ロケットの作り方〜自作ロケットで宇宙に行こう!


第8話 手順書について

 前回、あなたは問題の起きた姿勢制御用コンピュータを、決められた手順に従って、冗長システムに切り替え、事なきを得ました。ここに、もう一つ重要なことがあります★

 そう、手順。
 打上げまでの手順や、打上がってからの手順を決めておかなくてはならないのは、もちろんですが、このように問題が起きた時にどういう手順で対処するか、という手順を決めておくことは更に重要です★

 あなたのロケットは、先の設計で相当に複雑なシステムとなってしまっているかも知れません★
 ロケットの組み立てから燃料充填、動作確認からカウントダウンに追跡管制まで、全てをあなた一人の手で行うことは、不可能でしょう。打上げまでの作業には、たくさんの人の手を借りなければなりません★
 そして、多くの人が作業を行うということは、手順を細かく決めておくことが必要になります★
 例えば、エンジンの試験をするためには、ある試験用のスイッチをonにしなければならないとします(打上げ時にはoffにする必要がある)。試験をするときには、onにしなければ試験が出来ないわけですから、必ずonにします。しかし、試験が終わって、実際の打上げの時に、このスイッチをoffにすることを忘れていると、大変なことになるかもしれません★

 こういった操作ミスを防ぐためには、エンジンの試験の手順書に、「最後に設定をoffにする」という手順を入れておけば良いのです。手順があれば、そうだった、と思い出してoffにすることを忘れることはありません★
 もう一つ重要なことは、「必ず手順書通りに作業を進めること」。この辺は関係ないから、と勝手に判断して、手順をすっ飛ばすと、、、結果は分かりますね★
 打上げの手順書に、「設定がoffであることを確認する」という手順があれば、完璧です★

 ここまでは通常の手順の話です★
 異常事態が起きた場合にどうするか、という手順の話でした★

 通常の手順を進めているうちは、比較的簡単です★
 しかしいったん問題が起きると、事は複雑になります。前回の例では、あなたの乗っているロケットの姿勢制御用コンピュータに問題が発生しました。
 あなたはおそらく、パニックになるでしょう★
「えーっと、このコンピュータは、姿勢検出器とGPSとエンジンのノズルに繋がってるから、こことあそこを切り替えて、、、あっと、表示器の設定も変更して、、、あれ、このコネクタはどうやって抜くんだ??」
 しかし、こういった事態を想定した手順があれば、慌てる事はありません★
「想定される問題に対処するための手順」をあらかじめ作っておくことは、通常の手順を作っておくことよりも更に重要です★
そして、願わくば、この手順は暗記しておくことをお勧めします。緊急時に手順書を探して、ページをめくっている暇は、おそらく無いでしょうから★

 そろそろ、ロケットを切り離す手順が近づいてきました★

(次号へつづく)

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