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【No.0411-6】
● 難削材とは −加工硬化性が大きい −
 加工硬化とは、塑性変形により材料の弾性限、降伏点、引っ張り強さ疲労限などが増加し、伸び、絞りなどが減少することを言います。
加工硬化性は、加工硬化係数(指数)で定量的に示すことが出来ます。一般に材料の引っ張り試験における真応力と真ひずみの関係は、塑性域では以下のようになります。 
真応力と真ひずみの関係図
 nは加工硬化係数(指数)で、上式はひずみが大きくなるほど応力が大きくなることを表しております。加工硬化性の大きい材料としては、耐熱鋼、高マンガン鋼、オーステナイト系ステンレス鋼などがあります。表1に各種材料の加工硬化係数の概略値を示します。耐熱鋼、オーステナイト系ステンレス鋼は熱伝導率の小さい材料でもあります。
 高マンガン鋼は高靭性で延性に富み耐衝撃性や耐摩耗性に優れますが、加工硬化性がステンレス鋼よりも著しい材料です。
各種砥石の被削材種による砥石摩耗の比較図 被削性に関しては、図1に示すように一般砥石では、砥石摩耗がやや大きくなりますが、CBNホィールでは加工硬化による硬度の上昇があっても、砥粒との硬度差が大きく、砥石摩耗は少なくなり、熱伝導率の小さいSUS304の方が全体的に摩耗が大きく、加工硬化の影響はCBNホィールでは小さいことがわかります。

表1.各種金属の加工硬化係数n
低炭素鋼 0.2〜0.25
高張力鋼 0.05〜0.1
SUS304 0.4
SUS430 0.2
高マンガン鋼 0.4〜0.5


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