ローマ帝国史略
傾国の予兆
哲人皇帝マルクス・アウレリウスの死後、ただ一人帝位にあったのは、辺境嫌いの放蕩者、偉大なる皇帝の不肖の息子コンモドゥスだった。蛮族を殲滅する機会を自ら放棄し、ゲルマニアから帝都に帰還した若き皇帝は暴虐の限りをつくし、ついには暗殺される。
元老院と親衛隊。それぞれ帝位後継者を擁立し混乱するローマ市。ディディウス・ユリアヌスが帝位を親衛隊より買収したとの報が帝国内を駆け巡ったことは、各地の軍団に反乱の口実を与えることになった。
クロディウス・アルビヌス、ベスケンニウス・ニゲル、そしてセプティミウス・セヴェルス。次々と彼等は皇帝争奪戦に名乗りを上げたのである。セプティミウス・セヴェルスのローマ進軍の報に慌てふためく元老院は、皇帝である筈のディディウス・ユリアヌスの処刑を断行。異人セプティミウス・セヴェルスの皇帝即位を承認した。
大規模な内乱が始まった。それは、ネロ帝死後の混乱を遙かに凌ぐものとなったのである。
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皇 帝 名 |
皇 帝 評 |
政治 能力 |
軍事 能力 |
業績 |
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コンモドゥス帝 |
マルクス・アウレリウスの10男で、成人した唯一の息子。生まれながらに皇帝として育てられ実際に即位した初めての皇帝。父子継承としても、ウェスパシアヌスからティトゥスへの継承以来1世紀ぶりとなる。 |
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B | E |
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同時代人 |
人 物 評 |
| ルキラ | コンモドゥスの姉。元老院議員クィンティアヌスと共謀してコンモドゥス暗殺計画を決行。しかし、失敗しクィンティアヌスと共に処刑された。 |
| ポンペイアヌス | ルキラの夫。コンモドゥスのゲルマニアからの撤退に反対したが、聞き入れられなかった。 |
| クィンティアヌス | 元老院議員。ルキラのコンモドゥス暗殺計画の実行犯。コロッセウムにて犯行に及んだが失敗し、ルキラと共に処刑された。 |
| ペルティナクス | ローマ市長官。コンモドゥスを暗殺したラエトゥスの要請により皇帝に即位する。 |
| パテルヌス | 親衛隊長。ルキラの皇帝暗殺計画失敗のどさくさにサオテルスを殺害。激怒したコンモドゥスの命で処刑された。 |
| ペレンニス | 親衛隊長。サオテルス失脚後にコンモドゥスの信任を得て国政を担当。皇位簒奪の陰謀(真偽は不明)をブリタニア軍に告発され、一族もろとも処刑された。 |
| ユリアヌス | 親衛隊長。剣闘士の見せ物に出場するコンモドゥスを諌めた為に、コンモドゥスの怒りを買い、辱めを受けた上で殺害された。 |
| ラエトゥス | 親衛隊長。剣闘士にうつつを抜かすコンモドゥスを見限り、暗殺を計画。ナルキッソスなる剣闘士を差し向けコンモドゥスを殺害した。 |
| サオテルス | コンモドゥスの侍従を勤めた解放奴隷。コンモドゥスの信任を受けて政治の決定権を持った。ルキラの陰謀の際に親衛隊長パテルヌスに謀殺された。 |
| クレアンデル | フリギア人の解放奴隷。ペレンニス死後に権力を獲得。食料の買い占め(冤罪か?)に怒った市民の暴動の中で、コンモドゥスに見放されて処刑された。 |
| エクレクトゥス | コンモドゥスの侍従。ラエトゥスのコンモドゥス暗殺に協力。 |
| マルキア | コンモドゥスの愛人。ラエトゥスのコンモドゥス暗殺に協力。 |
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皇 帝 名 |
皇 帝 評 |
政治 能力 |
軍事 能力 |
業績 |
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ペルティナクス帝 |
解放奴隷の子から軍功によって昇進した元老院議員。 |
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B | D |
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同時代人 |
人 物 評 |
| ラエトゥス | 親衛隊長。先帝コンモドゥス暗殺の黒幕の一人。ペルティナクスに皇帝即位を要請した。しかし、ペルティナクスの親衛隊への介入に反発してクーデターを起こしてペルディナクスを惨殺した。 |
| エクレクトゥス | 先帝コンモドゥス暗殺の黒幕の一人。ラエトゥスと共にペルティナクスを擁立。 |
| ファルコ | 親衛隊のクーデターにより、コンスルのファルコの擁立が計画されたが未然に計画が露見。ファルコ自身はペルティナクスに許された。 |
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皇 帝 名 |
皇 帝 評 |
政治 能力 |
軍事 能力 |
業績 |
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ディディウス・ユリアヌス帝 |
富裕な元老院議員。マルクス・アウレリウスの母ルキラの下で幼年時代を過ごし、アントニヌス朝の皇族との人脈を生かして栄達。ゲルマニア司令官、低地ゲルマニア総督、アフリカ総督などを歴任し、コンスル職の経験もあった。 |
C |
C | E |
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同時代人 |
人 物 評 |
| スルピキアヌス | ペルティナクスの妻フラウィア・ティティアニアの父。ディディウス・ユリアヌスとの帝位獲得競売に敗れる。 |
| ラエトゥス | 親衛隊長。コンモドゥス、ペルティナクス暗殺の黒幕。セプティミウス・セヴェルスがローマに迫ると、ディディウス・ユリアヌスに処刑された。 |
| セプティミウス・セヴェルス | 高地パンノニア総督。カリヌントゥムで配下のドナウ軍がセヴェルスの皇帝即位を宣言。ローマへ進軍し、元老院に自身の帝位を認めさせた上で、元老院のディディウス・ユリアヌスの処刑後ローマに入城した。 |
| クロディウス・アルビヌス | ブリタニア総督。ペルティナクスの死とディディウス・ユリアヌスの帝位買収の報を聞き、挙兵。セヴェルスから副帝(カエサル)の地位を与えられて、セヴェルスの皇帝即位を承認した。 |
| ベスケンニウス・ニゲル | シリア総督。ペルティナクスの死とディディウス・ユリアヌスの帝位買収の報を聞き、挙兵。 |