2011年2月12日(土)小出博志バースデイBUZZライブinランタン@渋谷神泉

ステージ左(といってもカウンターになりますが)には、我々が用意したバラのアレンジメントが鎮座し、少しだけバースデイの華やかさを演出しております。

ランタンは今日もかなりの混雑ぶり。センターのテーブルには常連BUZZファンに混じって、60歳前後ぐらいのご夫婦がすでに飲みながらお食事をされています。隣に座った私は、早速ホームページ管理人の名刺を差し出し(笑)ご挨拶の後、広報活動のつもりでケンメリの話などをしていたら、その方が「その後もソロで車のCMやったんだよね」と通なことをおっしゃるものですから、こちらも感激して「良くご存知ですね!そうなんです、小出さんが佐伯博志という名前でやはり日産のラングレーという車のCMソングを・・・」「鈴木キサブローさんがプロデュースして、アルバムもソロで2枚出しまして・・・」などとここぞとばかりに蘊蓄をたれ、盛り上がっておりました。

そのうち開演時間となり、店の入り口から、黒の上下に白いシャツの小出さん、茶色のブレザーの東郷さんが登場。何故かいつもサポートしてくれている平野融さんがおられません。

1部

1. 虹はなぜ空のまぼろし
2. 誰もいない部屋

オープニング、「虹はなぜ〜」は意表を突かれました。そして2曲目がやはり小出さんソロの「誰もいない部屋」。やはり小出さんの還暦ライブだから、小出さんの曲中心で行くのかな?と思いました。2曲目の途中に融さんが入店。曲の間、入り口近くの席で待っています。

東郷さん「1部は2人でやります。今日は博志の還暦ライブということで、BUZZの再活動のきっかけでもある、ランタンでのライブとなりました。BUZZのライブではいつも僕がしゃべって博志はほとんどしゃべらないんですが、いや、ランタンで博志が出てた時はよくしゃべってたよという話を聞きまして、じゃあせっかくのランタンでの還暦ライブなので、今日は博志にしゃべらせようと思います(拍手)。」

3. ケンとメリー〜愛と風のように〜

ここで「ケンメリ」というのもかなり珍しい構成です。

小出さん「ええ・・・先日の朝日新聞の天声人語に、こんなのが載ってました。(と懐から紙を取り出して)読みますね。日本車の名前は数々あれど、マニアが語り明かせる名跡となるとそうはない。その一つがスカイラインだ。7代目までの開発に携わり、あまたの伝説を残した桜井真一郎さんが亡くなった。出身のプリンス自動車には、ゼロ戦などを手がけた男たちが集い、1957年の初代スカイラインは「飛行機屋が凝った作品」と評された。代々に脈打つスポーツ魂は、桜井さんが足回りをまかされた2代目からで、もっぱらサーキットで培われた。初代より小さな車でレースに挑むにあたって、桜井さんが上級車種の大型エンジンを積むべく、量産型の車体を20センチ伸ばす奇策に出る。かくて生まれた2000GT、通称スカGはイメージを決定づけた。日産に吸収合併されても、技能集団の遺伝子は3代目に引き継がれた。中でもレースを意識した「GTR」は国内無敵の走りを誇り、今も日産の看板だ。4代目は排ガス対策などで重くなったが、「ケンとメリー」の粋な宣伝でよく売れた。販売戦略から、桜井さんは「スカイラインの父」にされた。本人は職人の頭領を自称し、「伝える手段は図面のみ」と、鉛筆の線がきれいに引けるまで新人をしごいたという。それでもオヤジさんと慕われ、桜井学校からは逸材が輩出した。「やれるだけやって、車作りに審決を注いだ満足感を持って死にたい」。享年81。言葉通りの、うらやましい開発人生である。ケンメリのCM曲でも聴き直し、天に駆け上がる丸型テールランプを見送りたい。この耐久財が夢や憧れでありえた時代が、また遠くなる。(朝日新聞天声人語2011年1月24日より)・・・・ということで、僕らも、一時代を代表する歌を歌えたということを、誇りに思います。」

4. 七つのかくれんぼ
5. のい

この2曲を聴くのは久しぶりです。「のい」はいつ聴いても迫力があります。

小出さん「私が生まれたのは1951年2月13日、大雪の日だったそうです。東京でも最近雪が降りましたけど、日本海側は大雪だったそうです。豪雪地方の人たちは大変ですね。昔は東京も結構雪が降ったんです。でも大雪になると本当にすごいのね、丸いところが丸くなっちゃうのね。」

6. さよなら列車

小出さん「まだ話さなくちゃいけないんですね・・・(笑)。私はね、しゃべるよりも、人の話を聞くタイプなんですよ。」

東郷さん「(小出さんに)あの〜・・・1部の構成について説明しなくていいんですか?」

小出さん「え? そうか、説明してなかったっけ(笑)。」

東郷さん「いや、なんか子供の学芸会を見守る親のようですよね(笑)。第一部はね、博志が、還暦ライブということで、自分の歴史をたどる構成にしたいって言って、だから昔の曲から始まって(ここで、ああ〜と納得する客席)、徐々に今に近づいてる訳ね。あとさ、大雪の話わかった?大雪が降ると、屋根の樋が丸くなるでしょ、あのことよ(笑)。「丸いところが丸くなる」って、わけわかんないじゃない(笑)。」

7. はつかり5号

小出さん「え〜、私はいつも説明不足で、申し訳ないです。え〜、還暦ライブということでいろんな方が来て下さってますが、今日は客席に嬉しい顔を見つけました。佐伯博志時代のマネージャーが、上海からご夫婦で来てくれました。横山さんです!」(拍手)

と紹介されたさんは、何と私の隣のご夫婦、開演前に私がさんざん佐伯博志の蘊蓄を語っていた方でした。穴があったら入りたいとはこのことです(後ほど非礼をお詫び致しました)。ランタンは演奏者と客席がとても近いので、小出さんと横山さんが普通にトークをし始めます。

小出さん「ちょうどラングレーのCMの頃だよね」

横山さん「そうだね〜、懐かしいね」

小出さん「我々がケンメリを歌って、車も結構売れたでしょ?だから日産がラングレー出す時に、CMは縁起のいい人に歌ってもらいたいってオファーがあって歌ったんだけど、そのときのマネージャーが彼だったんですよ」

横山さん「ちょっと待って、俺、緊張してトイレ行きたくなっちゃったよ」(笑)

と、トイレに急ぐ横山さん。いつにも増してアットホームな展開に開場の雰囲気も和みます。すぐに横山さんも席に戻られます。

小出さん「え〜、横山も帰って来たので、次の曲行きます。佐伯博志で出したアルバムの中の曲で、好きな曲です。」

8. 家(佐伯博志)

小出さん「この曲(「家」)のタイトルは、横山が付けたんです。キサブローのプロダクションにいた時にね。」

ここで平野融さんがステージへ、いつものようにカホンに腰掛け、パーカッションが加わります。

9. ジャスミン〜甘くなりたい(佐伯博志)

小出さん「そういえば、佐伯時代の横山の後のマネージャーが、(平野)肇だったんですよね。明日のパーティーではそれぞれいろんな奴らが来てくれるので、楽しみです。」

このライブの翌日(2月13日:小出さんの60歳の誕生日)には同じランタンで、音楽関係者のみによるバースデイパーティーが企画されていました。

10. サンチャでナイトフィーバー

東郷さん「1部最後の曲になります。ずっと博志にしゃべらせてきましたが、たまにこういうのもいいですね。昌和って大事なんだなと思ってくれたらと(笑)。60歳、まだまだこれからですよね。」

11. リフレイン

2部

東郷さん「今日は夜も雪という予報でしたが、さすがの晴れ男パワーですね、すっかり上がって晴れて来ましたよ(笑、拍手)。」

1. 一の橋から
2. センチメンタルブルー

東郷さん「A New Day A New Timeというアルバムの曲から2曲続けてお送りしました。え〜っと何年のアルバムだっけ?・・・何年って、そんなに昔じゃない、戦後の話ですよ(笑)。あっ、ここも博志(のしゃべるところ)だった!(笑)」
小出さん「私がしゃべっても面白くも何ともないですから(笑)。え〜、私は60年前に、家で生まれました。私、産婆なんですよ。」
東郷さん「(小さな声で笑いながら)私、産婆なんですよって・・・・(笑)」

もちろん、「産婆に取り上げられて生まれた」という意味ですが、先程の「説明不足」の伏線があるので、こういう東郷さんの突っ込みもおかしくて、笑いが絶えません。

3. 天翔る心

この「天翔る心」(Back to the Beginningバージョン)は、ライブのたびにどんどん早くなるような気がします。終わると(カウントを取った)小出さんに訴えるように肩で息をする東郷さん(爆)。

4. 明日(平原綾香)

一転、しっとりと聴かせるバラードへ。Atticの小村マスターが小出さんの声を「パワフル・ウィスパーボイス」と評してましたが、張るところはもちろん、ささやくように歌うところでも引き込まれてしまいます。

小出さん「次も(他の)人の歌なんですが、大変な曲を選んでしまいました。マイケル・ジャクソンの曲です。無謀です(笑)。大好きな曲なんで選んだんですけど、今、とても緊張しています(笑)。緊張しすぎてコード忘れちゃいました(笑)。何だっけ?」
東郷さん「Aだよ(笑)」
小出さん「では、やってみます。トチっても流して下さいね(笑)。」

5. I just can't stop lovin' you (Michael Jackson)

小出さん「はあ〜・・・疲れた(笑)」

いやいや、とてもコードを忘れるほど緊張しているとは思えない、素晴らしい演奏でしたよ!マイケル・ジャクソンの曲だけあってキーも高いけど、さすが小出さん、しっかり歌いこなしてました。

東郷さん「じゃ、ちょっとしゃべるコーナーにしましょうか。融は最近どうですか?そういえば犬は元気?何歳なんだっけ?」
融さん「元気です。5月で18歳になります。相変わらず食欲もあって、太り気味だけどね。それより今日は遅れてすみませんでした。佐川啓介さんの74歳の誕生日パーティーに出席してそれから駆けつけたもので。」

なるほど、遅くなったのはそういうことだったんですね。公私に渡り交友関係の広い融さん、お忙しいのにいつもBUZZをサポートしてくれてありがとうございます。

東郷さん「昨年、Back to the Beginningというアルバムを出しまして、レコード屋、いまレコード屋って言わないか(笑)、CDショップになくても、赤札堂(笑)?違う、何だっけ、アラモ?(客席から「アマゾン!」)そう!アマゾン(笑)!赤札堂じゃねえよな(爆笑)。アマゾンでも購入出来ますので、ぜひお買い求め下さい。では、そのBack to the Beginningから聴いていただきます。」

6. I've gotta woman

東郷さん「この曲はここ、ランタンのオーナーの息子さんの曲です。いい曲書くでしょ?え〜、BUZZがニューアルバムを出すということで、幸宏が詞を書いてくれました。YMOの高橋幸宏君ですけど、我々の古い仲間です。こないだ幸宏が木村カエラちゃん(2006年に再結成したサディスティックミカバンドのメンバーですね)とラジオで共演した時に、「ライディーン」をかけたらカエラちゃんが「玉転がしの曲だ!」って言ったそうですけど(笑)。」

7. 君の未来、僕の明日へ続く〜青空
8. 拝啓きみに

小出さん「(横山さんに)キサブローらしいメロディーでしょ?(うなづく横山さん)」

東郷さん「博志も60になる、正確には明日ですけど。60って言っても、3度目の成人式だと思って、これからもいろんなことに挑戦して行きたいと思います。ライブも4月29日にラドンナで、7月22日には同じラドンナで僕のソロライブ、そして8月27日には飯田のSpaceTAMAでと決定しております。ぜひまた見に来て下さい。今日は本当にありがとうございました!」

9. VISION
10. さらばTokyo

エンディングの2曲、じっくりと聴かせてくれます。ライブがもう終わってしまう少しの寂しさと、今日のライブの充実感が渾然となり、いつも胸が熱くなります。大きな拍手はすぐにアンコールを求める手拍子へと変わり、バックステージのないランタンではそのままアンコールとなります。

アンコール

1. 想い出の中へ
2. 君を迎えにきたよ

さらにアンコールを求める手拍子。小出さんがマスターにビールを求めます。ビールを飲んで一息つき、拍手の中、ダブルアンコールです。やはり小出さんが歌詞を準備しておらず、「歌詞を見に行こ〜っと」と、東郷さんのキーボードの横に向かいます。「おいで!」と両手を広げる東郷さん(笑)。

ダブルアンコール

1. 君に捧げるメッセージ

深くお辞儀をして拍手に応える3人。いつにもましてアットホームな雰囲気で楽しんだライブも終了、そのままランタンで軽く打ち上げとなりました。特別な日なので小出さんは写真撮影に引っ張りだこでした。

Aqua