World of Darkness: こみっくパ〜ティ〜 ストーリー紹介

こみっくパ〜ティ〜。日本最大、そして世界最大の同人誌即売会。このイベントには 毎回数十万の人間が欲望をたぎらせ集まってきます。その人間たちのパワーは、 現実を動かすのに十分であるでしょう。

このパワーに注目した一人のメイジがいました。その名は 九品仏 大志。 エクスタシー教団(Cult of Ecstacy)の若きメイジです。 あらゆる障壁を取り払うことを目指すエクスタシーにとって、 社会通念から外れ同人誌即売会に集まる「おたく」たちは昇華(Ascension)への道の一つだったわけです。 大志はこのおたくたちをまとめ、導き、世の中へ広げていくことを自らの昇華への道と考えたのです(自分では、これを『世界征服』と呼んでいますが)。

大志の覚醒(Awaken)時期は分かっていませんが、おそらく中学生ぐらいでしょう。覚醒して自らの進むべき道を決めた大志は、こみっくパ〜ティ〜に参加し、関係者と交流し、 人脈を広げ、影響力を高めていきました。

しかし、大志はメイジとしての能力は低く、また同人誌を作る方面の才能が高いわけではありませんでした。 そのため、大志は「おたく」たちに直接影響を及ぼすことができません。 ただ、大志には心強い仲間がいました。漫画描きに希有な才能を持った人物、千堂 和樹 が幼なじみにいたのです。

和樹の才能を早くから見抜いていた大志は、和樹が高校生のころまでは、 漫画や同人の世界に和樹を触れさせないようにしておきました。 自分の準備が整っていない早い段階でその才能が外部に知れ渡り、自分の手の届かぬところに引き抜かれてしまうのを避けるためです。

そして、機会が訪れました。1999年3月、大志と和樹はそろって大学の入学試験に合格し、 社会的に行動の自由がとれるようになりました。そして、 大志は和樹をこみっくパ〜ティ〜に連れていき、同人作家の道を歩ませます。大志の覚醒以来の計画が実行に移されたのです。

さて、それからどうなるでしょう? 和樹はその才能をいかんなく発揮し、 1年足らずのうちに和樹(と大志)のサークル「ブラザー2」はおたくで知らぬ者とない大手サークルに成長します。 しかし、和樹は大志の操り人形ではありません(大志の魔法能力では他人を操り人形にすることはできませんし、仮にできたとしても、創造力を失った操り人形では同人作家の役には立たないでしょう)。 和樹は和樹の自由意志で行動します。大志の思惑通り、大志と和樹は漫画の力で世の中を変えることができるのでしょうか?  和樹は状況によっては漫画を捨ててしまうかもしれません。また、大志の求める世の中の変化と和樹の求める世の中の変化は異なることも大いにありうることでしょう。

一年後の2000年3月、彼らのその後がほぼ決まります。

「マンガで世界を変えられるか? 俺はできると思う」
   −千堂 和樹

「人を動かすのは欲望だ。マンガはいいぞ。マンガは」
   −九品仏 大志

「おたく戦士になれば、俗世のしがらみから解放される。毎日、猫耳やぷにのことだけを考えていればよいのだ。お前は一生はっぴーに生きていけるぞ、まい同志!」
   −穢れた 九品仏 大志


「こみっくパーティー」トップ | コーナートップ | ホーム