メタルーナ・ミュータント
メタルーナ・ミュータント ヘッド
メタルーナ・ミュータント レプリカ・ヘッド
(オリジナルモールド:アッカーマンコレクション)
おつむのシワ
 脳みその肉? の盛り上がりが凄いです。


プロフィル
側面から見たところ。頭の形はほぼ三角形になってます。とにかくデカい!

 メタルーナ・ミュータントと言えば1950年代の古典SF映画 『宇宙水爆戦』 に登場するキャラクターとしてあまりにも有名な巨大昆虫型モンスター。ビリケンのリアル・モデルシリーズ第1号にもこれが採用されていたことは皆さんご存知の通りですね。

構図が良い。
ミュータントのレア・ショット。管理人の超お気に入りの1枚。
 この映画では惑星間戦争やレーザー光線等、それまでパルプ雑誌の表紙を飾っていたSF的イメージを当時の最新技術で映像化し、大いに観客を喜ばせたのですが、何と言ってもヴィジュアル的にはこのミュータントのインパクトが強烈だったのではないでしょうか。
 本編にはほんの数回しか登場しない、いわばチョイ役に過ぎないキャラ(女性科学者役で出演していたフェイス・ドマージュによれば、現在のプリントからはすべてカットされているが、ミュータントとの格闘シーンはもっとあったらしい)でしたが、バド・ウェストモアのメイクアップチームによるそのモンスター・デザインの素晴らしさもあって、日本ではともかく、アメリカでは未だに根強い人気を保っているようです。


 
ミュータント・ハンド
1970年代にドン・ポストから出ていたミュータント・ハンド。プルの頭とはスケールが全然合いましぇーん。
上に掲げた写真の巨大なヘッドピースは、念願かなってついに入手したメタルーナ・ミュータントのレプリカ・ヘッドで、いわゆる "プル" と呼ばれるオリジナルモールドからほぼダイレクトに抜かれたであろうフォーム詰めディスプレイ。しかも、つい最近まであの世界一のSFコレクターであるフォーリー・アッカーマンさんのコレクションとしてアッカーマンションに展示してあったもののひとつなのです。長い間ほったらかしにされていたらしく、コンディションはいまいちですが、SF映画の歴史的・記念碑的骨董品として、なかなかの貴重品と言えるのではないでしょうか。

 ちなみに、アッカーマンさんは年齢的及び種々の財政的問題もあって、今年、家の一部とコレクションの大半を処分してしまったようです。あのアッカーマンションが今はもうないというのは、実に寂しい限りですね。

 さて、メタルーナ・ミュータントのプロップ・レプリカ(イリューシブ社製等、ムービーモールドでないものは除く)には、


  1 ドン・ポストルートのモノ
  2 中子真治氏ルートのもの
  3 ドン・ポストスタジオ限定マスク
  4 リキャスト品

の4種が確認されています。

 は、ユニヴァーサルに残っていたオリジナルの石膏型(注1)をドン・ポスト・スタジオのスタッフが修復、そこから抜かれたもの。聖咲奇氏が「宇宙船」の創刊号でドン・ポスト社を取材した折にお礼にプレゼントされたヘッドがこれで、推定で10個程度存在するようです。

 
は、中子真治氏のつてでいくつか抜かれたもの。ドン・ポスト系が肩口まであるのに比べて、こちらはネック部分まででカットされたタイプです。

 は、2000年頃、ユニバーサル・モンスターシリーズ(いわゆる"カレンダー・マスク":注2)のひとつとして250個限定でリリースされたもの。主に顔面の前部にオリジナルモールドを使用していますが、頭の上部及び側面は新たにモールドし直されているらしく、オリジナルより幾分ほっそりしたフォルムになっています。ショップの店頭在庫として残っていたり、オークション等ではまだ見掛けますが、すでにメーカーでは生産中止となっているため、一応、入手困難品でしょう。

リキャスト品
以前紹介していたリキャスト品。眼の周囲はオリジナルとさほど違わない。
 は以前ご紹介していたヘッド。雰囲気はよりはオリジナルに近いのですが、一度型を起こし直しているため、オリジナルと比べると若干小さく、頭頂部のモールドもフラットになってしまっているのが非常に残念です。
 なお、このヘッドは最近あまり見掛けなくなりました。

 今回入手したプルは、アッカーマン氏が親交のあったドン・ポスト・スタジオから入手したものらしく、上記のよりもさらに10年〜15年は古いものだろうと推定しています。
 全体は光沢のあるメタリックブルー、血管は目の覚めるような赤でペイントされており、現在でもオリジナルそのもののシェイプを保っています。リキャスト品などとは比べ物にならないど迫力が味わえる逸品と言えるでしょうネ。(^_-)

注1: メタルーナ・ミュータントのマスクは、1960年代後半にユニバーサルスタジオより販売のオファーがあったものの、結局未リリースに終わっている。この頃、販売権をドン・ポストが取得、このモールドを元に製品版を販売する予定だったが、ミュータントがあまりに巨大だったため販売を見送り、結局、新たに小さいマスクを造ってリリースされた。この関係で80年代くらいまでミュータントのモールドはドン・ポスト・スタジオが保有していたと思われる。

注2:
モンスター・カレンダー
1966年のドン・ポスト・モンスターカレンダーのミュータント。66年が終わっても売られていたらしい。
1960年代にドン・ポスト・スタジオよりリリースされていた、フランケンシュタイン、ドラキュラ、ミスター・ハイド、狼男、メタルーナ・ミュータント、モグラ人間、せむし男、ミイラ男、マッド・ドクター、オペラの怪人、半魚人、ゴリラ(キングコング)の12のマスクの通称。1966年の"モンスター・カレンダー"(写真右)に掲載されていたためこの名で呼ばれている。2000年頃、リバイバル再版されてコレクターを喜ばしたが、この時メタルーナ・ミュータントだけは、昔の小さいマスクの再版ではなく、オリジナルモールド使用の上記のマスクが新たにリリースされた。

なお、上記カレンダーのミュータントの写真には、製品版の小さいマスクではなく、アッカーマン氏が所有するレプリカの写真(アッカーマンションの写真でよく見かけるあのグリーンのヘッド)が使用されている)
アメリカの"宇宙船"みたいなマニア雑誌です。
film fax誌の表紙にも登場!
 
 ともあれ、バカでかいメタルーナのおつむをなでなでしながら
『宇宙水爆戦』 のビデオを観るのはまた格別なものがあります。

 「あ、この頭の血管がこれだな」なーんて。(←かな〜り単純かも)
(情報提供:清原裕一氏/2002.10.19 加筆修正)
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