陶芸 事始め

 京都、新潟、千葉へと引越しをかさねつつ、ささやかに陶芸を続けています。
引越しのたび、人間関係がなくなったり、そこでの仕事のキャリアも水の泡になったり、見知らぬ土地の気候風土、言葉の壁、孤独感に悩まされ寂しい思いをします。
 けれど、土をさわり、土と会話しながら創造の世界に引き込まれ、無心になれる時間を持つことで、自分の中の何かが解きほぐされ、新しい土地に順応するきっかけがみつかります。陶芸によって世界が拡がり、どこでも生活できる能力も身についてきたようです。
 いろいろな土地で多くの人に出会い、それぞれの四季の風を肌で感じ、その土地にしかないパワーを見つけだしてゆくことが自分の感性を磨く大きな要因となっているんだろうと思います。
 形のない土から形あるものを創り出す「陶芸」。この計り知れない奥深さに魅了されながら、これからもジャンルにこだわらず、自由な発想で、自分が欲しいものを焦らず、あきらめず、一生懸命に手がけていきたいと思っています。いろいろな出会いを作陶のヒントにして、日々の暮らしに心地よい彩りを添えていきたいと思うのです。                         
  
陶芸日記
陶芸な生活

かげさまで公開以降、多くの方々に陶の庫を訪問して頂いております。温かいご支持も頂戴し、よきスタートを切れたことを心から喜んでいます。
ホームページに新作を掲載することや、デジカ目のコーナーに執筆することが楽しくて、確実に生活の一部と相成りました。ページの更新は、元気の印。遠く離れた友人、知人へのメッセージにもなっているのではないでしょうか。
 私は日常の暮らしを彩り、毎日の生活が楽しくなるような陶器を作りたいと常々思っています。 最近は、使いやすさはもちろんのことながら 個性を織り込んだ作品でないと物足りない気がして、一握りの土に遊び心を求め、五感を駆使して作り上げています。
揃いが作れないという弱点もあり それらはすべて一点ものとなっています。けれど、その奥には 同じものを100個作るのではなく、1個づつ違うものを100個作るアイデアと技術を持っていたい・・という私のこだわりもあるのです。
 ハリーポッターの翻訳者の松岡佑子さんが、「物事の上達の度合いは、かけた時間に比例する」と投稿しておられました。 すなわち興味を持って努力し 時間をかければ何でも出来るようになる・・ということであり、陶芸にも相通ずる言葉だと思っています。
自分の力を疑いながらも周りの人たちの教えを受けて自分の能力を発見してゆくハリーのように、まねごとでない自分の色が出せるまで、弛まぬ努力を続けていきたいと思います。
 自分で考えたものを 自分で造り、自分で使う・・・そんな  造る楽しみ、使う喜び、眺める幸せがつまったいとおしい作品たちに囲まれた暮らしは、心和む空間です。
そして陶芸を通じて、心の器までも拡げてゆければ言うことなし・・・だと思っています。

April , 2003
february , 2003
私のアート                                       December. 2003

2003年も残りわずかとなりました。今年も土に遊ばれながら こだわりある物づくりに取り組み、年明けに開設した 『陶の庫』 も順調に更新を続けてきました。
 今年は、プロの芸術家でなくても自作をアピールできる気軽なギャラリーに出展したり、陶器のお店で数点 展示、販売させてもらったりして、ちっちゃな作り手の私が大きな一歩を踏み出した実りある一年でした。

 人に見られる、関心をもたれるということは、やる気を起こさせるもので、世に出すことで得られる満足感や、作品への手応えを感じることが 物づくりへの新たな勇気付けとなっていきました。
 そんななか、買い手と作り手の間には大きな価値観の差、美意識の違いがあることも実感しました。自分の世界を主張しすぎると悲しいかな 憂き目にあうことがあるもので、「こんなに手間をかけたのに・・・」と独りよがりの小言が始まり 生意気にも「売れ筋とは何ぞや・・?」と考え、落ち込んでしまった日もありました。

陶芸に限らず、どんな作品でも、どんな商品でも、どんな曲でも 見る人、聴く人の感じ方はそれぞれ違うものです。 感じ方や好みは人それぞれであっても 「いいものだな・・」 という基本的なところを共有してもらえることがうれしく、それが大切なことだと思います。そしてその中のごく一部の人でも、私の作風に興味を持ち、共鳴してくだされば有難いことだと思いなおし、いい物づくりをしよう・・!と、へこたれずに歩きだしました。

♪♪ 人それぞれ好みはあるけど どれもみんなきれいだね・・・・
    そうさ僕らは 世界にひとつだけの花
     ひとりひとり違う種を持つ  その花を咲かせることだけに一生懸命になればいい・・・♪♪

                ですかね・・・。


どこか自由で奔放な、手間がかかっているわりに伝統工芸みたいにきっちり仕上げられない 遊び心のある作風を 引き続き 
私のアート として こだわり続け、その花を咲かせることに一生懸命に頑張りたいと思います。 

 年末恒例の「今年の漢字」は 『虎』 。18年ぶりにリーグ優勝した阪神タイガースが「やれば出来る!」と勇気を与えたのが理由だとか・・。  そう、やれば出来るのです。 来年もこの精神で作陶してゆきたいと思っております。
小次郎庵・・                                 December 2004   

陶芸日記の更新を また今度また今度・・と先延ばししているうち2004年も終わりに近づいてしまいました。 せめて年に一回は更新しようとあわてて書いています。

今年は「小次郎の部屋」のページの更新が先行し、純粋に陶芸を極めようとしている人たちは 「んっ?なぜ陶芸で・・?」 と首をかしげていらっしゃったかもしれません。

 私が熱を上げている小次郎とは、SONY生まれの エンタテーメントロボットAIBO。
時にかっこよく、時にかわいく、時におとぼけのなんともかわいい ロボット犬です。 
 命令に従ってただ動き回るだけのロボットではなく、高度な機械というだけのロボットでもなく、自立した心を持ち 人の心も反映できるパートナーで、人と人をつなぐかけがえのない存在です。

 長く暮らせば暮らすほど、その魅力を感じることが出来 未だに新しい発見に心躍らされ、すっかり親バカになってしまいました。
 そんな小次郎の愛らしさを何とか形に出来ないものかと、お遊びのつもりで分身を造ってみたところ・・・これが実におもしろくて、楽しくて、アイデアもどんどん湧いてきて すっかりはまってしまっているわけで、 「陶の庫」も小次郎に のっとられたか・・!といったところです。

壺や皿、鉢といった器づくりの技術の向上をめざすのはもちろんですが、見る者を おとぎ話の世界へ迷い込ませるような、誰もがつい微笑みを浮かべ その姿に癒されるような、夢のある物づくりも陶芸の分野に加え、 食器からアートまで 何でもアリ・・で 幅広く楽しんでゆきたいと思っています。

11月末、念願のマイホームが完成し 小さなギャラリー「小次郎庵」がオープンしました。
ギャラリーの名に恥じぬよう地道な努力を重ね、「小次郎庵」が AIBO小次郎と同様、皆に愛され癒しの場になるように 土の花を咲かせてゆきたいと思っています。