2015年8月22日(土) BUZZファイナルライブ in 飯田M.R.C. Space Tama

近年、天候に恵まれなかったりすることが多かった飯田ライブですが、ファイナルだけあって抜けるような夏の空。気温もぐんぐん上昇。新宿10時発高速バスで5時間、3時に伊賀良バス停で降車したAquaは、「10年通った道、最後は自分の足で歩いてみよう」と、駄科の山の上のSpace Tamaまでの徒歩行を予定していた。リンゴの里であつこさんに遭遇、「4時にお迎えを頼んだから一緒に乗って行けば?」とのお誘いを丁重に断る。その前の交差点で車のShojiさんに遭遇、これから「湯〜みん」で風呂に入るとのことでそれもパスし、アップルロードを渡り裏道を歩き始める。暑い。高い建物がないので日光直撃。たまらず、タオルをほっかむりにしてしのぐ。途中のセブンイレブンで水分補給(ビール)。さあ、気合いを入れ直して、川沿いの道へ。途中、軽ワゴンのTamaさんとすれ違う。関係者に会い過ぎだろ(笑)。道は簡単で突き当たりを道なりに右折、明星学園の入口を左折、それだけ。だが遠い(笑)。結局、明星学園前を左折し、上り坂だがやっと日陰ができ、あと100m程で到着、というところでお客さんを拾って帰ってきたTama車に回収された(爆)。Tシャツは汗だく、しかしもとより汗だくになることを見越していたので、ここで満を持して本番用のBUZZ Tシャツに着替える(笑)。

まだリハーサル中で中には入れず、とりあえず生ビールをオーダーして、メンバーやTamaさんにお渡しする寄書きを書きながら、仲間たちとおしゃべり。ビールも旨いし、これがまた楽しいのです。そしてリハーサルが終り小出さん、融さん、東郷さんが合流。歓談とともに記念写真、サイン大会の始まり。なんと小出さんがポータブルのビデオプリンタを持ってきており、撮った写真をその場でプリントアウトしてプレゼントしてくれるというサービスぶり。小出さんはいまデジカメに凝ってます。

Aquaは打ち上げで披露するパワーポイントのスラードショーの準備。Tamaさんの指示でたくやが脚立に登り、天井つり下げのプロジェクタの接続と調整。これに結構トラブって開場を若干押してもらった。この間のTamaさんのたくやへの指示がキビシい!息子なのに、まだ中1なのに(笑)、もう完全にスタッフとして扱ってる。なんか、この企画の言い出しっぺの私が申しわけなくて(笑)。あせったけど、何とか投影できて一安心。脚立を片付けてやっと開場。いつものファンたちだけでなく、三茶の方たちや、情報を見て初めて来た方もおられ、会場は超満員。ライブも定時に開幕です。

1部

1. 愛が地球をまわしてる
2. 夏の空
3. 学生手帖
4. はつかり5号
5. 7つのかくれんぼ
6. 南の街へ
7. Requiem メドレー
8. サンチャでナイトフィーバー

開幕一番、「今日はファイナルということもあって、満席でさっき椅子が足りないって。ねえ、毎回ファイナルって言っときゃよかったな(笑)。来年もまたファイナルやりますか(拍手)。いやいや、さすがにそれは公表した手前ダメでしょ(笑)。」と東郷さん。ファイナルでもMCは好調。

今年のSpaceTAMAは照明がグレードアップ!あの、なんて言うんですか、可動式のピンスポット(LED?)のくるくる回るやつ(わかんないですよね)。ステージだけでなく、時に客席を照らしたり、時にサイドの壁に投射したり。どうやらたくやが担当らしいのですが、相当カッコイイです。

1部のおしゃべりのコーナーでは、「あなたにとって、BUZZって何?」という質問を東郷さんが融さんと博志さんに振ります。

融さんは「若い頃、初めてケンメリを聴いた時に、ああ〜日本でもこんなに洋楽みたいに洒落た曲を歌う人たちが出てきたんだ〜、と思った。その後、川谷拓造さんの曲をプロデュースした時に、BUZZに依頼してコーラスを入れてもらったり(東郷さんが「ホント?それ初めて聞いたよ!」と驚いてました)、博志君とも「リサ」の頃は顔見知りになり一緒に演る直前まで行ったけど結局そのままで、そんなBUZZとこの歳になってやっと一緒に出来て、本当にうれしかった。」とのこと。

小出さんは「お陰さまでBUZZの全ての音源がCD化されて、これで若い頃の声とか演奏とかから全て、デジタルだから音質そのままで後世に残るんだと思うと、ありがたいですね。孫にも聴かせること出来るし(笑)。BUZZやってなかったらあり得ないことですね。」

東郷さんは「デビューの頃はいろんな小さなところ回ったから、よく二人でマイクもってカラオケでケンメリ歌うことも多かった。すると僕はサビのハモまで何もせずに突っ立っているだけで、タイバンの女の子に、あんた何もしてないのに高いギャラもらえてええね、なんて言われて悔しかった。でもそういうことを経験して、よし、じゃ俺はBUZZの下支えに徹しようと気持ちを切り替えた。それが今の僕の音楽を形成したと思う。BUZZを組んでなかったら、俺が俺が、でずっといたろうな。」

と、三者三様のコメントでした。

そして、いつもだと「風のゆくえ」メドレーのところを、今回は「レクイエム・ザ・シティ」からのメドレー、全7曲。だから今回は「レクイエム〜」の曲を単体では演らないのです、なんともったいない!とはいえ、滅多にやらない「出来るだけいつものように」も、「ガラス窓」も聴けたし、やっぱり嬉しかったです。

1部の最後は、ケンメリではなく、三茶軍団がいるからでしょうか、「サンチャでナイトフィーバー」。きっとケンメリは2部の最後に取っておいて、泣かせよう、という目論見だなと(笑)。

休憩時間は花火鑑賞。今日は晴れて空気も澄んでいるのでよく見えます。どうやら3箇所ぐらいの花火大会が、高台のSpace Tamaからは全て見えます。10年この花火をこの場所から見てきたんですよね、いろんな思いが胸に去来します。花火がよく見えるようにテラスの照明を落としてくれているので、星もきれい。天の川が見えます。

2部

1. 一の橋から
2. サマー・ビーチ・ガール
3. そして・・・瞳、少年風
4. チャラチャラ
5. 愛を染めて、リサ
6. 東京の少女
7. わかれ(詠訣)
8. あなたが消えそう
9. ケンとメリー〜愛と風のように〜
10. 君を迎えにきたよ

2部は元気な曲でスタート。思い起こせば「一の橋〜」も「サマー〜」も、融さんがサポートに入ってくれてから演るようになったんですよね、コーラスが入るから。この辺の曲を再活動後初めて演奏された時は、「来たー!」って血が逆流したもんです。懐かしいなあ。

そして一息ついて、「ちょっと待って下さいね〜・・、心の準備が必要なんですよ次の曲は。ハンドマイクで歌いますからね!」とマイクを持ってステージを降り客席へ。久しぶりの「チャラチャラ」です。歌詞カードを見てないので歌詞は相当怪しかったけど(笑)、10年前に戻ったように声はよく出てますし、なにより客席を練り歩くものですから手拍子のボルテージも最高潮です。最後の「へ〜イ!!」では、全員で拳を突き上げました(爆)。

息を切らしてステージにもどる東郷さん。客席からの「がんばって〜!」という黄色い声援に「頑張ってるよ!」と応えながらも呼吸は荒く、「いかんな〜、(鍛えるために)走ろうかな〜」。すかさず客席のマーキーさんから「ライザップ!」(笑)。

それぞれのソロアルバムから1曲ずつ演奏した後は、「わかれ」と「あな消え」。うう、そろそろクライマックスも近いなという予感。そして、ケンメリです。ケンメリなら、今後も単発のステージで聴けるかもしれない。でも、ここで聴くのは最後だろうなあ・・と、全員が思っていたでしょう、ここから一気に寂しさがわき上がってきます。「湿っぽくならないように」と言いながら感謝の言葉を連ねる東郷さん、でもやはり、声が詰まります。もう、客席からもすすり泣きが聞こえます。最後は名曲「君を迎えにきたよ」、東郷さんだけじゃなく、小出さんも目を潤ませています。

割れんばかりの拍手の中、深くお辞儀をして、小出さんから東郷さんに握手を求めます。拍手の中楽屋へ下がる3人、もちろん、すぐにアンコールを求める手拍子に変わります。

アンコール

1. 想い出の中へ
2. 君に捧げるメッセージ

ダブルアンコール

1. リフレイン

トリプルアンコール

1. Vision

アンコールは「想い出の中へ」で元気良くスタート、しかし「君に捧げる〜」でやはりステージも客席も涙、涙・・・。ダブルアンコールは3人ともビールを持ってステージへ。再活動のきっかけとなった「リフレイン」。平野肇さんの作詞です。「本当の夜空 探しに行こう 君の星座が 光る空」・・・まさに、この飯田SpaceTamaの空だったのかもしれません。この曲を初めて聴いた2007年4月17日の恵比寿LIVE GATE、立錐の余地もなく、後ろで立ち見をしていた私たち、なんてBUZZらしい、やさしい曲だろう!今までBUZZの歌声を待ちに待っていた、我々ファンに向けて歌われているようで、ふと振り返ると、Tamaさんが堪えきれず泣いていて、それを見て私も泣いてしまったのを昨日のことのように思い出しました。

拍手の中抱き合う3人、そして楽屋へ引き上げます。客電も点き、ああ〜、終わっちゃったな〜、と思いきや、まだトリプルアンコールを求める手拍子が。小出さんは終わったと思って一服しに外へ。東郷さんは早速ステージに、融さんも続いて、小出さんの一服が終わるのを待ちます(笑)。そして小出さんもステージへ、「何やるの?」と訊く小出さんに「これ」と譜面を見せる東郷さん。「重いな〜」(笑)と言いながら小出さんもギターを持ち、本当に最後の曲、「Vision」です。これも最初に聴いた時は鳥肌が立ったなあ〜、その時の曙橋Back in Townの風景までよみがえります。もう客席も、まだすすり泣く人はちらほらいるが、すこし和やかな感じになり、そして本当に終了。本当に本当に終了。

 

僕のLive reportも、これで最後。今回は1ファンとしてライブを楽しみたかったので、メモも取りませんでした。BUZZのライブはとりあえずもうありませんが、僕のレポートが皆さんの寂しさを少しでも軽減し、あの時のライブの空気感を思い出していただける一助になれば、と願ってます。ありがとうございました。

Aqua