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教会とは?

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ロマネスク建築とゴシック建築の所に書きましたが、
8世紀から10世紀のプレロマネスク建築と、
10世紀から12世紀にかけてのロマネスク建築は、
石や煉瓦を使ってイタリー、フランス、ドイツを中心に発達しました。
ステンドグラスも、ロマネスク建築になると
段々使われるようになりました。

その後ゴシック建築が
12世紀中期にパリを中心とする北部フランスで生まれ、
ヨーロッパ全域に16世紀初期まで作られました。

ゴシック建築の大聖堂は
「神の国」としての教会を実現しました。


大聖堂は、ラテン語で、カテドラ(cathedra)で、
司教座教会(eleclesia cathedralis)の事です。
ドイツ語のドーム(Dom)、イタリア語のドゥオモ(duomo)は
いずれもラテン語のドムス(domus)からきていて
「神の家」という意味を持っています。


教会の仕事は、洗礼、結婚式、葬式、懺悔、教育・・・です。
教会は、祭壇のための建築であり、祭壇は御ミサの為にあります。
御ミサは人と神が一体となる事であって、
教会は「神の国」の実現の為にあります。


ゴシックの教会では、内部に入ると、
視線は強い力によって深奥部に引き寄せられ、
神秘的な光に包まれた内陣の祭壇に向かいます。
視線を祭壇に向かわせる力は、
教会堂の深い縦長の構造と、支柱の並びがつくりだす
透視的な効果により強められます。


ゴシックの教会には、「光」と「力」があります。


「光」はステンドグラスによって作られます。
ゴシックでは、ロマネスクに比べて、窓が格段に大きくなって、
ステンドグラスによる神秘的な光に満ちています。

ステンドグラスの輝きが、
天候によって変動し、神秘的な空間となります。
また、ステンドグラスの薔薇窓は、
内部から輝くので貴いと中世の人が考えた宝石の輝きに似ています。

またステンドグラスには、もう1つ重要な役目がありました。
読み書きのできない人の為の聖書です。
1つの窓には、1つのまとまりのあるお話が描かれています。

祖父の教会の中には、花模様などのステンドグラスも多いですが、
私のリンク集の中の平戸観光協会
田平教会のステンドグラスなどは、お話になっています。



「力」は、重力の法則に従い、上から下へ向かいます。

どっしりとした柱が、重厚な梁によって支えられたギリシア建築などでは、
上から下への強い力を感じます。
しかし、ゴシックの教会では、この力は感じられません。
上への昇揚感は、壁面の構造によります。

ゴシックは、ロマネスクに比べて、窓が格段に大きくなって、
壁全体が骨組みのようになっています。
これは、壁の平らな面を排除する事に大きな努力を払ってきたからです。


残された柱に沿って、いくすじも細い棒のような
垂直の線を立ち上がらせる事によって、
壁の重さを感じさせなくしています。

線条要素と呼ばれるこの棒は、支柱、アーチの縁、
天井のリブなどにも見い出されます。
背後に控えた壁の重量感は、この線条要素によって隠されています。


この重力から解放された空間によって、私達は上への「力」を感じます。
この上への「力」は、私達自身が天空に向かっているような
上昇感を感じさせます。


従って、ゴシックの教会は、
ステンドグラスによって作られた、神秘的な「光」と、
天空に向かうような「力」によって、
「神の国」を実現しました。


祖父の作った教会はゴシックの大聖堂では無いですが、
ロマネスク建築やゴシック建築の資料を見ながら
めざしたのは同じように「神の国」という気が致します。