トップページへ

問題目次

<英訳>

(66)「これまでに〜した最も」





(66)これは彼らがここ40年の間に経験した最も大きな苦悩です。

◆「O を経験する」:"experience (or go through) O"、"feel O"、"have O"

◆「大きな苦悩」:"much (or great, big, bad, severe, strong) pain"、"much (or great) suffering"
精神的な苦悩を意味する場合、"pain" は不可算名詞として用いることが多く、特別な1回の「苦悩」を多少意識したときに "a pain" とする(肉体的な痛みの場合は可算名詞として使うことも多く、"a pain" を使う場合、1箇所あるいは1回の痛みを表す)。"suffering" は不可算名詞が普通。"pain" も "suffering" も諸々の苦悩をまとめて述べるような場合は複数形も可能。なお "such much" は使わない。

◆「ここ40年の間に」:"in (or for) (the last or past) forty years"
"the last (or past)" は「最近の、過ぎたばかりの」。問題文のような最上級を伴う文脈では "during" や "over" は使うべきではない。


【英訳例1】
This is the most (or biggest, greatest, strongest, severest, worst) pain (that) they have experienced (or felt, had) in (the last) forty years.
【英訳例2】
They have never experienced (or had, felt) such great pain(s) (or suffering) (as this) in (or for) (the past) forty years.
【英訳例3】
They have never experienced (or had, felt) as (or so) much pain (or suffering) as this in (or for) forty years.


◆ "for, in, during, over"(…の間)
「ここ…の間、最近の…の間」と言う場合、"these 40 years" のような "these 時間" という形はやや古い。"for the last (or past) …" のように "the last, the past" を付けると強調的。"the last, the past, the next, the first" などが付いた特定の期間を表す表現は、"for, in, during, over" のいずれもが使える。従って、上記【英訳例1】に "during" や "over" も使われなくはないが、最上級を伴う文脈での使用頻度は低く、また "over" は「その期間ずっと経験している」という継続の意味が強く出るので避けるべきである。
for:"for" は「どれくらいの間継続するか」という継続期間を表す。秒、分、月、年など時間の単位を表す語句と使うのが普通。
in:「…の間」を表す "in" は「期間全体にわたる継続的な状態」には使わず、その期間に「行為や状態が何度起こったか」を述べる場合や「何度か起こる可能性がある事柄」を述べる場合に使う。従って、一度も起こっていないと述べる場合にも使うことができ、この場合に "for" の用法に接近する。
during:"during" は「出来事がどの事柄の間あるいはどの期間中継続するか」(期間中の継続)または「出来事がどの事柄の間あるいはどの期間中に起こるか」(期間中の時点であり、"in" に接近する)を述べる場合に使い、従って、通例定冠詞や指示形容詞を伴う特定の事柄・出来事・活動・期間と共に使う。
over:"over" は「特に特定の期間についてその時が経過し終わるまでずっと("until after …" に近い)」あるいは「その期間が経過し終わった時点に」ということを述べる場合に使う。特に変化・動きを伴いながら継続しているような場合に用いられることが多く、また、週末、休暇期間、祝祭期間などの特定の期間を表す語句と好んで使われる。

【例】
継続
状態の継続:
○ He has been ill for (many) years.(彼は何年も病気である)
× He has been ill over (many) years.
× He has been ill in (many) years.
× He has been ill during (many) years.

否定・非動作の継続:
○ I haven't seen him in (many) years.(私は何年も彼に会っていない)(何年もの間に彼に会うということが起こっていない。「会う」という動作に焦点)
○ I haven't seen him for (many) years.(私は何年も彼に会っていない)(何年も彼に会わないという状態が継続している。「会っていない」ことの継続に焦点)
× I haven't seen him over (many) years.
× I haven't seen him during (many) years.

特定期間の継続(days, weeks, years など期間の単位としての意味が強い語句と共に):
○ He stayed in this room for the last few days of his holiday.(彼は休暇の最後の数日間この部屋にいた)(彼がこの部屋にいるという状態が最後の数日間続いた、ということ。また、この "for" は目的・予定の意味を含むことがある)
○ He stayed in this room over the last few days of his holiday.(彼は休暇の最後の数日の間にわたってこの部屋にいた)(彼がこの部屋にいたことが、最後の数日にわたっていた、ということ)
○ He stayed in this room in the last few days of his holiday.(彼は休暇の最後の数日にこの部屋にいた)(彼がこの部屋にいるということが最後の数日に起こった、ということ。「最後の数日の全期間」というニュアンスはない)
○ He stayed in this room during the last few days of his holiday.(彼は休暇の最後の数日の間(に)この部屋にいた)(彼がこの部屋にいたのは最後の数日の間であった、ということ。「最後の数日の全期間」かどうかはやや曖昧)

特定期間の継続(季節名、月名、休暇期間名など、期間の単位としての意味が弱い語句と共に):
○ He stayed in this room during the summer of 2000.(彼は2000年の夏の間(に)この部屋にいた)
○ He stayed in this room in the summer of 2000.(彼は2000年の夏にこの部屋にいた)
○ He stayed in this room over the summer of 2000.(彼は2000年の夏の間ずっとこの部屋にいた)
○ He stayed in this room for the summer of 2000.(彼は2000年の夏は(夏の間)この部屋にいた)(この for は目的・予定の意味が強くなり、「夏を過ごすために」というニュアンスが含まれる。"will stay" のように未来表現になると「予定」のニュアンスが感じられるであろう)
× It rained a lot for the summer of 2000.(2000年の夏にはたくさんの雨が降った)(目的・予定とは関連のない内容なので不自然。"during" か "in" が自然)
× He was ill for the summer of 2000.(彼は2000年の夏の間病気だった)(目的・予定とは関連のない内容なので不自然。"during" か "in" が自然)

特定期間中における一定期間の継続:
○ He was in this room for a week in the summer.(彼はその夏に1週間この部屋にいた)
○ He was in this room for a week during the summer.(彼はその夏の間1週間この部屋にいた)
× He was in this room for a week over the summer.(over the summer は「夏の終わりまで」を意味するので「1週間」よりも長い期間を示唆し、不自然)
× He was in this room for a week for the summer.(期間を表す for … の連続は不自然)

動作・出来事
期間中の動作:
○ He went there in August.(彼は8月にそこへ行った)(「8月のある時に」という意味)
○ He went there during August.(彼は8月中にそこへ行った)(「8月中のある時に」という意味。"in" よりも "during" の方が「期間の継続」が強調され、その分、その期間中の「ある時」に対する意識が "in" の場合よりも弱いという印象を与える)
○ He went there for August.(彼は8月にはそこへ行った)(この "for" は期間よりもむしろ「8月を過ごすために」という目的・予定を表す)
× He went there over August.("over" は "went there" のような動作を表す表現ではなく、継続を表す表現と使うのが良い)

特定の出来事の間の動作:
○ I saw him during my stay in Tokyo.(東京での滞在中に彼に会った)
× I saw him in my stay in Tokyo.
× I saw him for my stay in Tokyo.
× I saw him over my stay in Tokyo.

結果・完了:
○ The population has doubled in the last ten years.(人口はこの10年で2倍になった)
○ The population has doubled over the last ten years.(人口はこの10年間で2倍になった)(この意味では "in" の方が普通。"doubled" ではなく "increased" のように継続的な変化を意味する語の場合には "over" の方がよく使われる。つまり "in" は結果に、"over" は経過に重点がある)
○ The population has doubled during the last ten years.(人口はこの10年間に2倍になった)
× The population has doubled for the last ten years.(10年の間、2倍になるということが継続して起こっているわけではないので、不自然。例えば "doubled every year for the last ten years(毎年2倍になっている)" なら可)(→ (35) の "for 時間, in 時間" を参照)


問題目次 同意表現集解説 上へ 次へ