Stick Farm


ナナフシの飼育方法



1.ナナフシの入手

一般に目にする機会の少ないナナフシですが、雑木林に行ってみると、意外と多く生息している事に気付きます。 しかし、よく見てみないとなかなか発見できません。彼らの擬態は、生物の領域を越えていると云っても過言ではないでしょう。
ここで取り上げるナナフシは、比較的よく目にする事の多いエダナナフシを基本に紹介していきますが、他のナナフシでも同じです。
採集するには、雑木林沿いの山道で、岩肌やコンクリ−ト面を探せば、希に居ます。他に、山間部の民家付近に植えてあるフヨウ科の植物に付いている事が多くあります。葉っぱや枝の間をじっくりと調べてみて下さい。


2.ナナフシの飼育ケ−ス

動かない虫と思われがちですが、夜になると意外と動き回ります。一晩で数十メ−トル以上移動する事等、彼らにとって何でもないようです。しかし、飼育するにあたって何メ−トルもの巨大なケ−スを用意するのは不可能です。普通に一般家庭で飼育するには、幅20cm奥行き20cm高さ30〜40cmあれば、4〜5頭飼育できます。最も理想的な物は、プラケ−スの大きなものを、蓋が側面になるように置けば良いでしょう。
極度の乾燥に弱いのですが、通気の悪い環境にも弱いので霧吹きは、1日2回程度して下さい。


3.ナナフシの餌

自然界では、一般にドングリの成る木の仲間や、サクラ・ヤナギ等を主食としていますが、意外と何でも食べているようですが、先にも述べたフヨウ科の植物の葉は、結構好物のようです。
飼育するに当たっての条件は、栽培し易い・年中葉が有る・入手し易い等です。私個人の飼育経験からすると、この条件に当てはまる植物は、バラとハイビスカスです。これらは、冬季でも日当たりの良い窓辺に置いておけば十分に生育しますし、葉が無くなってもすぐに新芽が、出てくる強健な植物です。
余談ではありますが、洋ランを食べられた経験があります。空腹になると、食べられそうな植物であれば何でも食べてしまうようです。


4.ナナフシの繁殖

よくナナフシには、雄が居ないと云われていますが、ごく少数存在します。地域や、種によって同数の存在も確認されているようです。基本的に、雌のみで繁殖すると思って戴いてもよいでしょう。これを単為生殖と云います。
飼育していて、成虫で十分に栄養が行き渡っていれば、勝手に産卵します。産卵と云っても、卵をばらまくようなかたちですので、ケ−スの下に溜まった糞と見間違えないように気を付けて下さい。
因みに卵は、3mm位の大きさです。


5.ナナフシの卵の管理

卵の保管ですが、自然界での卵は、落ち葉の下に埋もれて適度の温度と湿度で守られながら、厳しい冬を越します。
私的な方法としては、プラカップに湿らせたペ−パ−を入れて管理しています。
しかし、飼育下では、低温期が殆ど無い為と室内温度が高い為に約2ヶ月位で孵化してしまいます。
冬季に孵化してしまうと餌の問題が、ありますので無理な方は、冷蔵庫の温度の一番高い場所で保管するのが良いでしょう。


6.ナナフシの孵化

冷蔵庫保管をされた方は、3月に入ったら室内の暖かい場所に移してあげて下さい。約2ヶ月位で孵化し始めます。冬季にそのまま室内管理していた場合も、産卵後約2ヶ月位で孵化し始めます。
ナナフシの孵化の瞬間は、卵から孵ると云うよりも「発芽」すると云った方が正しいように思えます。孵化した幼体は、10mm以上あります。あの小さな卵の中にどの様にして入っていたのか不思議になると思います。これは、自然界の神秘です。


7.ナナフシの幼虫飼育

孵化した幼体は、体が固まるまでじっと動きません。時間が立ち、動き回るようになれば水分補給をしてあげて下さい。但し、直接に霧吹きを掛けないで下さい、小さなひ弱な体ですので溺れてしまいます。
初期飼料として最適なものは、やはりバラです。初令〜3令虫は、堅い葉を与えてもあまり食べる事が、出来ません。しかし、バラの場合成長枝を切り取ると、すぐに新芽を出し始める為幼体飼育に重宝します。バラを利用すれば、成虫迄飼育可能です。



8.最後に

ナナフシをもっと知って欲しいと思い、私なりに飼育・繁殖を行ってきた方法を述べさせて戴きましたが、飼育方法なんて人それぞれですので参考程度にして下さい。完璧なものは、本人しか出来ないと思いますし、他人の技術を真似ても完璧ではありません。私の飼育方法よりも、もっと良い方法が幾らでも有ると思います。
これを基に、貴方の飼育方法を造り上げていって下さい。