☆なぜメルアドを書いてはいけないの?
〜ルルーとペルタとあき博士が教えます〜

出演・ルルー、ペルタ、あき博士
文章を書いた人・村山早紀 絵を描いた人・すず猫さま


ルルー「ねえ、ペルタ。風の丘通信には、たくさんの掲示板があるわよね。楽しそうな人や、優しそうな人がいっぱいきているわ。わたしも書きこんでみようかな?お友達ができるかも知れないもの。
そうだわ。誰かからメールが来るとうれしいから、メールアドレスも、書いて投稿しようかな?」

ペルタ「ええっ? ルルー。ぼく、なんだかそれって、心配だな。いやな予感がするよ。だいたい、村山先生だって、「住所や電話番号、メールアドレスは、掲示板に書いちゃだめ」って、いつも書いてるじゃないの? 決まりは守らなきゃいけないんじゃないの?」
ルルー「人間細かいこと気にしてちゃだめよ」
ペルタ「ルルーは魔女で、ぼくはぬいぐるみだってば」


あき博士「やあ、こんにちは。ルルーちゃんとペルタくん」
ペルタ「あっ、あなたは子ども掲示板の管理人、あきさんだね。とってもインターネットのことにくわしい人だって、村山先生がいっているのを、ぼく、聞いたことがあるよ!」
あき博士「うん。ちょっとだけならくわしいんだ。よかったら、ぼくのことは、あき博士と呼んでくれたまえ」
ルルー「はい。あき博士。いろいろ教えてくださいね」
あき博士「さっそくだけど、ルルーちゃん。このHPでは、子どもは掲示板に、メルアドを書いちゃいけないんだよ」


ルルー「どうしてなんですか? お友達からメールが来たら楽しいと思うのに。メールアドレスを書かなかったら、誰からもメールをもらえないわ…」
あき博士「そうだね。それはさみしいけど、でも、こわい目にもあわないですむんだよ」
ルルー「こわい目?」
あき博士「掲示板にメールアドレスを書くと、このHPにきたすべての人に、ルルーちゃんのメールアドレスがわかってしまうっていうことになるんだ。掲示板に来ている、子どものお友達だけじゃなく、悪いおとなの人にだって、メールアドレスがわかっちゃうんだよ。もし、そういう人から、メールが来たら、どうする?」
ルルー「いやだわ、あき博士。『風の丘通信』は、いいHPよ。子どもと、児童文学を好きなおとなの人だけが来るところよ。悪いおとなの人が、このHPの掲示板を見るわけがないわ」
あき博士「インターネットは、世界に向かって開かれているんだ。入り口にかぎをかけることはできない。いい人だけがHPにくるようにするなんてことはできないんだよ。だから、『風の丘通信』にだって、とんでもない人たちがくる可能性はあるんだ。
おそろしいことに、世の中には、子どもに悪いことをしようとしているおとなもいるんだ。たとえばね、以前、悪い男の人が、子どものふりをして、ある子どもとメールのやりとりをして、その子をよびだして、ひどいめにあわせたっていう事件があったらしいんだ…。
これからそういう事件は増えるだろうって、いっている人も多いんだよ」

ルルー「……」
あき博士「メールや掲示板なら、おとながこどものふりをするのはかんたんだからね。そうして、悪いやつほど、うそをつくのがうまいから、こどものふりをするのがじょうずなんだよ。
あとね。相手が子どもだと思うと、いじめてやろうと思う人や、からかってやろうと思う人もいるんだ。そういう人たちから、こわいことや、エッチなことが書いてあるメールが来たりする事だってあると思うよ。きもちわるい写真がとどくこともあるかも知れない。それから、メールにはコンピュータウイルスをくっつけて送ることができるから、ウィルスだって、来るかも知れないよ。コンピュータウイルスが送られてきたら、パソコンはこわれてしまうことだってあるんだよ。人のパソコンをこわしてこまらせることが、おもしろくてしかたがない人もいるんだ。
ネットの世界には、いい人も多いけど、同じくらい、悪い人や困った人もいるんだって、思っていた方がいいかも知れないね」


ペルタ「うわあ、そんなヘンタイやこまったちゃんが、いっぱいいるの?」
あき博士「そういう悪いおとなの人がもしここを見ていても、だいじょうぶなように、『風の丘通信』の掲示板では、メルアドや、電話番号や、住所や学校名なんかの個人情報は書かないでくださいって、書いてあるんだよ」


ペルタ「そうか。電話番号が書いてあったら、悪い人から電話が来るかも知れないし、住所や学校の名前が書いてあったら、悪い人がいきなりたずねてくるかもしれないものね」
ルルー「…でも、メイン掲示板のカフェかもめ亭では、メールアドレスを書いている人もいるわ」
あき博士「カフェかもめ亭に書き込んでいるのは、おとなの人が中心だからね。おとなの人は、こわいメールが来ても、ウィルス付きメールが来ても、じぶんでなんとかできるだろうってことで、メルアドを書いている人がいても、村山さんは注意しないんだよ。
だから、みていてごらん、たまに、子どもや学生さんがメールアドレスを書いて投稿すると、すぐに、『メルアドは書かないでください』って、レスがつくだろう?」

ペルタ「ああ、子どもだから、注意されたんだね」
あき博士「そういうこと」


ルルー「わかりました。あき博士。わたし、メールアドレスは書かないで投稿することにするわ。少しさみしいけど、せめて、掲示板でだけでもお友達ができればいいと思うし…」
あき博士「そんなに、しょげないで、ルルーちゃん。あとすこしのしんぼうだよ。高校生くらいになったら、かもめ亭で、メールアドレスを書いて投稿すればいいんだもの。そしたらきっと、ともだちがいっぱいできるよ」
ルルー「あき博士。わたしが高校生になるころって、何十年先なんでしょうか?」
あき「……ルルーは十年に一才しか年をとらないんだったっけ?」


ペルタ「なんてかわいそうなルルー。そのころまで、この『風の丘通信』はあるかどうかわからないよ。村山さん、もうおばあさんになってるもん」
ルルー「あら、『風の丘通信』になくなってもらってちゃこまるわ。…そうね、いざというときは、このわたしが『風の丘通信』をひきつぐことにするわ」
ペルタ「えっ、ルルー、機械が苦手なのに、HPの管理なんかできるの?」


ルルー「いまはできないけど、お勉強すればいいんでしょう? あき博士、教えてくださいね」
あき博士「ぼくでよければ、いいけど」
ペルタ「やめたほうがいいですよ、ルルーはなまけもので、勉強ぎらいですから」
ルルー「…ペルタ、あんたなんか、ヤフーのオークションにでもだして、かわりにアイボでも飼うことにするわ」
ペルタ「ルルーのいじわる」


☆わかったかな? 掲示板に個人情報は書かないようにしようね。
そしてもし、知らない人から、怖いメールやいやなメールが来たときは、
お父さんやお母さん、学校の先生に相談しようね。
風の丘の掲示板に書いてくれてもいいよ。
ひとりでなやんだりこわがったりしていたらいけないよ。


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