初版
初版(昭和43年)
再版
再版(昭和44年)
新装版
新装版(昭和51年)

私の選んだもっとも怖い話 ヒッチコック選(徳間書店)

 ヒッチコックが選者となったホラー・アンソロジー。レイ・ブラッドベリ『群集』、シオドア・スタージョン『それ』、リチャード・マシスン『ぼくは誰だ!』、H.R.ウェイクフィールド『幽霊ハント』等、全12編を収録。
 さすがに番組プロデューサー的な思考回路が働くのか、30分くらいのTV番組にきっちり収まり、かつ効果的な作品が多く採られているように思えます。また、作品の発表年代のせいか、ほとんどがはっきりとオチのつく作品。今読むとちょっと物足りなさを覚えるかもしれません。マシスンの『ぼくは誰だ!』など、むしろオチはない方がコワイのですが、これがないとただのアルツハイマー患者の体験手記になっちゃうんで、まぁ、仕方ないですか(笑)。個人的には最近短編集がまとめられたばかりの「最後の恐怖小説作家」ウェイクフィールドの短編が読めるのは嬉しい限り。どこかで『H.R.ウェイクフィールド全集』ってのを出してくれないですかねぇ。ワシが買い占めます(うそ)。

 この本、版を変えて3回も出ており、昭和43年に出た初版では、カバー裏表紙に都筑道夫氏の推薦文がついているのに加え、見返しに何のつもりか薄気味の悪いカラーイラストがあって、これがミョーに捨てがたい味がありました。翌年出た2刷ではこの口絵がなくなり、ジャケットの袖には石川喬司氏の推薦文、さらに8年後の昭和51年には『1ダースの戦慄』と改題され、推薦文も田中潤二氏にバトンタッチするなど、二転三転しています。いずれも古本屋で300〜600円くらいで買ったもので、いわば“B級古書”ですが、こういう変遷を追って見るのも、また面白いのではないでしょーか。^^


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