MRジェイムズ全集

MRジェイムズ全集(創土社)


笛吹かば現われん1
「笛吹かば現われん」
ジェームズ・マクブライド挿絵


笛吹かば現われん2
「笛吹かば現われん」
ジェームズ・マクブライド挿絵

M.R.ジェイムス全集(創土社)

ホラ男 「なんか、HPでM.R.ジェイムズを取上げるんですって? またまた地味な趣味ですね〜^^;」
ALI 「どーもジェイムズは日本ではあんまし人気ないみたいですな。同じ怪奇小説の巨匠でもラヴクラフトなんか未だにカルト的な人気があるのと比べると格段の差です」
ホラ男 「ちょっと読みかけたことはあるんですが・・・。かび臭い古文書とか出てきて、何となくとっつきにくいんですよね」
ALI 「そこがいいの! 今の煩雑でどろどろした日本の現実社会と関わりなく、怪奇幻想の世界に没入できるわけです。これぞ読書の醍醐味と言わずしてなんとする!」
ホラ男 「はいはい。えと、なんでも本業ではケンブリッジ大のキングズ・カレッジの学長から副総長まで務めた人で、怪談執筆はあくまで余技とか。クリスマスの晩に学生に読み聞かせるために書いたものもあるようですね」
ALI 「心温まるえー話やろ。一発当てて稼ごうとか、そーゆーいやらしさがない。純然たるお話の面白さ、ひとを楽しませることの無償の追求で、これぞエンターティンメントの本道なり」
ホラ男 「第一短編集「好古家の怪談集」が上梓されたのが1905年。ぎりぎり今世紀の作家に入ってますが、内容的には今読んでどうなんですか」
ALI 「伝統的かつシンプルな怪談話をとことん突き詰めた挙句、一種アヴァンギャルドなまでに純粋な怪奇小説を完成させた巨匠と評価してますぞ」
ホラ男 「おろろ? どこがアヴァンギャルドなんです? お化けが出てくるだけの話でしょ」
ALI 「わかっとらんなぁー、チミは。ジェイムズの生きていた時代、すでにヘンリー・ジェイムズのような精妙な心理分析小説なんぞが登場していた。学者であり超インテリであったジェイムズが、多分に気質的・趣味的なものとは言え、そういう新しい潮流に背を向けて古臭い「怪談」という形式を確信犯的に選び取り、黙々と完成させていった結果的なことを言っておるの。小松左京氏が映画エイリアン第1作を観終わった後にポツリと言った「スゴイ・・・でも何もない」という言葉を思い出してみたまえ。技巧的な部分を突き詰めて行くとそうなるわけ」
ホラ男 「う〜ん、どうも、根本的に言葉の使い方が間違っとるよーな気が・・・(^^;」
ALI 「何か文句が?」
ホラ男 「い、いや、ま、いいです。で、何から読んだら良いんですかね」
ALI 「どれから読んでも面白いが、まず上巻では、あるはずのない部屋にまつわる怪談『十三号室』、不気味な白無垢の幽霊が出現する『笛吹かば現われん』、迷路をテーマとした『ハンフリーズ氏とその遺産』、下巻からはパンチとジュディを材にとったグロテスクな味わいの『失踪奇譚』、古書の世界を舞台にした代表的傑作『ポインター氏の日録』あたりがよかっちゃろばいない」
ホラ男 「どこの方言です? でもそれって創元推理文庫に入ってるやつじゃ読めないやつもあるんじゃなかったですか?」
ALI 「大体読めるんじゃなかったっけ? 文庫版がどっかに行っちゃったんでちょっと確認できないけど。まぁ、全作品を読みたいという奇特な人はこの全集を古本屋で探して読むべし」
ホラ男 「そんなこと言ってまた高いんじゃないんですか〜」
ALI 「これは当時定価で買ったんだけど、今、もし専門店で買うと上下2冊揃いで2〜3万はするかもね」
ホラ男 「結局また自慢かよ〜」ーー;
ALI 「むひひひひ^^」



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