フュージングって、なあに??

フュージングという言葉はまだ、聞き慣れない方も多いかもしれません。
fuse 〔溶かす・融合する〕という言葉から来て、ガラスがある一定の温度になると熔けるという性質を利用して、2つ、あるいはそれ以上のガラスのかけらを熱を加えることによって、一つに熔着させることを言います。

一口に熱を加えるといっても、ガラスと言うとどうしてもあの暑い工房で大汗をかきながら真っ赤に燃えたガラスの固まりをグルグル回すと言うような、お決ま りの絵を思い浮かべてしまいます。ところがこのフュージングは家庭用の電子レンジとキルン(アートボックス)があれば、汗ひとつかくことなく素敵なアクセ サリーが手軽に出来てしまうのです。

フュージングするときに気をつけなければならないことが、いくつかあります。

フュー ジング用のガラスを選ぶ時にガラスの膨張係数に注意が必要です。ガラスは暖めると、膨張し、冷えると収縮します。同じ割合で膨張、収縮するガラスを選ばな いと冷める過程で割れてしまいます。一本のビンを割って気に入ったかけらをフュージングすればもともとひとつのガラスですから、問題はないわけです。

も う一つは徐冷といって、ガラスを熱してフュージングしたあとにゆっくりと冷ますことです。急激に温度を下げると変化について行けなくて、ガラスは割れてし まいます。その時は大丈夫なように見えても、1日、2日後にひびが入ったりします。出来上がったガラスを早く手に取りたい気持ちは山々ですが、そこはじっ と良い子にして待たなければならないのです。

その他、ガラスの破片で怪我をしないように、熱く焼けたガラス(600〜700度になります)でやけどをしないように注意が必要なことは言うまでもありません。
 

余談ですが、ガラスは紀元前数千年にメソポタミアかエジプトで、誕生したといわれています。

ひとりの船乗りが砂浜 で焚き火をしていて、潮風をさえぎるために、たまたまそばに あった岩塩を使ったところ、偶然、岩塩が焚き火の熱で 溶けて砂と反応し、世界で最初のガラスが誕生したということです。
「ガラスは実用材料のなかでもっとも強い」と言われているのはご存じですか?

『ガラスの喉』とか『ガラスの心』などという言葉を聞くと、もろくて壊れやすいイメージを思い浮かべてしまいます。ところが理論上では、ガラスはとっても強度が高く、あらゆる実用 材料のなかで最も強い物の一つといわれているのだそうです。

ではガラスはなぜ「割れる」のでしょうか。ガラスは、ガラス原料を熱でとかして、それぞれのかたちにして冷ますのですが、そのときにどうしてもガラスの表面に目に見えないキズが無数にできて、この小さな傷が「割れ」を誘うのだそうです。

もしガラスの表面にまったく傷がなければ、強度は鉄よりも高いといわれています。(参考:ASAHI GLASS ガラスの不思議)

フュージング・ガラスのアクセサリーでも、二枚のガラスを重ねて、縁がとろっと丸くなる迄焼いたものはかなり丈夫です。

さて、次のページではそのフュージングの実際を簡単に見ていただきましょう。

ガラスを焼いてみよう!