吸血蛾クレア


「吸血蛾クレア」VHS




な、なんじゃこれは!

吸血蛾クレア(1968)

 19世紀半ばのイギリス。昆虫学を学ぶ2人の学生が相次いで無惨な死を遂げる猟奇事件が発生した。2人とも鋭い爪で引き裂かれた上、体中の血が抜き取られていたのだ。クエネル警部(ピーター・カッシング)は、2人に昆虫学を教えていたメリンジャー教授(ロバート・フレミング)に不信を抱く。教授はクレアという娘と暮らしていたが、なんと彼女は教授によって造られたモンスターであり、巨大な蛾に変身しては人間の生き血を吸っていたのである! 行方をくらました教授がアッパーハイムに潜伏していることを突き止めた警部は娘のメグとともに休暇を装って探索に乗り出す。しかし、ふとしたことからメグはクレアに捕まり、教授が新たに産み出そうとしている巨大なオス蛾のために血の一部を採られた上、教授に後催眠を掛けられてしまう。催眠に掛かったままのメグは一旦宿に帰されるが、その間に教授はクレアに殺され、クレアはさらに次なる犠牲者を求めて行動に出る。一方、ようやくクレアの正体と居場所をつきとめた警部は現場に急行するが、そこには一足先に催眠術の醒めない娘のメグも向かっていた・・・。

 かなり(相当?)無理のあるお話ではあります。昆虫学者が巨大蛾を造ったのは良いとしても、なんでそいつが人間の女性に変身して喋るんかいな? うーむ。しかも、何故か何故か人間の血を欲しがります。まぁ、基本的な作りはドラキュラ物の焼き直しなんで、文句言ってもしゃーないか。敢えて言えば巨大蛾を持ってきたところがミソ(?)。大方コウモリ当たりから発想したんではないでしょうか。
 で、お楽しみのその吸血蛾(笑)ですが、これがウワサ通りのトホホな着ぐるみ。何かモロ布製という感じで、暗闇でぱさぱさ動いており、思いっきり手作り感が満喫できるスグレモノでありました(爆)。
 で、ラストはピーター・カッシングがランタンで枯草に火をつけたら、飛んで火に入る夏の虫よろしく、自分から火に飛びこんで燃えておしまい。大体、50〜60年代のSF・ホラー系の映画のラストにはあっさりしたモノが多いのですが、それにしてもなんともあっけない幕切れ。もう少し引っ張っても良かったんですが、そーすると着ぐるみの怪物が長〜く映ってしまうんで、まずかったんでしょーな。監督、良く判っていらっしゃる。
 しかし、相変わらずピーター・カッシングは良いです。端正なマスクのうえ、身のこなしすべてがきりりと引き締まった印象で、カッコイイ。こういう役者さん、今では絶えて久しく、今後もう出ることはないでしょう。

 なお、ピーター・カッシングの主演なんで、ハマーかアミカスプロの作品と思いきや、そうではなくてTIGON BRITISH FILMプロダクションというところの製作でした。監督はヴァーノン・ソーエル。相当の珍品でしょうな、コレ。^^

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