昨今、DVDソフトが毎週のようにリリースされ、これまで観られなかったようなマイナー作品もソフト化される機会が増えてきました。しかし、ことジャンル映画に関しては相も変わらぬ場当たり的かつ無定見な作品選定が多く、紹介されるべき路標的作品、とりわけB級映画がいつまでも等閑視されたままなのは残念というより悔しい限りです。この国では未だに「大アマゾンの半魚人」シリーズすらまともに観られないわけで、しょうもない新作を出すヒマがあったらこういうのを真っ先に出して下さいと声を大にして言いたいところです。 私の好きなウィリアム・キャッスルなんかもモロこの被害者で、「地獄へ続く部屋」、「13ゴースト」が出たときは「おお!」と狂喜したものの、結局この2作で打ち止めになってしまいました。やはりギミックありきの監督のせいか、作品だけ鑑賞してしまうとB級感が半端ない(爆)ので、これはアカンとなってしまったんでしょうか。当方のようにこの手のちゃっちいところをこよなく愛しているファンもいるので、ぜひどこからか「ウィリアム・キャッスルBOXを」リリースして欲しいところであります。WHDさんあたりにぜひお願いしたいですが、どうも原版が手に入ったものを出してる感じなので難しいみたいですねぇ・・・orz。 さて、キャッスル作品で管理人が非常に気に入っている1本に「The Tingler(1959) ザ・ティングラー/背筋に潜む恐怖」ってのがあります。これ「人間の恐怖には物理的な実態がある」というトンでもない非科学的な設定の映画で、その恐怖の実態が“ティングラー”というムカデのお化けみたいな生物というわけ。映画の中で、ヴィンセント・プライス扮する博士が浮気物の妻に憤慨し彼女に向って拳銃を発射するシーンがあるんですが、実はこの拳銃は空砲。つまり博士は妻を実験台に使ったわけです。恐怖のあまり失神した奥さんの身体をレントゲンで撮ると脊髄に沿って奇妙な生き物が蠢いているのを発見! これが恐怖の正体“ティングラー”であり、弱点が"人間の絶叫"という超強引な設定なのであります。 で、このティングラーを体内から取り出すことに成功した博士は誤まってこの怪物を映画館の中に放ってしまう! キャッスル監督はあらかじめいくつかの座席にバイブレーターを仕掛けておくは、スクリーンからは大音量の悲鳴が響き渡るは、さらにサクラの観客が気絶したふりをして担架で運び出されるという小芝居まで打つという徹底振りで、客を大いに驚かせたのは有名なお話。いやはや"ギミックの帝王"の名に恥じぬなんともお茶目な監督ですね。^^ 今回、ここにご紹介するのはこのティングラーの1/1サイズのプロップレプリカです。リリースは ULTRATUMBA PRODUCTIONというところで、全長50p、材質はポリストーン系のズッシリ重い樹脂製。ちゃんと箱に入っていて、本体にはしっかり刻印があるオフィシャルライセンス品ですが、裏側にSECOND EDITION 2007とあるので初版があるようです。そういえば数年前、とあるマスクサイトでこのプロップが150ドル位で売っているのを見つけ、当時購入しようと思ったものの忘れているうちになくなってしまったことがありました。今回このバージョンを入手できたので、まぁとりあえず満足はしたのですが、やはりこういうキャラはラテックス等のゴム系の素材で作って欲しかったですね。そしたら背中に入れたり、パンツの中に入れて遊べたのにと思うと実に残念です。石のように硬いティングラーなんて、はっきり言って魅力半減です・・・。と言いつつ、実際は結構気に入っているんですがwww というわけで、ネットで検索してみましたが、この商品、国内のどこも取り上げていないようなので紹介してみました。あ、ちなみに限定品のようです。Amazon(こちら)でも売ってますので入手はお早めに。(2008.6.14)
| TOP | MENU | GIGER'S ALIEN | MASKS | ALIS' BASEMENT | UPTETAS| FOR SALE | BBS | LINKS |