レンズ
◆画角(写角)
 写真に写る範囲を角度で表したもの。
(正確には、レンズの第2主点とフィルムの対角を結んだ角度)

◆F値(絞り値)
 レンズを通る光の量を表し、「焦点距離/有効口径」で与えられる。
 数値が1.4倍になると光の量は1/2になり、一段暗いという。 (例:F2.8 F8)



◆焦点距離f
35oカメラの焦点距離 : 画角
・超広角(〜24o)   :80度以上
・広角(24〜35o)  :60〜80度
・標準(50o前後)   :50度前後
・中望遠(70〜100o):24〜30度
・望遠(100〜300o):8〜24度
・超望遠(300o〜)  :8度以下

◆単焦点とズーム
・単焦点レンズは、焦点距離が固定している。ズームより明るく、高画質を提供してくれる。
・ズームレンズとは、焦点距離が変化するレンズ。便利である反面、開放F値の暗さや描写力の低さなど欠点もある。(高級ズームレンズなら、高性能で明るいものもある。)

・各焦点距離の画角を理解するため、「一度高倍率ズームを使うのも良い」という人もいるが、ファインダーなしで写角を掴むには、単焦点レンズを使い込むのが一番だ。

広角レンズ 標準レンズ 望遠レンズ
焦点距離が短い
広範囲が写る
遠近感を強調する
  タル型収差が出る
被写界深度が深い
画角が約50度
人間の視覚に近い
自然な遠近感を表現
比較的収差が少ない
F値が明るい
焦点距離が長い
狭い範囲が写る
圧縮効果が出る
糸巻き型収差が出る
被写界深度が浅い

◆遠近感(パースペクティブ)
 広角レンズは広範囲が写るため、遠くのものは小さくなる。この小ささが遠近感を生む。逆に望遠レンズでは実際の遠近に関わらず、同じような大きさに写るため遠近感がなくなり遠くのものが引き寄せられたようになる、これを圧縮効果という。

◆手ブレ(カメラブレ)
 レリーズし、シャッター幕が開いている間にカメラが動いてしまうことで画面全体がぶれることを手ブレという。
 (これに対し、レリーズ中に被写体が動くことを被写体ブレという。)
 焦点距離が長いほどぶれやすく、一般に「1/焦点距離」以上ならぶれないと言われるが、引き伸ばし倍率や個人差などが関係する。


◆特殊なレンズ
マクロレンズ 普通のレンズは焦点距離の十倍程度までしか寄ることは出来ないが、それよりも最短撮影距離が短いレンズ。撮影倍率にして約1:5以上ならマクロといえるだろう。
魚眼レンズ 広角レンズの画像湾曲を残したレンズ。独特の湾曲した画像が得られるもので、超広角レンズとは異なる。95年4月にペンタックスから世界初の魚眼ズームレンズが発売された。
ソフトレンズ 大口径レンズの球面収差を利用して、芯のあるソフトフォーカスを実現。ソフト量が段階的に変化するものと無段階のものがある。
 他にフィルターを使うなどいろいろな方法でソフトな描写を得られる。
テレコン テレコンバータの略(リアコンバータとも言う)。使用レンズ(マスターレンズ)とカメラの間に装着しマスターレンズの焦点距離を1.4または2倍にする。但し、焦点距離が伸びるため絞り値が暗くなる。
中間レンズ カメラとレンズの間に挟み、撮影倍率を上げる。(テレコンと異なり内部に光学ブロックは存在しない)
クローズアップレンズ フィルターのようにレンズの前に付け、レンズの最短撮影距離を短くする。焦点距離は変わらないので、マクロ撮影が可能になる。
リバースアダプター レンズを逆向きに付けるためのアダプター。一方がカメラマウント、他方がフィルターねじになっており、2倍程度までの接写撮影が可能。


◆被写界深度
 光学的にピントが合うのは一点のみである。しかし、実用上ピントが合っていると認めても良い奥行きがある。これを被写界深度と呼び、次のような特徴がある。
 ・ピント位置の前方より後方に長い(右図参照)
 ・焦点距離が 短いほど 深く 長いほど 浅くなる
 ・撮影距離が 遠いほど 深く 近いほど 浅くなる
 ・絞りを 絞り込むほど 深く 開くほど 浅くなる

 このような特徴から、ポートレート等で被写体のみを写したい時は望遠系、逆に全体をとらえたい風景写真などでは広角系がよく使われる。

◆収差
 光学的な問題であるたくさんの収差は、レンズを設計する時点で補正されるが、完全にはなくならない。レンズには次のような収差がある。
 コマ収差、色収差、球面収差、非点収差、画像湾曲(歪曲収差)
 一般に、これらの収差はなくなるように設計されるが、逆に収差を利用することもある。
  例:魚眼レンズ(歪曲収差) ソフトレンズ(球面収差)

◆ディストーション(歪曲)
 収差の一つ、歪曲収差は本来直線であるはずのものが曲がってしまう収差である。(単焦点レンズでは、ほぼ完全に補正されている)広角系のレンズにはタル型の収差、望遠系のレンズには糸巻き型の収差が出来る。(右図参照)

◆フード
 レンズに余分な光が入り、フレアなどが起こらないようにレンズ手前に取り付ける。取り 付け方に、ねじ込み式、バヨネット式がある。また、ズームレンズでは、広角側でしかその効果はない。

◆キズ・カビ
  レンズを長期間使わずにいると、レンズを貼り合わせている糊にカビが生えることがある。カビが生えたらすぐにサービスセンターなどに持っていき、取り払ってもらおう。
  一方、キズは取り払うことは出来ないので、キズが付かないようにするほかない。
 キズを付けないために、常に保護フィルターを付けよう。またレンズ交換の時はもし落としても最悪の事態を避けるため、できるだけ低いところで行おう。