著作権といってよくニュースでも聞くのが、先月も逮捕者が出たと報じら
れていた「海賊版」「模倣品」ですね。映画や音楽CDなどを無断でDVD
や別のCDに録画・録音して、他人に売りさばく・・。
そういった犯罪行為の話は別の機会として、著作権法ではこの「録音」「
録画」についても個別に定義しています。
◆ 十三 録音
* 音を物に固定し、又はその固定物を増製することをいう。 *
◆ 十四 録画
* 影像を連続して物に固定し、又はその固定物を増製することをいう。 *
なんとも堅苦しい表現ですが、みなさんがイメージされている、あるいは
現実に行われている態様を難しく表現しているだけと思っていただければ結
構です。
録音・録画とも、音楽や映画の著作物や実演などの重要な利用形態です。
先ず「録音」は、ひとつには『音』を物に固定することです。ここでいう
『音』は楽曲などの著作物に限らず、虫の声や波の音、汽笛なども含まれま
す。これらの『音』を、音楽テープやCD、MDなどに固定することです。
もうひとつが、その固定物を増製する、つまり音が固定されたCDなどの
媒体(有体物)をコピー(複製)して増やすことも「録音」といいます。
次の「録画」ですが、『影像』を『連続して』物に固定、とありますね?
『影像』って何でしょう?辞書などでは、「絵画・彫刻・写真などに表さ
れた神仏や人の姿」「物の影」などとされています。
(参考:三省堂 新明解国語辞典 より)
こんな風にイメージされてはどうでしょう?昔、子供の頃にノートや教科
書の隅を使って「パラパラ漫画」なんて描いたことはありませんか?
各ページに少しずつ違ったポーズをとった人を連続して描き、そのページ
をパラパラめくっていくと、動画のように人が動いているように見えるアレ
です。
あの1ページ分の絵が『影像』で、それを『連続して』物に『固定』する、
すなわち「パラパラ漫画」のような動画をDVD、ビデオテープ、フィルム
などに収録すること、これが著作権法でいう「録画」というわけです。
ついでに言いますと、「録画」されたDVDを再生して画面に映ったもの
が【映像】ですね。
※【映像】他の物の表面に映った物の形・姿。イメージ。
(参考:三省堂 新明解国語辞典 より)
そして「録音」と同様に、影像が固定されたDVDなどの媒体をコピーす
ることも「録画」に含まれます。
参考までに、この「録音」「録画」に関連して「私的録音録画補償金制度」
というのをみなさんはご存知でしょうか?
著作権法の基本原則として、私的に使用する場合は、著作権者の許諾なし
に自由に著作物をコピーできるという規定があります(法30条)。
ところが近年、高性能なコピー、ダビング機器の普及のお陰で、一般家庭
でも良質の複製物が作れるようになったため、特に販売されているCDなど
を買わなくても高品質なものが観賞できるようになりました。
これが、私的使用の域を超えているとの議論から、1993年の著作権法改正
で、一定の私的録音録画については「補償金」の支払義務を定める規定が追
加されました。
具体的には、CD、MD、DVDなどデジタル方式のコピー(録音、録画)
機能がついた機器や記憶媒体(CDやDVDそのもの)を使用する者から相
当額を著作権者に支払え、というものです。
みなさんの中にも、こういった機器のなにがしかはたぶんお持ちでしょう
し使ってもおられるでしょう。私も小さいのを持っています。しかし、これ
らを使ったからといって、実際に「補償金」なるものを支払ったことがある
方はいらっしゃいますか?私はない・・と思っていました。
実は、これをいちいち個人ユーザから徴収するには膨大な手間がかかるた
め、上記デジタル機器や記憶媒体の価格の中に含めていたのです。支払った
つもりはなくても、それを買った時点で支払っていたのです!
例えば、これらの機器を再生のみに使用しても補償金が課されます。著作
物でない、風景や鳥の声を録画・録音するためだけに購入しても支払います。
私的録音録画をしないことを証明できれば、支払った補償金を返還しても
らえるという規定(法104条の4)が一応あるのですが、そんなのどうやって
・・?ですよね?色々問題ありきです。
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