World of Darkness: Sense Off ストーリー紹介

魔法を科学の言葉で説明する――認識力学

科学技術結社(Technocracy)にとって、科学技術結社に属さないメイジは、科学技術結社の世界観では 存在してはならない存在(Reality Deviant)であり、それ故に科学技術結社は 彼らと敵対または迫害したり、彼らの科学技術結社への転向を目指すという 政策をとってきました。

しかし、科学技術結社のメンバーの多くは研究者です。中には、彼らを排斥 するのではなく、彼らを研究の対象としようとする人もいます。このことは 科学技術結社にとって以下の利点があります。

まず、敵の素性を知るということ。仮想敵である非科学技術結社のメイジと 戦うときに、相手の能力を知ることは大切です。特に、魔法に対抗する手段 を見つけることは重要になるでしょう。

もう一つは、科学技術結社の世界観の拡張です。魔法の存在を許さない科学技術結社 の世界観は、完全に眠れる者たち(Sleeper)に浸透してしまうと覚醒する(Awaken)人間が減少し、自分たち自体いなくなってしまうという構造的な問題を抱えています。そのため、世界観の中にある程度魔法の存在をとりこむことも必要である、という考え方も あるのです。

そう考えた一部の科学技術結社のメンバーは、非科学技術結社の魔法を「認識力学作用」 と名付け、覚醒直後の孤児(Orphan)のメイジを何人か集めて魔法の研究を始めました。

通常は、覚醒したばかりのメイジはすぐにどこかの派閥に拾われて教育・訓練を 受け、魔法のスタイルを身につけます。そうならなかった孤児(Orphan)のメイジの場合では、 新たに身につけた力に振り回され、矛盾(Paradox)に悩まされ、もがき苦しみながら 自分の魔法のスタイルを身につけていくものです。

それに比べると、この研究所に集められた孤児(Orphan)たちの境遇は変わっています。 魔法の暴走および過度の矛盾(Paradox)の影響を受けないよう、本人 の知らないところで科学技術結社により保護されていますが、 科学技術結社の思想に基づいた教育・訓練は受けません。 一般人と変わらぬ生活を送るように計られています。

これでは、世界の導き手としてのメイジの役割を全うすることはできないでしょう。 「囲われたモルモット」他のメイジが見たらこう思うかもしれません。 それでも、彼らは生きています。モルモットならばモルモットなりに、考え、悩み、 行動します。メイジの持つ無限の可能性はほとんどふさがれているとはいえ、人間 としての可能性は閉ざされているわけではないのです。

「でも、あなたは幸福だわ」
  ―― 研究員・塔馬依子、研究協力者の直弥に対して


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