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<文法解説集>

§7 仮定法




(1) もし〜なら…だろう:条件文を伴う場合、条件部(もし〜なら)と結論部(〜だろう)は別々に考えるのが良い。

(a) 仮定法過去:現在の事実に反する仮定を表す。条件部は過去形を使う(be 動詞は I や三人称単数形の名詞が主語である場合も were を使うが、was も可)。結論部は “would (or could, might, should) 動詞原形”を使う(should は主語が I か we の場合にだけ使うことができ、イギリス英語。アメリカ英語では would を使う)
1) If he were rich, he would (or might) buy the car.(もし彼が金持ちなら、その車を買うだろう)(実際には「彼が金持ちでない」場合)
(cf. If he is rich, he'll buy the car.)(彼が金持ちなら、その車を買うだろう)(「彼が金持ち」かどうか不確かな場合)
2) If he had enough money, he could buy the car.(彼が十分なお金を持っていたら、その車を買えるだろう)
3) If I could buy the car, I would be happy.(その車が買えればうれしいだろう)

(b) 仮定法過去完了:過去の事実に反する仮定を表す。条件部(〜だったなら)は過去完了(had p.p.)を使うが、助動詞が入っている場合は“助動詞の過去形 have p.p.”を使う。結論部(〜だっただろう)は“would (or could, might, should) have p.p.”を使う(should については (a) と同じ)。
4) If he had been rich, he would (or might) have bought the car.(もし彼が金持ちだったなら、その車を買っただろう)
5) If he had had enough money, he could have bought the car.(もし彼が金持ちだったなら、その車を買えただろう)
6) If I could have bought the car, I would have been happy.(その車を買うことができたなら、うれしかっただろう)
7) If I had not bought the car, I would have a lot of money now.(もし私がその車を買っていなかったなら、今たくさんお金を持っているだろう)(条件部は過去の事実に反する仮定、結論部は現在の事実に反する仮定)
8) If I were you, I would have bought the car.(もしわたしがあなたなら、その車を買っていただろう)(「私があなたである」というのは現在の事実に反する仮定でもあるので、仮定法過去が使われている)

(c) 慣用表現:“if S were (or was) to 不定詞”=「もし〜することになれば」、“if S should 動詞原形”=「万一〜ならば」。未来の事柄について、起こる可能性が低いことを強く表現したい場合に用いられる。“if S should 動詞原形”は起こる可能性が全くないことには使わないので、結論部に過去形の助動詞が用いられないことも多い。
9) If Jack were to help them, they would succeed.(もしジャックが彼らを助けるならば、彼らは成功するだろう)
10) If Jack should help them, they will (or would) succeed.(万一ジャックが彼らを助けるならば、彼らは成功するだろう)(If S should を使ったとき、結論部は助動詞の過去形を使わなくても良い)

(d) if の省略による倒置:三つの場合がある。“if S were 〜”→“were S 〜”、“if S had p.p. 〜”→“had S p.p. 〜”〜、“if S should 動詞原形”→“should S 動詞原形”。それ以外では if は省略できない(if S was の場合も不可)。
11) Were he rich, he would buy the car.(彼が金持ちなら、その車を買うだろう)
12) Had he been rich, he would have bought the car.(もし彼が金持ちだったなら、その車を買っただろう)
13) Should Jack help them, they will (or would) succeed.(万一ジャックが彼らを助けるならば、彼らは成功するだろう)

(e) if 節の代用:副詞句や主語の名詞などが条件の意味を持つ。
14) Without water, we would soon die.(水がなければ、私たちはすぐに死ぬだろう)
15) With a little more care, you wouldn't have failed.(もう少し注意していたら、失敗しなかっただろう)
16) He would be glad to hear that.(彼がそれを聞けば、喜ぶだろう)
17) A gentleman wouldn't ask such a question.(紳士なら、そんな質問はしないだろう)
18) A man who heard of it would be surprised.(それを聞いた人は驚くだろう)


(2) S V + S 仮定法:“S wish S 仮定法 〜”=「〜であればなあと思う」、“S V as if (or as though) S 仮定法”=「まるで〜であるかのように V する」。仮定法は、主節の動詞と同じ時制の事実に反する仮定なら、仮定法過去(過去形)を使い、主節の動詞よりも前の時制の事実に反する仮定なら、仮定法過去完了(had p.p.、助動詞がある場合は、助動詞の過去形 have p.p.)を使う。
1) I wish I were (or was) rich now.(私が今金持ちであればなあ)
2) I wish I had been rich then.(私がそのとき金持ちであったらなあ)
3) I wished I were (or was) rich then.(私がそのとき金持ちであればなあと思った)
4) I wished I had been rich then.(私がそのとき金持ちであったらなあと思った)
5) He acts as if he were helping them.(彼は彼らを助けているようにふるまう)
6) He acts as if he had helped them.(彼は彼らを助けたかのようにふるまう)
7) He acted as if he were helping them.(彼は彼らを助けているかのようにふるまった)
8) He acted as if he had helped them.(彼は彼らを助けたかのようにふるまった)


(3) 仮定法現在(動詞原形):“命令・要求・依頼・提案・必要性などを表す語句+that S (should) 動詞原形”の場合(→語法集§10 (B) 3)〜4)の◎、語法集§19 (B))。
11) I suggested (that) he help them.(私は、彼が彼らを助けるべきだと提案した)
12) It is necessary (that) she go there at once.(彼女はすぐにそこへ行く必要がある)


(4) it is time S 過去形:「〜すべきときだ、〜しても良い頃だ」を意味する。it was time のようにはならず、必ず現在時制で使う。S の後は仮定法ではなく、過去形(例えば、he were ではなく、he was)
13) It's (high or about) time he helped them.(彼が彼らを(とっくに or そろそろ)助けるべきときだ)(→同意表現集(85)


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