補稿 2002年以降の障害認定基準等の改定内容


2002(平成14)年
 1.精神障害の認定基準が区分化された
 認定基準において、それまで区分のなかった精神障害が、「統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害」「気分(感情)障害」 「症状性を含む器質性精神障害」「てんかん」「知的障害」の五つに区分されました(表2参照)。
 2.知的障害の「障害の状態」が変更された(表3参照)
 3.診断書の「日常生活能力の判定」欄が3段階から4段階に変更された

2004(平成16)年
 1.納付に係る直近一年要件の再延長が行われた
 この特例は1986(昭和61)年以来現在まで継続されています。
 2.障害基礎年金の併給調整の緩和が行われた
 障害基礎年金の受給権者について、65歳以降、老齢厚生年金または遺族厚生年金との併給が可能となりました(2006年4月実施)。

2009(平成21)年
 1.診断書作成医師の範囲が拡大された
 それまで、知的障害を含む精神の障害についての診断書作成は、精神保健指定医又は精神科を標ぼうする医師に限定されていましたが、 小児科、脳神経外科、神経内科、リハビリテーション科、老年科などで精神・神経障害の診断又は治療に従事している医師であれば作成できることに なりました。

2010(平成22)年
 1.年金関係の行政機関が変更された
 社会保険庁が日本年金機構に、社会保険事務所が年金事務所に変更されました(2010年1月)。それに伴い、社会保険審査官は各地の 地方厚生局へ、社会保険審査会は厚生労働省へそれぞれ所在地が変更されました(表1参照)。
 2.子の加算の対象が拡大された
 障害基礎年金の受給権者に加算される子の年金は、受給権発生時点で既に扶養されている子どもだけを対象にしていましたが、改正により、 受給権発生後に出生した子も対象とされるようになりました。また、過去に対象にならなかったケースでも、申請により遡及して適用されます 〈2011年4月実施〉。

2011(平成23)年
 1.精神障害の認定基準に「発達障害」が明記された(表2参照)
 2.知的障害の「障害の状態」が変更された(表3参照)
 3.雇用契約により一般就労している者であっても、それだけで直ちに日常生活能力が向上したものとは捉えないことが認定基準に明記された
 4.知的障害を伴わない発達障害は、最初の医療機関受診日を持って初診日とすることが明記された
 5.診断書の「日常生活能力の判定」欄の各項目に具体的内容が例示された
 6.診断書の「日常生活能力の程度」欄が精神障害用と知的障害用に区別された(症状を最も適切に記載できる方を使用する)



  表1<地方厚生局一覧>
厚生(支)局名 管轄区域 所在地 電話番号 ファックス
北海道厚生局 北海道 〒060-0808札幌市北区北七条西2-15-1野村不動産札幌ビル2F 011-796-5158 011-796-5133
東北厚生局 青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県 〒980-8426仙台市青葉区花京院1-1-20花京院スクエア21F 022-208-5331 022-726-9267
関東信越厚生局 茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・新潟県・山形県・長野県 330-0063さいたま市浦和区高砂1-1-1朝日生命浦和ビル3F 048-615-0200 048-615-0210
東海北陸厚生局 富山県・石川県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県 〒461-0011名古屋市東区白壁3-12-13中産連ビル新館4F 052-979-7384 052-935-2641
近畿厚生局 福井県・滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県 〒541-8556大阪市中央区農人橋1-1-22大江ビル8F 06-7711-8001 06-7711-8003
中国四国厚生局 鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県 〒730-0017広島市中区鉄砲町7-18東芝フコク生命ビル2F 082-223-0070 082-223-0061
四国厚生支局 徳島県・香川県・愛媛県・高知県 〒700-0019高松市サンポート2-1高松シンボルタワー9F 087-851-9510 087-851-9512
九州厚生局 福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県 〒012-0011福岡市博多区博多駅前3-2-8住友生命博多ビル4F 092-707-1135 092-707-1136


  <社会保険審査会所在地>
      〒100-8916東京都千代田区霞が関1-2-2 厚生労働省中央合同庁舎第5号館18F
          電話 03-5253-1111(厚生労働層代表)



  表2<精神障害のグループ分け>
1986(昭和61)年 2002(平成14)年 2011(平成23)年
特徴 グループ分けされずに羅列されていた。 下欄の5グループに分類。ただし認定要領は@とAが同じ括りのため4グループとなっていた。 下欄の6グループに分類。ただし認定要領は@とAが同じ括りでありグループとなっている。
内容 精神の障害の原因となる主な傷病名は精神分裂病、そううつ病、非定型精神病、てんかん(真性てんかん及び症状てんかん)、中毒精神病(アルコール中毒、 一酸化炭素中毒等)、器質精神病(頭部外傷後遺症、脳炎後遺症、脳膜炎後遺症、進行麻痺、老年精神病、脳血管系疾患、錐体外路性疾患等)及び知的障害である。 精神の障害は、@統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害、A気分(感情)障害」(以下「そううつ病」という。B症状性を含む器質性精神障害、Cてんかん D知的障害(精神遅滞)、に区分する。認定要領の記載は、@とAが同じ括りとなっているので、4グループ。 精神の障害は、@統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害」、A気分(感情)障害」(以下「そううつ病」という。)、B症状性を含む器質性精神障害、 Cてんかん、D知的障害(精神遅滞)、E発達障害、に区分する。認定要領の記載は、@とAが同じ括りとなっているので、5グループ。



  表3<障害の状態>
1976(昭和51)年 2002(平成14)年 2011(平成23)年
1級 知的障害によるものにあっては、精神能力の全般的発達に遅滞のあるもの 知的障害があり、日常生活への適応が困難で、常時介護を要するもの 知的障害があり、食事や身のまわりのことを行うのに全面的な援助が必要であって、また、会話による意志の疎通が不可能か著しく困難であるため、 日常生活への適応が困難で常時援助を必要とするもの
2級 知的障害によるものにあっては、精神能力の全般的発達に遅滞のあるもの 知的障害があり、日常生活における身辺の処理にも援助が必要なもの 知的障害があり、食事や身のまわりのことを行うのに一部援助が必要であって、かつ、会話による意志の疎通が簡単なものに限られるため、 日常生活への適応にあたって援助が必要なもの
3級 知的障害によるものにあっては、精神能力の発達に遅滞があり、労働に著しい制限を加えることを必要とするもの 知的障害があり、労働が著しい制限を受けるもの 知的障害があり、労働が著しい制限を受けるもの

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