魔女のルルーと楽園の島

風の丘のルルーシリーズ第7巻

その年の夏に疲れたルルーは、秋の日に、船旅にでることにします。
それは昔、死んだお姉さんから寝物語にきいた、
伝説の人魚たちがうたう海域への旅でした。

もっとも、美しい楽園のようだったというその場所には、
旅行案内所のお姉さんの説明によると、今はもう人魚はいないという話
だったのですが…

豪華な船は、汽帆船。
新しい時代を象徴するような、科学の力で走る、鉄の船でした。
船には、謎めいた人々が何人も乗っています。
どこか疲れたようなお医者さんや、きれいでたまに悲しい目をする看護師さん。
今を時めく人気女優のはずなのに、お忍びで船旅に来ていた美人。
流行遅れになったと笑われる、かつての天才魔術師に、
作家志望で、不思議な言葉をいくつもつぶやく若いお姉さん。
みんなが何かを隠していて、何かを夢見ているようす。

そして、その船には、謎の怪盗ミラージュも乗っているといううわさが…

いくつもの謎と事件をのせ、船は、伝説の海域をめざします。
そしてそこには、忘れられた島と、天空の遺産が…

楽園をめざす人々は、そこにたどりつくことができるのでしょうか。

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