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<同意表現集の詳細解説>

(3)〜せざるを得ない


1) can't (or cannot) help but do : 〜せざるを得ない; やや口語的な表現。2) と 5) の混交表現。2) と同じく、「感情を抑えきれずに、そう思わざるを得ない」というニュアンスを含む。

2) can't (or cannot) held doing : 〜せざるを得ない; この表現はニュアンスが難しい。一般的には「感情を抑えきれずに〜せざるを得ない、〜だと思わずにはいられない」という場合に使われる。行為や決定の選択が問題になるときには普通使えない。例えば、「雨が激しく降っていたので、タクシーに乗らざるを得なかった」と言う場合に、×It was raining heavily, so I couldn't help taking a taxi. は不自然。〜, so I had to take a taxi. が自然な表現。ただし、この「感情を抑えきれずに」というニュアンスは薄れる場合もあるようで、We cannot help excluding several items from our discussion.(いくつかの項目を議題から除かざるを得ない)や I cannot help being poor.(自分の貧乏はどうすることもできない)という例も見られる(これらは「新編英和活用大辞典 on CD-ROM(大修館書店)」から)。このような例外の指摘はやや曖昧な説明ではあるが、「英語教育1997年5月号(大修館書店)」の p.72 にある。また、「感情を抑えきれずに」というニュアンスを含まないものを不可としているのは、「続英誤を診る(進学研究社または河合出版)」の p.45 にその指摘と例文がある。さらに、「英語・この一言が難しい(洋販出版)」の p.93 では、この表現を使うのが「一人前の大人」や「かなりの年齢の者」である場合は不自然ではないが、子供が使うのは不自然だという指摘がある。要するに、「感情を抑えきれずに、あるいは、そう思わざるを得ない」というニュアンスがある場合に使うのがよく、それ以外の場合に使うべきではない、と覚えておくのが無難である。なお、この help は「避ける」という意味。

3) cannot keep from doing : 〜することを控えることができない; 普通の表現。特に「それをすると、不都合なことが起こるにもかかわらず」というニュアンスがある。

4) cannot resist doing : 〜するのをこらえられない; resist =「こらえる、我慢する」こと。「そうしたくてたまらない」というニュアンスがある。cannot resist が慣用的な表現。

  cannot avoid doing : 〜するのを避けられない; avoid =「(意識して)〜しないようにする」こと。laughing と使う場合は、ある種の状況では笑うのを控えましょう、とか、ある人のことを笑ってはいけないよ、というような場合に使うことが多い。

5) cannot but do : 〜せざるを得ない; 非常に堅苦しく、ぎこちない表現で、日常的に使われることはまずない。なお、この but は「〜以外」という意味。


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