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常滑焼の歴史

常滑は六古窯の一つに数えられ平安時代より約900年も続く伝統ある焼物の街です。その火は絶えることなく今も灯されています。

海に面していることから古くから大きな瓶や壷などは海運によって全国各地へ運ばれ使われてきました。平安・鎌倉時代の作品は特に「古常滑」と呼ばれ、珍重されています。

明治時代以降は急須、陶彫、タイル、土管、火鉢、植木鉢など、生活に密着した様々な焼き物がつくられてきました。

現在にいたるまで陶芸作家もたくさん輩出し、伝統の中にも斬新な芸術作品もつくられています。
平成10年には故三代山田常山氏が人間国宝に指定され、常滑焼の名声を高めました。





常滑焼の技術と技法
技術披露の様子
清水英明氏による盆栽鉢作成風景
SPACEとこなべでは、失われつつある常滑焼の技法を後世に残すためにビデオに記録したり、職人さんに協力していただき「技術披露」といったイベントを行い、皆に公開をしております。
ここでは、常滑独自の技術と技法の一部をご紹介します。

◆技術◆
【ヨリコづくり】常滑焼独自の技法に「よりこづくり」といったものが有ります。これは、ロクロを使わずに直径15センチ程度のひも状の粘土を積み上げて、おおきな甕や壷などを作成する技法です。
【たたら成形】他の産地では食器を作るのに使われておりますが常滑では、食器はもちろん、大型の盆栽鉢などにもこのたたら成形がつかわれております。粘土を薄い板状に切り、はこを作る要領で成形していきます。

◆技法◆
【灰釉】古常滑では、窯の中で自然に灰が被ったものが釉薬となったものです。自然釉ともいわれ薪窯の作品の特徴となっております。
【藻掛け】常滑の海岸で取れる海藻を器にまきつけて窯に入れ、海藻の塩分を釉薬とするもの。焼き締めの技法の一種です。
【練り込み】違った色の粘土(朱泥・烏泥・白泥)を混ぜ合わせロクロでひいたもの。偶然出た模様が美しい縞模様となります。主に茶器に使われます。