右触れないように回すのには、かなりの修練が必要。むずかし くいうと、この修練が脳の空間認知領域を活性化し、姿勢制御系を 刺激して、さまざまな効果が生まれるといいます。
例えば、2分間指回し運動をすると、体が柔軟になり、前屈が明 らかに何センチか伸びるそうです。また、指回ししている間は脳波 が安定化し、精神の安定を示すアルファ波が優位になり、1時間以 上持続する結果、指回し運動によって情緒が安定するといいます。
さらに、3分間の指回しによって、読書の速度が短時間で2、3 倍にアップするいうから驚きです。迷路抜けの速度が上がり、計算 作業も速くなることから、指回し運動によって認知・言語・計算な どの知的機能が改善されると考えられています。
いま、「百枡計算」をはじめさまざまな脳機能の活性化ドリルが はやっていますが、とりつきにくいのが玉に瑕。その点、指回し運 動は誰でも簡単に始められるのが特長です。一度、お試しあれ。た だし、中指・薬指の熟練には相当苦労することと思いますが・・・。