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<英訳>

(56)「敢えて〜する」





(56)最初のうちは、私の言うことを信じるように彼に敢えて言うことができなかった。

◆「最初のうちは」:"at first"、"in the beginning"
"at first" は「最初のうちは(しかし後にはそうでなかった、という文脈で使う)」。"in the beginning" も "at first" と同じように使える。

◆「人の言うことを信じる」:"believe 人 (or what 人 say)"
"believe 人" は「人が述べていることが本当だと思う」こと(類例 → (1) の「A の言うことを聞く」を参照)、"believe in 人" は「人の人格・能力・存在を信じる」こと。この "in" は、例えば "be disappointed in 人(人に失望する)" の in と同じで、表面的なことよりも人の内面について述べているというニュアンスを伴う。

◆「O に…するように言う」:"tell O to 不定詞"
"tell" の用法については → (1) の "say, tell, speak, talk"(主な使い方)を参照。

◆「できなかった」:"didn't (or did not)"、"wasn't (or was not)"
"dare"、"have the heart"、"be enough brave" などを使う場合、これらの表現を単に否定すれば、「…する勇気がない」、すなわち「…できない」という意味になるので、"can't (or cannot)" は使わないのが普通。


【英訳例1】
At first I didn't dare to tell him to believe me.
【英訳例2】
At first (or In the beginning) I didn't have the heart (or wasn't brave enough) to tell him to believe what I said.


◆ "at first, in the beginning, first, firstly, for the first time"(最初)
at first:「最初のうちは」(「最初のうちは…だが、しかし後にはそうでなかった」という文脈で使う)
in the beginning:「最初のうち、最初に」("at first" と同じように後の時点との対比に使えるが、対比の程度は "at first" ほど強くはない)
first
1)「まず最初に」(列挙する際に「そして第2に、そして第3に」といったことを伴う文脈で使う)
2)「初めて」("for the first time" と同じ意味だが、より軽い)
firstly:「まず最初に」(列挙する際に使う。"first" よりも堅苦しい語で、米語よりもイギリス英語でよく用いられている)
for the first time:「初めて」


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