2012.09.01 BUZZ LIVE @ 飯田SpaceTAMA〜大切な人に逢える場所 vol.6〜

この日は東京で朝11時頃ゲリラ豪雨が発生し、豪雨は30分程でしたが、調布近辺では道が所々灌水する程でした。その影響で我々の出発も少し遅れてしまいましたが、高速に乗れば大丈夫だろうとたかをくくっていたら、諏訪湖の花火大会の影響か思いのほか渋滞していて、結局飯田に到着したのは4時になってしまいました。飯田も雲が多く、いつ降り出してもおかしくない空模様。いつもの鴨汁そばを食べながら空ばかり気にしていましたが、幸い降ることはなく、車は5時頃にSpaceTAMAに到着。

今年はSpaceTAMA自慢のウッドデッキが老朽化で立ち入り禁止(泣)、その手前のテントでくつろぐ東郷さん、小出さん、融さんにまずごあいさつ。そして中でお会計を済ませ席を確保します。すでに到着している常連さんたちも多く、皆さんにもごあいさつ。また外に出て、皆さんと雑談。ついさっきまでリハーサルをしていたとのこと、今年はかなり気合いが入ってますね。そのうちお客さんも集まり始め、SpaceTAMAの看板を背景に記念写真の撮影会や、持参したCDや色紙などへのサイン会タイムでひとしきり盛り上がります。私自身は写真やサインには執着しないタイプなのですが、今回はここぞとばかりに持参したギター(何故かすでに東郷さんのサインをもらっている)に、小出さんと融さんのサインをいただきました。おまけに小出さんに少し弾いていただき「値段のわりには十分良い音してるね〜、俺だったらもう少し弦高下げるけどね」とのお言葉をいただき、融さんからは「ブリッジの下に板(スペーサー?)が入ってるからそれを抜けば良いよ」とのアドバイスをいただき、大感激!ギターを持参した甲斐がありました。

日は西に傾き、そろそろ開演時間。外でくつろいでいたメンバーやファンの方々も徐々に会場内にもどり、緊張感が高まります。今日は、8月22日にキングレコードからBUZZの全てのアルバムの紙ジャケ版が発売されたのを記念して、その紙ジャケ版とオリジナルのLPレコードが左右の壁に貼られています。Tamaさんの意気込みを感じます!

午後7:00、定刻通り、楽屋から客席を通って3人がステージに上がります。

 

第1部

1. まちのうた

オープニング、これで来ました!ステージ後方からは七色のピンスポットが。小出さんのボーカルに重なる東郷さんと融さんのコーラス、抜群にいい!鳥肌が立ちます!TAMAさんの音響操作もバッチリ!

2. Tokyoサンバ

今日は飯田ライブに初参加の神戸の久美子さんが、手作りの「BUZZ応援うちわ」(ファーストアルバムジャケットの似顔絵入り)を前もってたくさん客席に配って下さっていまして、それが早くも手拍子とともに客席で踊っています。

東郷さん「今晩は、BUZZです。うちわでの応援ありがとうございます。ジャニーズの気持ちがわかります(笑)。しかしうちわがこんなに似合わないグループもないですね。雨も何とか上がってくれてよかったです。え〜、そこに貼ってありますけど、BUZZのアルバムの紙ジャケ復刻盤が出まして(拍手)、こちら(飯田)ではまだ売ってなかったみたいですけど。その昔のアルバム、「レクイエム・ザ・スィティ」から2曲続けてお送りしました。今日はそんなわけで、新旧織り交ぜて、BUZZワールドをお楽しみいただきたいと思います!(拍手)」

3.ケンとメリー〜愛と風のように〜

東郷さん「僕らもデビュー40周年になりまして(拍手)、5歳でデビューしましたので(笑)。そういえば先日、テレビで美瑛の特集をやってて、セブンスターの木とかいろいろ出てたんですけど、ケンメリの木が出なかったの。スポンサーがトヨタだったのかも(笑)。」

4.朝

BUZZ再活動後、3回目の「朝」になりますが(大野真澄さんとのジョイントを入れると4回目)、今回はすごい!小出さんのサビの声量がすごい!鳥肌が立ちました。

東郷さん「今日は出来る限り曲をたくさんやりたいということで、「風のゆくえ〜We love pops」というアルバムから、メドレーを作ってみました。」

5.風のゆくえメドレー(We love pops〜桜散る〜The life is so beautiful〜歌によせて)

これは聴きものでした!「We love〜」と「The life〜」は東郷ソロでは演奏された事がありますが、BUZZでは再活動後初めて、「桜〜」と「歌に〜」は正真正銘再活動後初めてです!最近は昔の歌もずいぶん演っているような印象がありましたが、「風のゆくえ」でまだこんなに残っていたとは!・・・「パス」もやりがいがあるというものです(笑)・・・それはさておき、ある意味夢だった、BUZZお二人でのWe love pops、涙が出そうです。そして融さんのボサノバ・ギターが光る「桜散る」、淡々とした流れるようなメロディーと東郷さんの甘いボーカルが秀逸な「The Life is~」、そして小出さんが熱唱するこれぞ永遠の名曲「歌によせて」。嬉しすぎる、嬉しいけど、メドレーにするなんて何てもったいない(爆)、それぞれフルコーラスで演って欲しいと、客席の全員が思っていたに違いありません。

ここで平野融さんのコーナー、自己紹介代わりにギター演奏です。

6. 融さんのコーナー

ステージ中央で融さんによるボサノバのギター演奏、今回は歌(スキャット)も!割と速いテンポのボサノバギターのテクニックはもちろんの事、スキャットもかなりテクニカルです(しまった、曲名を聞き忘れた!融さん、これ何て言う曲ですか?)。BUZZのお二人はステージ脇に分かれて、マラカスでサポートします。BUZZのマラカス!珍しいです(笑)。

東郷さん「大人ですね〜。まあ、いつも融のコーナーは何かギター曲をやってもらうんですが、博志が「今回は歌ったら?」って勧めたら、恥ずかしがるかと思ったら意外にあっさり「うん!」って言いましたね(笑)。何か近況報告はないですか?」

融さん「そうですね、最近は犬の介護に忙しいです(笑)。あと、僕と兄貴がやってるカーティスクリークバンドってのが、30年ぶりにCDを出しました(拍手)。」

カーティスクリークバンドは、知る人ぞ知る、1970年代後半に活躍したフュージョン(懐かしいですね?)バンドで、その癒しのサウンドは「ネイチャーフュージョン」とも言われたそうです。ハーモニカの八木のぶおさん、ピアノは塩入俊哉さん、平野肇さんがドラムスで、平野融さんがギター・ベースで参加されていました。すごいグループですね!ちなみにカーティスクリークというのは、シェリダン・アンダーソン著「The Curtis Creek Manifesto」(邦題:フライフィッシング教書)から取った言葉のようで、「男の子が誰にも秘密にしたい格好の釣り場である川」と言ったニュアンスのようです。この本は読み物としても面白く、名著として知られています。今もこの名前から、バンド全員が釣り好きと思われがちでしたが、実は釣り好きなのは平野兄弟(肇さん?)だけだったという噂も。

7. 学生手帖

曲が終わって、拍手の後、少しの静寂。案の定、東郷さんから小出さんに「きみ!」というキュー出し(笑)。

小出さん「TAMAでやるのももう7回目なんですね。兄貴(平野肇さん)で4回、融で3回ですか。・・幸せです、今日は精一杯歌います。歌わせて下さい!(拍手)。君の未来・・・。」

8. 君の未来、僕の過去へと続く〜青空
9. センチメンタル・ブルー

リハーサルから立ち会ってたTAMAさんが、ライブが始まる前に「今日の小出さんはすごいよ!声がもの凄い出てるよ!」と耳打ちしてくれたのですが、本当に今日はすごいです。サビの「あ〜えないのに」の「あ〜」の部分は、いつもは裏声と地声の中間のような、いわゆる「博志節」とでも言うような独特の発声が多いんですが、今日は地声で思いっきり強く歌ってます!そして、東郷さんと融さんのコーラスも今日は抜群にいいです!SpaceTAMAの音響のせいでしょうか?

東郷さん「いやあビックリしました。博志、しゃべるのが短いのは知ってますけど、タイトルまで省略しちゃいました。君の未来、って・・(爆笑)」

小出さん「そこまでしか(楽譜に)書いてなかったんだよ(笑)。」

東郷さん「え〜、(小出さんが落ち込んでいるので)慰めてあげて下さいね(笑)。昨年、ポニューキャニオン、ポニューだって(笑)、ポニーキャニオンから出しましたBack to the Beginningから、高橋幸宏君に詞を書いてもらった、「君の未来、僕の過去へと続く〜青空」、そして、「A New Day A New Time」というアルバムに入っています、「センチメンタル・ブルー」を聴いていただきました。この「センチメンタル・ブルー」は筒見京平さんの曲でね、京平さんが次のBUZZの曲はすごいよ!来るよ!って、み〜んなに言って回ってくれたんですけど、ヒットメーカーでもヒットするかどうかはわからないんだな〜って(笑)。」

10. 君を迎えに来たよ

休憩中には今年も、矢高諏訪神社秋季大祭の花火が見られました。

 

第2部

 

1. そして瞳、少年風

東郷さん「また忘れちゃった、コーセー?(客席から「マックスファクター!」)マックスファクターのCMに使われた曲でした。さて、せっかく応援うちわがありますので、うちわが振れそうな曲をやります。」

2. サマー・ビーチ・ガール
3. 夏の空

いやあ、振りました(笑)。うちわの無いひとはもちろん手拍子を。この2曲は盛り上がりますね、夏、飯田ライブの定番です。

東郷さん「ストレス発散できましたか?(笑)。え〜、僕らはCM(ケンメリ)で売れたので、CMばっかりいっぱいやりました。今日は特別丸出し大サービス、丸出しじゃねーな(笑)、決算?決算しねーよ(笑)。とにかく、こんなのやってたっていうメドレーをお送りします。」

4.こんなのやってたメドレー(欽ドン〜ロッテチョコレート〜エチケットライオン)

本年4月27日のラドンナでやった「CMメドレー」に「欽ドン」が加わったものです。もちろんこれも楽しいし名作ばかりですが、もっといろいろ聴きたいものです(←わがまま)。

5. はつかり5号

曲のあと、小出さんが「ワン、ツー」とカウントをとりますが、東郷さんがあわてて「あれ?話でしょ?」と突っ込みます(笑)。どうやら小出さん、しゃべりが苦手だから自分のMCを無意識に飛ばそうとしたみたいです(笑)。

小出さん「僕のしゃべりだそうです・・・え〜、はつかり5号で替え歌を作ってみました。・・・借金取りに背中を押され、はつかり5号に飛び込みました・・・(笑)・・・まだしゃべるの?・・・え〜、おもしろいこと言えません、あきらめて下さい(笑)。・・・・ピックを落としましたので、グリーン(のピック)にします(爆笑)。」

困りながらもしょーもない話を朴訥としゃべる小出さんに、客席からは失笑とも苦笑ともホントの笑いともつかない不思議なクスクス笑いがその間ず〜っと続き、ピックの件りではしょーもなさ過ぎて爆笑になりました。もちろんステージ上も大笑いです。

6. 記念日

東郷さん「昔から博志のしゃべるコーナーになると、「がんばってー!」って黄色い声が飛ぶんですよ。もうしゃくでしゃくで(笑)。え〜、僕らは、博志はもともとフォークロックを、僕はハードロックをやってて、(高橋)幸宏によってBUZZで会ったわけですけど、僕たちがそれぞれ、初めてBUZZで作った曲をやります。」

7. 誰もいない部屋
8. 悲しい歌はもう歌わない

いつもの「誰も〜」は、昔の歌い方とは違って、サビの高音部もあえて抑えてささやくように歌われる事が多いんですが、今日の小出さんは昔を彷彿させる高音の張り具合、「時を〜」が良く伸びてます。そして東郷さんも負けていません。前回、退院直後で練習も体調も十分ではなかったソロライブ(それでもこちらが心配になるぐらいの声量でしたが)から、今回の「悲しい歌〜」は、今までの中でも最高の声の張り、最高のパフォーマンスです!

東郷さん「これからも曲を書くと思いますが、この2曲が僕らの原点です。」

9. 風のゆくえ

これも4月27日のラドンナ以来です。昔のままのハーモニーです。間奏の多重コーラスが特徴の曲ですが、ライブでは融さんのリードギターと東郷さん、小出さんのコーラスがアンサンブルを奏でます。

東郷さん「今日はいっぱい曲をやりましたね!さあみなさん、どのアルバムを買うか決めましたか?・・・迷ってますか?・・・全部買っちゃいましょうよ(笑)。・・・え〜、飯田のライブは、TAMAさんやご家族や、ここでしか会えない人もいて、ほんと、ふるさとに帰って来た感じです(拍手)。みなさんも遠路はるばる、遠路はるばるなんて言ったら飯田に申しわけないか(笑)、来ていただいて本当にありがとうございます。チャンスがあれば、もっと地方ライブもやりたいと思います(拍手)。ずっと支えて下さい!あなたの力が必要です!」

10. Vision
11. 君に捧げるメッセージ

 

アンコール

3人とも上着を脱いでステージ上に戻ります。大きな拍手に応えていると突然ステージの照明が不調になり、明滅します。

東郷さん「(TAMAさんに)照明で遊ばないように!人間の照明(証明)、なんちゃって(失笑)。いや〜、本当に気持ちいい!じゃ、もう一発いっちゃいましょう!」

1. 一の橋から

客席も全員ボルテージがマックスになっているので、手拍子も通常なら裏の2分が普通なのですが(年齢層ということもありますがw)、裏表の4分です!久しぶりに聞きました裏表の手拍子!若くて元気があふれていた頃はみんなこれでしたよね(笑)。

2. 想い出の中へ

飯田ライブはこれが出ないと!待ってましたとばかりに客席も手拍子と同時に歌います!うちわも振られます!この曲を歌っているときの小出さんは本当に楽しそう!

 

Wアンコール

例によって、3人ともビールを片手にステージに戻ります。

東郷さん「Wアンコールって、倍うれしいね。ほんと、みんながBUZZを後押ししてくれたんですよ。感謝してます、どうやって恩返ししようかと・・・。」

小出さん「リニアモーターカーが通りますよね、飯田は。そしたら東京まで30分ぐらいですって。」

東郷さん「(驚いて)話が飛ぶねえ、さすが博志(爆笑)。・・(客席に)いつ開通するの?15年後?わずか15年後だそうです(笑)。15年後にみんなで、リニアモーターカーで、BUZZご一行様って(笑)、うちわ振ってね(笑)。それいいね、ぜひそれまでがんばりたいと思います(拍手)。」

1. Refrain

拍手の中、3人がステージ上で握手、肩を組んで拍手に応えます。TAMAさんもステージに上がって握手、拍手が一段と大きくなります。見ているこちらも胸が熱くなり、幸せを感じるひとときです。

東郷さんがいつも「今までで一番いいステージをめざしています。」と言っておられますが、今回は音響的にも、演奏も、声も、ノリも(笑)、掛け値なしに今までで1番だったと思います。そしてステージさることながら、今年の打ち上げもやはり最高でした(笑)。楽しかった飯田ライブが終わると、我々の夏も終わりです・・・。

 

Aqua