早紀さんチェック

(某市立図書館における村山早紀作品貸出率調査報告書 第二弾)
調査員/遠野かなた

このレポートは、私、遠野かなたが、地元の市立図書館に行くたびに、
村山早紀作品が貸し出されているかどうかを調べて、表にまとめたものです。
どの作品に、人気が集まっているかの目安にはなりますが、
貸出率には、「本の置いてある場所」も大きく関係してくるので、
単なる人気投票とは、ちょっと違った結果になっていると思います。
また、調査日の間隔が、貸出期限の2週間より少ない場合、一度貸し出されたものを、
もう一度数えてしまっている可能性があります。
その辺はちょっといいかげんですが、まあ、たいして問題はないでしょう。
※表のみかたや、細かい注意・説明は表の下にあります。
作
品
タ
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ト
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風
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空
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東
人
魚
亭
夢
物
語
七
日
間
の
ス
ノ
ウ
貸出数 15 15 19 5 6 31 9 11 14 2 4 1 7 14 18 171 52
68 68 86 100 27 140 100 92 64 9 18 5 32 64 82 - -
01/09 1 1 1 - 0 2 - - 0 1 0 0 1 1 1 9 69
01/16 1 1 1 - 0 1 - - 0 1 0 0 0 1 1 7 54
01/22 1 1 1 - 0 1 - - 1 0 0 0 0 1 1 7 54
01/30 1 1 1 - 1 1 - - 1 0 0 0 0 1 1 8 62
02/20 0 1 1 - 1 2 - - 1 0 0 0 0 1 1 8 62
03/04 1 1 1 - 1 2 - - 1 0 0 0 1 0 1 9 69
03/18 1 0 1 - 0 1 - - 1 0 0 0 1 0 1 6 46
04/01 1 0 1 - 0 2 - - 0 0 0 0 0 1 1 6 46
04/15 0 1 1 - 0 1 - - 1 0 0 0 0 1 1 6 46
04/23 0 0 0 - 0 1 - - 0 0 0 0 0 1 1 3 23
05/27 1 1 1 - 0 1 - 1 1 0 0 0 1 0 1 8 57
06/10 0 1 1 - 0 2 - 1 1 0 0 0 1 1 1 9 64
06/17 1 1 1 - 0 1 - 0 0 0 0 0 1 0 1 6 43
06/25 1 1 1 - 0 1 1 1 0 0 0 0 0 1 1 8 53
07/08 1 1 1 - 0 1 1 1 0 0 0 0 0 1 1 8 53
07/18 1 1 1 - 0 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 6 40
07/30 0 1 1 - 0 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 6 40
08/11 1 0 1 1 0 2 1 1 1 0 0 0 1 1 0 10 63
08/27 0 0 1 1 0 1 1 1 1 0 1 0 0 1 0 8 50
09/10 1 0 0 1 1 2 1 1 1 0 1 0 0 1 1 11 69
10/28 1 0 0 1 1 2 1 1 1 0 1 0 0 0 1 10 63
10/29 0 1 1 1 1 2 1 1 1 0 1 1 0 0 1 12 75



表の見かた

表の上部の、みどり色の部分には、作品タイトルの下に、その作品の「貸出数」と、
貸出率「%」が示されています。「貸出数」は、調査のときに貸出中だった回数を、
「%」は、貸出中だった割合を表しています。
つまり、「貸出数」の多い本は、多くの人に読まれた本。
「%」の多いのは、なかなか借りることができないくらい、人気のある本です。
表の下部は、各調査日ごとの貸出状況です。数字は貸し出された冊数です。
貸し出されていた部分はピンク色で表示しています。

注意(あるいは、いくつかの事件について。)


ふたりのマリリン!?

表によると、「魔法少女マリリン2」の貸出率が、100%を超えていますが、
決して私(調査員)が打ちまちがえたわけでは、ないです。
実は、この図書館には、この本が2冊あるのです。それで、「貸出数」「%」と、
貸出状況は、2冊分の合計を表示しています。
それにしても、常に1冊は貸出されているとは、かなりの人気ですね。

スノウ失踪事件!?

それまで100%の貸出率を誇っていた「七日間のスノウ」の貸出が、
7月18日から、とつぜん滞りました。
調査員は、8月27日に、不思議に思って調査してみました。すると……。

・「七日間のスノウ」を図書館のコンピューターで検索すると
 確かに貸し出されていなかった。また、配架場所は「新刊コーナー」となっていた。
 (出てから10カ月くらいまでは、新刊扱いになるようです)
・「新刊コーナー」には、「七日間のスノウ」は見当たらなかった。
・もしや、と思い、五十音順に配置されている、新刊でない本のコーナーを見ると、
 「な」の場所にちゃっかり「七日間のスノウ」が収まっているのを発見。
 →すぐさま「新刊コーナー」に移動させた。

と、いうことで、事件は無事解決し、「七日間のスノウ」は、
再びひっきりなしに借りられるようになりました。めでたしめでたし。
事件の原因は、おそらく次のようなものであると、私は推理しています。

・子どもが、「七日間のスノウ」を、新刊コーナーから持ち出した。
・親のところに持っていったが、結局何らかの理由で借りなかった。
・親が知らずに、子どもから受け取った本のタイトルを見て、
 「な」の棚に返してしまった。

とんだ「大どんでん返し」(笑)を喰らった、「七日間のスノウ」ですが、
それでも高い貸出率を誇っていたのは、嬉しい限りです。
でも、この事件がなければ、貸出率100%も夢ではなかったかも……。

調査員、裏工作に走る!?

調査開始から10カ月が過ぎ、初雪まですでに降ってしまった、10月。
調査員には、気がかりなことが一つありました。
「やまんば娘、街へ行く −由布の海馬亭通信−」が、全く貸し出されていないのです。
やはり、タイトルの第一印象が今の子どもたちに受けないのか!?
……ゲーム好きの子どもなんかには、ぜひ読んでほしい一冊なのに。
たまに見ると、誰かが手にとってみたのか、調査日の合間に借りたものか、
本の位置がすこし変わっていたりするので、
一応、「見向きもされていない」わけではなさそうでした。
そして、10月28日。調査員はある計画を思いつき、実行に移しました。
本棚で、他の本とそろって並んでいる「やまんば娘」を、なるべく目立つように、
他の本より1センチほど手前に引っ張り出しておくという、おそるべき裏工作(?)。
次の日、ちょうど図書館の近くに用事があったので、ついでに寄って調査すると、
なんと、しっかり「やまんば娘」が貸し出されているではありませんか。
作戦に引っ掛かってくれたのか、それとも偶然なのかはわかりませんが、
ようやく、ひとりの人が、由布や玲子さんに出会ってくれたわけです。


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