アクリル樹脂とエポキシ樹脂の性能比較


項   目 高機能アクリル樹脂【 グリコ液 】 エポキシ樹脂【 一般使用液 】
耐 紫 外 線 車の塗装に使用されているように、紫外線への耐久は優秀。 
外壁塗料としても耐候性に優れた素材として多様されている。
紫外線により、劣化が進行しやすい。 
樹脂の割れや剥れが生じやすい。 トンネル等の光を遮断する場所は適している。
耐  酸  性
耐アルカリ性
酸性・アルカリ性の両環境にも強い。  アルカリ性には強いが、酸性環境には弱い。
収  縮  率 一般的には小さい。
弾  性  率 一般的には柔軟な物性で、建築外装材の弾性リシンは アクリルを含有している。 一般的に剛な物性。
母体との付着性 鉄ではエポキシに劣る。 鉄ではアクリルに勝る。
水 と の 相 性
(湿潤状態)
湿潤面での接着力低下は少ない。 (水の存在が重合を防げるものではない) 湿潤面での接着が劣る。 (エマルジョン型では水が硬化反応を妨げる)
施  工  性 塗り重ね時の下層の硬化硬度の問題は特にない。 多層塗りの場合、下層の硬度が出すぎると付着不良になる。 塗り重ね時間の管理が重要。
フィラーとの相性 仕上材として、比重や粒子の異なる材料を探すのは面白い。 
炭酸カルシュウム等は安価で使い安い。 
フィライトは軽量化(断熱対策)に用いると面白い。 
アエロジルはたれ防止材として用いると面白い。 
エキスパンセルはプラスチック中空体なので、溶剤に解けて 硬化遅延を起こすと考えられる。
樹脂にフィラーを混ぜ込むのは制約がある。 (粘度の高さ)
グ リ コ 液
(2 液 型)
単純なアクリルモノマーではなく、一部重合を振興させた セミポリマー状の製品。 モノマーは粘性がガソリン程度で扱い易い。 この技術で、グリコ液は粘度調整をし、製作可能にした。 モノマーは熱や紫外線で重合が進むので、イノール基を 溶剤に溶融させて、重合を制御している。 (保存は慎重に)
現 場 施 工

(注意および特長)
 ・ 確実に練混ぜができた事を確認(顔料等の混入)。 ・ 計量が容易な処置(1:1や1:2の様に計量)を行う ・ 現場での計量が簡単である。 ・ 計量誤差はさほど硬化速度には敏感には影響はない。
硬化反応制御 硬化反応速度の制御が難しい(温度により種類選定)。 可使時間の短さと急激な硬化の進行を注意する 通常では可使時間が30分〜40分(材料選定する)。
低 温 施 工 -10℃位まで施工可能である。 5℃以下は施工できない。
溶     剤
(用具の洗浄等)
アセトン・ラッカーシンナーは融点が低く換気が必要。 アセトン・ラッカーシンナーは融点が低く換気が必要。
シアー特性 アクリルモノマーは、工場の管理下でないと、重合の制御 が困難であり、現場で重合できるのは、セミポリマー状に 加工する技術があった為、現場重合を可能にした。 石油会社が製造に関与している為、大きな市場を 構成したと考えられる。
グリコーP
グリコーM
の特性
低粘度(含浸性)、付着性、耐候性で興味ある素材。 使用目的により、色々な配合が可能である。 増粘材等の選定で、軽量化が図れる。


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