▼03年1月2日

「明けましたが、恐らく、あまりめでたい年ではないでしょう」

 新年早々から、何だか変てこなあいさつになってしまいました。最初は、月並みに「あけましておめでとうございます」としようかとも思いました。年が明けても、まだ印刷・投函していない年賀状の裏面デザインにも、「恭賀新年 2003」と書いてしまいました。
 でも、やっぱり、よくよく考えれば、世界も、日本も、また私自身にとっても、少なくともそんなに「おめでたい年」にはならないと思い直して、このHPでは冒頭のように書きました。
 昨年末に、都内の映画館で、
チョムスキー 9・11 Power and Terror」を見ました。「21世紀の知の巨人」と称される彼ですが、その文章表現や内容から抱いていたイメージとはちょっと異なり、とても柔和でユーモアあふれるその語り口が印象的でした。
 その映画の後半部分で、彼はこんな話をします。
 「世界はバラ色ではないが、確実に良くなっている」
 希望を捨てず、世界の良心を信じる彼の世界観だと思います。
 しかし、私は映画を見終わった後に、こう思いました。
 「世界は暗黒ではないが、確実に悪い時代、嫌な時代に突入している」
 では、もし仮にとしても、本当にそんな時代だとすれば、私は、あるいは私たちは、この時代をどう生きればいいのでしょうか?
 「先輩」ジャーナリストの教えや言葉を頼りに、以下、「『良心的』と『良心の発動』」に書いてみました。新年にあたり、何より私自身がいま一度、しっかりと覚えておきたいと思って記します。

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