◆やっぱり「地域団体商標」?
今年の知的財産権関連の法改正の目玉?そうです、「地域団体商標」制度
の導入です。地域団体商標の概要については、昨年の当メルマガ第45号でご
紹介しておりますので、よろしければこちら(↓)をご覧ください。
○<<第45号>>「地域ブランド」の知財化で、地域産業を活性化!
同改正法の施行日である4月1日から受付が開始されてから、10日間での
受付件数が 324件、そのうち 258件は初日土曜日の4月1日だったそうです
(4月13日特許庁発表)。基本は、先に出願した者勝ちですからね。
地域別にみると、なんと近畿地方が断トツの 154件、うち京都府が 109件
と圧倒的な出願数なんですね!さすがは「京○○」、それだけでブランド感
がありますねぇ。
その次が東海の32件、北陸が29件、沖縄26件と続いています。これに対し、
関東は11件で、うち東京は3件だそうです。
※詳細はこちらをご覧ください。眺めてみると結構面白いですよ。
しかし、このように出願が殺到したウラでは、様々な問題も起こってきて
いるようです。
例えば、同じような商標を複数の団体が別々に出願している場合。
同じ日に同じような商標の出願が複数あった場合、出願した団体同士で話
し合った末、どこか一つの団体のみが登録を受けられることになります。
こうなると、登録を受けられなかった団体は、それまで普通に使用してい
た商品等の名称が突然使えなくなる可能性が出てくるわけです。
地域団体商標制度は、地域ブランドというものを確立することで、事業者
団体の信用維持と地域経済の活性化を図り、対地域の競争力を強化するべき
もののはずが、その前に身内の調整が先決になろうとは・・。
◆「イナバウアー」?!
これは話題になりましたねぇ!
今年のトリノ五輪フィギュアスケートの金メダリスト、荒川静香選手の代
名詞のようになっている得意技「イナバウアー」を、アサヒビール社が商標
登録出願していたというのですから驚きました。
実は、この他にも「ビールマンスピン」に「トリプルアクセル」、さらに
は確か女子モーグルの上村愛子選手がやっていたエアの大技「コークスクリ
ュー」というのも同日(今年3月3日)に同社が出願していたそうです。
これら商標の指定商品は全て「日本酒、洋酒、果実酒、中国酒、薬味酒」
だそうで、どれも何となくカクテルっぽい名称ではありますね。
ただ、この中でも「イナバウアー」はご存知の方も多いと思いますが、旧
西ドイツのフィギュアスケーターであるイナ・バウアー(Ina Bauer)さんの
開発した技にそのまま選手名が付けられた、つまり人名なわけです。
人名を商標登録するには、基本的に本人の承諾を得る必要があるのですが、
同社はまだイナ・バウアーさんの承諾は得ていないそうで、特許庁がどう判
断するか注目されています。
因みに、荒川選手の「イナバウアー」は正式には「レイバック・イナバウ
アー」というそうで、あの上体を後ろに反らして滑ることがイナバウアーで
はないんですね。。
あ、その荒川さん、来月1日、TVドラマに出演されるようですよ。
◆音や匂いも商標に?
コロッと違うウンチク話を一つ。
商標というと、目に見えるから「あ、これはあそこの商品だな」と認識で
き、それが商品等の信用(あのマークの商品なら大丈夫だ!)となっていく
ものですね。
日本の商標法は「文字、図形、記号若しくは立体的形状若しくはこれらの
結合又はこれらと色彩との結合(これらを「標章」といいます)」で、この
「標章」を商売に使うものを「商標」といいます。目に見えるもののみをい
うわけです。
ところが、外国では目に見えないものでも商標として認められる場合があ
ります。それが、例えば「匂い」(匂い商標) や「音」(音響商標) です。
商標登録出願をするには、願書をはじめ各種書面により出願するのが原則
ですが、これらってどうやって文章で表現するのでしょう?
なんでも、音響商標は音を楽譜にしたものやソノグラムと呼ばれるもの、
あるいは音そのものを録音した媒体(CDなど)を提出するらしいです。し
かし匂い商標の「匂い」って・・?
どうも、その匂いをもっともらしく(?) 状況や季節感などを交えてそれと
認識できるように記述したもので認められたケースがあるそうです。写実的
な表現力が要りそうですね。
これらの例を挙げてみますと、匂い商標はなんでも「テニスボールの匂い
(?)」について商標登録を認めた審判例があるようです。テニスボール・・?
音響商標では、結構有名なのがあります。最近あまり聞かなくなりました
が、パソコンのCMなどで「イ○テル、入ってる」のコピーと同時に、
♪ポン、ポン、ポン、ポン♪ (や、やはり、文字で表現は難しい・・)
という音(メロディ?)が流れますね?あれがイ○テル社の音響商標らしい
ですよ。これ、日本でも導入したら面白そうだと思いませんか?
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