研削加工に関する「講習会」資料
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【No.1202-56】
◆切削(研削)液の種類と弊社「推奨切削(研削)液」について◆
◇研削液について
「研削油剤」とも言う、しかし日本工業規格(JIS)には「研削油剤」と言う呼称は存在せずJIS K2241には「切削油剤」と規定されている。
◇水溶性切削(研削)油剤と不水溶性切削(研削)油剤
研削油剤は大きく2つに分類される
1.不水溶性切削(研削)油剤:水に希釈せずそのまま原液で使用するもの
2.水溶性切削(研削)油剤:水に希釈して使用するもの
◇水溶性切削(研削)油剤の種類
A1種
エマルジョンタイプ
× 鉱油や脂肪油など、水に溶けない成分と界面活性剤からなり、水に加えて希釈すると外観が乳白色になるもの
鉱油や脂肪油鉱油の含有量は界面活性剤より多い

◎潤滑性
A2種
ソリュブルタイプ
UPT−6 界面活性剤など水に溶ける成分単独、又は水に溶ける成分と鉱油や脂肪油など、水に溶けない成分からなり、水に加えて希釈すると外観が半透明ないし透明になるもの
界面活性剤は鉱油や脂肪油鉱油の含有量はより多い

◎洗浄性
◎耐腐敗性・他油分分離性
A3種
ケミカルソリューションタイプ
UTN−15
UTN−15S
UPT−70
UPT−71
水に溶ける成分からなり、水に加えて希釈すると外観が透明になるもの
油分は全く無く無機塩類と有機アミンを主体とする

◎除去性(※希釈倍率の高い「薄い」液の場合)
◎冷却性・防錆性
◎耐腐敗性・他油分分離性
鉱油: 灯油・軽油・スピンドル油・マシン油
界面活性剤: 水に不溶の鉱油や脂肪油などを乳化し、金属表面・工具面などの汚れを洗浄するなどの作用を持つ合成物質(洗剤)
★pH: 水溶性研削油剤はアルカリ性であり、洗浄効果に富む反面作業者の皮膚障害を招く恐れがあるので注意をようする。
◇切削(研削)油剤の4つの性質
1.冷却性
研削加工は多量の熱を発生するので加工物及び研削といし(ホイール)を冷却する性質
2.潤滑性
研削加工時の研削抵抗を抑える性質。 冷却より本質的で、加工による発熱を抑える意味でも重要
3.防錆性
加工物または研削盤を錆びさせない性質
4.洗浄性(除去性)
1 洗浄性とは
加工物や研削盤に切屑や脱落した砥粒などの異物が付着するのを防ぐ性質
2 除去性とは
より積極的に、加工物や研削盤の異物を取り除くだけでなく、ホィールに付着した、異物も除去する性質で、精密加工とくに鏡面研削加工におけるホィールの性能を引き出す性質とも言える
 2012年1月定例「勉強会」より
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