【5月12日=次の死者が出る前に】

 
また一つ近づいている。

 10日、サマワでオランダ軍兵士に初めて死者が出た。

 「常に緊張しています。どこで何が起こるかわからないですから」(「DAYS JAPAN」5月号掲載記事から)

 3月上旬にサマワで警備にあたっていた若い自衛隊員は、そう話していた。彼はいま、一層の緊張・恐怖・不安を感じているだろう。その自衛隊員たちの家族もまた、同じような気持ちだろう。

 自衛隊員の無事を祈る前に、「黄色いリボン」をさらに増やす前に、宿営地の土嚢をさらに高くする作業をする前に、隊員も家族も、自らが感じている緊張や不安や恐怖を、臆することなく誰かに訴えてほしい。

 「宿営地から出たくありません」
 「いま外で活動するのは危険だと思います」

 ボソボソと小さい声でいいから上官に訴えてほしい。「臆病者」「弱虫」でいいから、ずっと言い続けてほしい。

 それがいま、「最も勇敢な、テロに屈しない」活動だ。

 (追加)
写真家の森住卓氏から昨日メールが届いた。「産経児童出版文化賞」を辞退するようだ(詳細はこちら)。