「市場化テスト(官民競争入札制度)」とは、国が手掛ける公共サービスが「官」
による独占となっている事業を、官と民(民間事業者)が対等の立場で競争入札し、
コストや質の面で優れた方が当該サービスを受注・提供する仕組みをいいます。
これは、政府の規制改革・民間開放推進会議(議長・宮内義彦オリックス会長)の
もと、いわゆる「民にできることは民で」を具体化し、「お役所仕事」の効率化や
サービス向上を目指すというものです。
欧米諸国では既に1980年頃から本格的に実施されており、例えば上下水道や道路、
刑務所の管理・運営や清掃・廃棄物収集などで活用され、サービス向上やコストダウ
ンを実現しているようです。
「市場化テスト」の大きな特徴は、役所の仕事の一部をアウトソーシングする従来
の競争入札とは異なり、特定の公共サービスを丸ごと官民が透明・中立・公正な条
件の下で競争入札し、同サービスのあらゆる面で優れた方を採用する仕組みであるこ
とにありす。
「市場化テスト」による効果として、
@民間の自由な創意工夫による公共サービスの質の向上
A民間の自由な創意工夫による公共サービスのコストの削減
B新たなビジネスチャンスの拡大
等が期待されており、その本格導入に向けて法整備(「市場化テスト法(仮称)」)
なども含めた制度の整備が進められています。
現在、「市場化テスト」の来年(2006年)度の本格的導入に向けて、今年度に試行的
に導入される「モデル事業」(3分野8事業) について競争入札が開始され、今年度
初めての競争入札となった厚生年金の加入促進事業が1円で落札されるなど、着々と
動き始めています。
ただ一方で、民間業者に仕事をゴッソリもっていかれかねない官側の抵抗は強いよ
うです。特に「モデル事業」の柱と目されていた、昨年なにかと批判の矢面にさらさ
れた社会保険事務所と、ハローワークの業務について、関係省庁の強い抵抗を受け、
非中核業務のみの民間開放となっているようです。
いずれにしても、これは「民営化ありき」ではなく、官側にもチャンスがあるわけ
で、とにかく公共サービスを受ける側である一般市民の利益が最優先であることを見
失わない上での規制緩和効果を期待したいものです。
◆規制改革・民間開放推進会議:市場化テスト(官民競争入札)
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