〜2000年 1月〜6月に購入したCD〜
購入枚数は割合少なめでした。並べてみて気づいたのは「シベリウスが多い!」事。
実はショスタコがもう一枚ありましたが、大したものではないので今回はパス。
プーランク協奏曲集 マリー=クレール・アラン(Org.) ERATO WPCS-4021、22 |
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今年最初に買ったCD。中古CD店で900円。2枚組でこの値段は安い!! フランス音楽は得意ではないのだが、一応プーランクも押さえておこう、という軽い気持ちで購入したもの。演奏的には可もなく不可もなくといったところ。特別おしゃれというわけではないが、プーランク特有の「素敵で悪趣味な音楽」は十分に堪能できる。 モーツァルトへのオマージュ的作品「2台のピアノのための協奏曲」が有名ではあるが、もうひとつの「ピアノ協奏曲」もなかなか素敵な佳曲と思う。通俗的ではあるが詩情あふれる第1楽章などに彼が天性のメロディストだったことがよくあらわれている。 オススメ度>85点 |
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ウォルトン交響作品集 イダ・ヘンデル(Vn)他 EMI 7243 5 73371 2 0 |
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ウォルトンの主要交響作品が聴けるお得なCD2枚セット。まずは何といっても傑作交響曲第1番。ハイティンクの丁寧ながら熱い音楽が素晴らしい。プレヴィン盤とならんでこの作品の決定版といえよう。なお期待して聴いた交響曲第2番は「それなり」な作品。協奏曲では妙にエルガーを意識したかのようなチェロ協奏曲がおすすめか。佳曲「ポーツマス・ポイント」もいい。 オススメ度>85点 |
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知られざるショスタコーヴィチ アレキサンダー・イヴァーシキン(Vc) CHANDOS CHAN9792 |
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未出版作品集というより、ショスタコに関係する秘曲集といったCD。ただし世界初録音はシュニトケのオケ編曲作品のみ(ジャケット印刷ミスか?)。 オススメは弟子ティーシチェンコのチェロ協奏曲をタコが編曲しなおしたものだろう。元は17の管楽器がバックをつとめていたようだが、先生のタコは弦楽器を中心としたオケに書きかえている。そのおかげでまるで「タコ自身」の作品に聴こえてしまう。ティーシチェンコはこの編曲をあまりよろこばなかったようだが、私が聴いても「いらぬおせっかい」だったような気がしないでもない。 演奏は至極丁寧なもの。シューマンなどは普通にも聴けるものだろう。 オススメ度>85点(マニアは+3点) |
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マーラー:交響曲第10番(クック版) ラトル指揮/ベルリンpo EMI 7243 5 56972 2 6 |
交響曲第10番 (クック版) | ラトルによるマーラー10番2回目の録音。とりわけ次期シェフとなったベルリンpoとのライブ録音ということで注目をあびたCDでもある。 演奏はやはりベルリンpoの底力もありライブといえども完成度は高い。ただこれが「マーラー」の音楽かといえば私は疑問。聴いた印象がかなり淡白なのだ。第5楽章の感動的なFlソロも妙に「スマート」。晩年のマーラーの孤独感を表出した、と好意的に解釈することもできる・・・ただこういうスタイルならザンデルリンク盤の方が上だと思うが如何。 ただ「耽溺するマーラーが嫌い」、という人には格好の『10番』であろう。 オススメ度>80点 |
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シベリウス:管弦楽作品集 グローヴズ指揮/ロイヤル・リヴァプールpo 東芝EMI TOCE-11459 |
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北欧の叙情シリーズの一枚。収録曲をみてもらえば分かるとおり、かなりマニアックな曲が並ぶ。これでかなり未聴の曲が減り大助かりなCDだった。 作品的に面白いのは交響曲第4番が見え隠れする『森の精』、一瞬チャイコフスキーの作品か、と思わせる『ダンス・インテルメッツォ』『パンとエコー』あたり。もちろん『アンダンテ・フェスティーヴォ』『ロマンス』などのシベリウス独特の詩情に酔いしれるのも良い。 演奏はグローヴズの少々濃い味付けが気になる(後期の作品あたり)が『春の歌』等の初期作品はなかなか聴かせてくれる。 オススメ度>88点 |
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シベリウス:交響曲第2番 他 マッケラス指揮/ロイヤルpo FRP-1050 |
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「ロイヤル・フィルハーモニック・コレクション」と銘打った(怪しげな)廉価盤CD。JR岐阜駅構内のワゴンセールで980円にて購入。 買った理由は以前どこかの本で「演奏は結構いい」という批評を読んだから。聴いてみたところ、まあ普通の演奏。金管の力ずくの強奏が気になるが2番だったらそれもアリだろう。他の曲に関してもそつなくまとまった演奏。はじめてシベリウスに触れる人ならこのCDでも十分かもしれない。 マニア的には第2番終楽章コーダのティンパニ改変が面白いだろう。ハイG音を使う演奏の存在は知っていたが録音で耳にしたのははじめて。結構効果的なので実際やってみたいなぁ、と一打楽器奏者としては思ったりする。 オススメ度>85点(値段の割には) |
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シベリウス:交響詩集 ドラティ指揮/ロンドンso 東芝EMI TOCE-11460 |
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北欧の叙情シリーズの一枚。ネット上で知り合ったM.Mさんのおすすめで買ったものだが、上半期一番の「当たり」CD。ありがとうございました!! 収録されている4曲ともいい演奏なのだが、特に名演と思われるのが交響詩「ルオンノタール」。ジョーンズの歌唱が清純ながら感情あふれるもので聞かせてくれる。オケも『卵はこなごなに割れた』以降続く世界創造場面での劇的な表情づけはお見事。これを聴くと今も名演だったベルグルンド/ボーンマス響の演奏がもの足りなくなってしまう。 ドラティとシベリウスというのは意外な組み合わせだが、緻密な職人芸が売りのドラティにとって、意外にこの作曲家との相性はいいのかもしれない。他にも録音が残されているのか気になるところ。 オススメ度>93点 |
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シベリウス:作品集 セーゲルスタム指揮/ヘルシンキpo他 ONDINE ODE-936-2 |
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シベリウスの祝典的な作品を集めたCD。二つのカンタータは世界初録音。この2作品だが、曲の完成度としてはさほど面白いものではない。しかし歌詞の中に「民族独立の精神」がもう見え隠れしており、歴史的な面白さはある。とくに『戴冠式カンタータ』での作曲当時(1896年)ニコライ2世に対するフィンランド人の「期待感」がまだおおらかなものであり、カップリング「フィンランディア」の「闘争」との対比が非常に興味深い。 演奏としてはセーゲルスタムらしい音の響きにこだわった丁寧なつくり。もちろんそこにはこの指揮者特有の「耽溺」はあいかわらず。フィンランディア賛歌の部分でここまでゆっくりなテンポで歌う演奏はこの人だけであろう。 オススメ度>85点(マニアは+8点) |
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シベリウス:「フィンランドは目覚める」〜愛国音楽集〜 ヴァンスカ指揮/ラハティo.他 BIS BIS-CD-1115 |
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終曲に「フィンランディア」第1稿がある「愛国記念劇」全曲版を収録したCD。しかしONDINEレーベルトゥルク響によるCDから2枚目の録音となる。 「カレリア全曲」のときはトゥルク響盤の方がおすすめだったが、今回はこのラハティ響盤の方が名演であろう。第3曲はあきらかにこちらの方が響きが豊か。また第4曲の「ボレロ(歴史的情景第1番では第3曲)」では祝典的な雰囲気がよく出ている。もちろん終曲の「フィンランドは目覚める」も名演。劇の流れからすると原典版コーダも妙に説得力がある。 なお後の合唱曲もおすすめ(特に「ウレア河の流氷」は素晴らしい)。そして「フィンランディア」第2稿は・・・・・「面白い!」としておきましょう。マニアは必聴。 オススメ度>85点(マニアは+8点) |
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マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調 ハイティンク指揮/ベルリンpo. PHILIPS 422 355-2 |
交響曲第5番嬰ハ短調 | 中古CD屋にて1000円で購入。この秋の演奏会でバスドラムを担当するにあたり、もっともバスドラムの響きが素晴らしいベルリンpoの演奏が聴きたくて買ったもの。やはりこのオケの響きは最高。非常に参考になったが、はたしてどこまで再現できるやら・・・・(苦笑) 演奏そのものはハイティンクらしい、そつなくまとめたもの。もう少しインパクトがある方が私の好み。面白いのは第5楽章だろう。普通歓喜のコーダに向かって突進していく演奏が多い中、そのコーダに向かってどんどん落ち着いていくというまったく逆のことをしているのが大変興味深い。 オススメ度>85点 |
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マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調 小林研一郎指揮/チェコpo. CANYON PCCL-00466 |
交響曲第5番嬰ハ短調 | 5月の演奏会でコバケンの演奏を聴いて、大変興味をそそられた(私的「見・聞・奏」録参照)ので急遽買ったCD。なお私が日本盤を新品で買うことは、余程のことがないかぎりない。それだけ期待は高かった。 さて演奏だが、基本的な解釈はやはり演奏会と同じ。もちろんオケが超一流なのでこちらのほうが素晴らしい。ただ録音ということもあり、演奏会で聴けた第3楽章の『狂気』はなく、こちらはごく普通の『ワルツ』だったのが私的にはもうひとつ。 しかし(バーンスタイン程ではないが)コバケンらしい非常に「ホットな」マーラー。第5楽章の歓喜を「無条件に」信じられるかどうかで、この演奏に対する好悪が変わるであろう。 オススメ度>88点(私的には+3点) |
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ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調作品47 ムラヴィンスキー指揮/レニングラードpo.他 AUDIOPHILE CLASSICS |
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(『タコ壺へようこそ』のCDコーナー参照) |