先日の読売新聞朝刊に、大変興味深い記事がありました。
今後、詳細な研究が進み全ての患者の福音となる事を願って止みません。




阪大・東北大チーム、「ALS」進行抑制に成功



 宇宙論で有名な英国のホーキング博士がかかっていることで知られる、運動神経が徐々にマヒして死に至る難病「筋委縮性側索硬化症(ALS)」の進行を、「肝細胞増殖因子(HGF)」を使って抑えることに大阪大の船越洋・助教授や中村敏一教授、東北大の糸山泰人教授らの研究チームが動物実験で成功した。

 HGFは中村教授らが発見。肝臓に限らず、細胞死を防ぐ能力が大きいことがわかり、グループは、神経細胞の死滅を防ぐ作用もあるのではないかと考えた。

 ALSの原因とされる遺伝子を神経細胞に組み入れたマウスと、神経細胞がHGFを出すよう遺伝子を操作したマウスを交配し、ALSの遺伝子を持ち、HGFを出すマウスを作製。ALSの遺伝子だけを持つマウスは、8か月後に神経細胞の数が40%に減り、歩行困難になったが、HGFも出すマウスでは70%が残り、運動能力にほとんど変化はなかった。寿命もHGFを出すマウスの方が約1か月長く、人間で言うと6年ほど長命だった。

 ALSの患者は日本だけで約5000人。進行を抑える手段は、なるべく体を動かすことぐらいしかない。船越助教授は「運動機能を保ちながら延命する効果が認められた。他の神経難病でも研究を進めたい」と話している。

(11月1日06:23)




上記の記事は、Yomiuri On-Line(2002/11/1付)に掲載されたものです。

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