[39−01] 次の事項に関する国会の議決のうち,衆議院の優越が認められていないのはどれか。

(1) 皇室の費用をきめること。

(2) 条約の締結を承認すること。

(3) 内閣総理大臣を指名すること。

(4) 国債の発行を認めること。

(5) 両議院の議員の歳費をきめること。

[39−05] 最高裁判所が違憲の判断をした法律の規定の効力につき,いわゆる個別的効力説によると,次の記述のうちどれが正しいか。

(1) その法律の規定は,無効となる。

(2) 下級裁判所は,いかなる場合においても,その法律の規定を適用することはできない。

(3) 行政庁は,いかなる場合においても,その法律の規定を執行することはできない。

(4) 違憲判決を受けた当事者は,他の事件について,その法律の規定が合憲であると主張することはできない。

(5) 最高裁判所は,他の事件について,違憲の判断を変更することができる。

[39−06] 法律,政令および条例の相互の関係に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) 法律の委任がなければ,政令や条例では新たに義務を課す規定を設けることはできない。

(2) 法律で義務を課する規定を設けることを政令に委任することはできるが,条例に委任することはできない。

(3) 法律の委任がなければ,政令では新たに義務を課する規定を設けることができないが,条例ではこれを設けることができる。

(4) 法律の委任がなくとも,法律に違反しない限り,政令でも条例でも新たに義務を課する規定を設けることができる。

(5) 条例で法律に抵触する規定を設けることはできないが,政令に抵触する規定を設けることができる。

[39−10] 憲法と条約との関係について,正しいものはどれか。

(1) 憲法は国際協調主義に基づき,条約および確立された国際法規は憲法に優位することを明らかにしている。

(2) 憲法は,条約および確立された国際法規といえども憲法には優先するものではないことを明記している。

(3) 憲法は,条約および確立された国際法規は誠実に遵守すべきこと,および裁判所が条約について法令審査権があることを明記している。

(4) 憲法は,国際協調主義の立場から裁判所は条約について法令審査権がない旨を明記している。

(5) 憲法は,条約に関していずれが優位するかについて,また裁判所に条約の法令審査権が認められるかについて明らかにしていない。

[39−13] 国の損害賠償責任と歳出予算との関係についての次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) 国に賠償を命ずる判決があっても,歳出予算がない以上,支出することができないから国は賠償責任を負わない。

(2) 国に賠償を命ずる判決があった以上,その支払は国の義務的支出にぞくするから,歳出予算がなくてもその支払をすることができる。

(3) 国に賠償を命ずる判決があったにも拘わらず,国が歳出予算不足を理由にその支払を拒んだ時は,賠償権利者は,その経費支出を予算に計上することを訴求することができる。

(4) 国に賠償を命ずる判決があった以上,歳出予算がなくても国は賠償責任を免れることができない。

(5) 裁判所は,国に対する賠償請求事件の判決をするに際し,歳出予算の有無を考慮するから問題はない。

[39−16] 予算に関して正しい答えはどれか。

(1) 予算が成立するためには,衆参両議院の議決が必要であるが,予算の審議中に衆議院が解散された時は,参議院の緊急集会で予算を成立させることができる。

(2) 予算が成立するためには,衆参両議院の議決が必要であるから,衆議院だけの議決で予算が成立することはない。

(3) 新会計年度になっても未だ新予算が成立しない時は,すでに発生した金銭債務で期限の到来しているものについては,内閣限りで暫定予算を組んで支出することができる。

(4) 予算の提出権は内閣に属するから,予算に関係ある法律案を議員が提出することはできない。

(5) 予算は先に衆議院に提出することを要するから,予算に関係ある法律案を先に参議院に提出することは憲法違反である。

[39−20] 司法権について旧憲法と日本国憲法を比較する以下の記述のうち,誤りはどれか。

(1) 司法権は旧憲法においては,天皇の統治権のもとに裁判所が行使したが,日本国憲法においては,国民主権のもとに裁判所に属する。

(2) 司法権は,旧憲法においては民事事件,刑事事件にのみ及び,行政事件は行政裁判所が扱うものとされていたが,日本国憲法においては,司法権はすべての事件に及ぶ。

(3) 裁判所の種類について,旧憲法においては法律で定めるとされていて,大審院のみは憲法上規定されていたが,日本国憲法においては,最高裁判所のみならす,各下級裁判所についても憲法上規定されている。

(4) 司法権の独立に関する規定は旧憲法にも存在し,この点日本国憲法と変らない。

(5) 裁判所の違憲立法審査権について,旧憲法においては直接規定していなかったが,判例は形式的審査権を認めていた。日本国憲法においては,明文で違憲立法審査権を認め,形式的審査権のみならす,実質的審査権をも認められている。

[39−22] 次の記述のうち,正しいのはどれか。

(1) 国務大臣は,両議院の一に議席を有すると有しないとに拘わらず,いつでも議案について発言するため議院に出席することができるが,秘密会では出席を拒否されることがある。

(2) ある国務大臣が国会議員の地位を失ったため,国会議員たる国務大臣の数が過半数に達しなくなった場合は,その国務大臣は地位を失う。

(3) 国務大臣は衆議院で不信任の決議がなされた場合は辞職しなければならない。

(4) 内閣総理大臣が行う国務大臣の罷免は,法律でなんらかの制限をすることができる。

(5) 憲法第74条に規定されている主任の国務大臣の署名および内閣総理大臣の連署は,その法律・政令の公布に対する助言と承認を意味する。

[39−26] 懲役囚として在監する者に対する次の措置のうち,明らかに憲法に違反するものはどれか。

(1) 通信の検閲をすること

(2) 宗教上の礼拝を強制すること

(3) その提起した民事訴訟の法延に出席するのを禁止すること

(4) 公職選挙における投票を禁止すること

(5) 政治上の意見発表になんらかの制限をすること

[39−30] 国家公務員の四月分の俸給の支払期日までに予算の議決がなかった場合,同月分の俸給支払に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) 前年度の予算に従って支払う。

(2) 予備費から支払う。

(3) 前年度の剰余金から支払う。

(4) 予算の議決があるまで支払うことができなくともやむを得ない。

(5) 法律上国に支払義務があるから,予算の議決がなくとも支払うことができる。

[39−32] 任命資格のない者が誤って下級裁判所の裁判官に任命された場合,とるべき措置として正しいものはどれか。

(1) 裁判官分限法の規定により免官の裁判をする。

(2) 弾劾裁判所の裁判により罷免する。

(3) 最高裁判所が免官の権限を行使する。

(4) 内閣総理大臣が免官権を行使する。

(5) 最高裁判所が指名した名簿から削除して,その官を失わせる。

[39−38] 歴代の内閣は,国会で,日本国憲法第9条に関してその見解をしばしば表明したが,次の記述のうちで内閣の見解とはいえないものはどれか。

(1) わが国が,わが国の領土に対する外国の不正な侵略を撃退することは,憲法第9条に違反しない。

(2) 核兵器であっても,純粋に防禦的なものがあるとすれば,わが国が核兵器を保有することは憲法第9条に違反しない。

(3) わが国民が,その自由意志に基づき,外国の義勇軍に応募することは,憲法第9条に違反しない。

(4) 憲法第9条2項が「陸海空軍その他の戦力は,これを保持しない」と規定しているのは,わが国自身が「陸海空軍その他の戦力を保持しない」ということを意味するのであって,わが国が防衛のため,外国の軍隊を駐留させることは,この規定に違反しない。

(5) わが国の自衛隊が外国の港湾を封鎖することは,憲法第9条に違反しない。

[39−41] 栄典に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) 旧憲法時代に授与された栄典の効力を認めることは,その栄典がいかなるものであっても,日本国憲法に違反する。

(2) 国家公務員がその功績によって外国政府から栄典を授与される場合に内閣の許可を要する旨の法律を制定することは憲法に違反する。

(3) 天皇は栄典の授与を認証する。

(4) 外国から栄典の授与を受けた日本国民が,その栄典の授与に伴う当該外国の法令による特権を享受することを認めることは憲法に違反する。

(5) 勲章の授与に際し,国が勲章とあわせて一時金を支給することは憲法に違反する。

[39−44] 裁判官の報酬に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) 一般の国家公務員の俸給につきベース・アップが行なわれたのに,裁判官の報酬について同率のベース・アップを行なわないことは憲法に違反する。

(2) 裁判官に支給する扶養手当を扶養家族の減少に応じて減額することは憲法に違反する。

(3) 従前裁判官宿舎を使用していた裁判官に対してその宿舎使用を認めないことは憲法に違反する。

(4) 裁判官が一定期間病気欠席した場合に,その期間中の報酬を減額することは憲法に違反する。

(5) 下級裁判所の裁判官が10年の任期満了後引き続き再任された場合に,再任後の報酬額を従前のそれより低額とすることは憲法に違反する。

[39−49] 最高裁判所の規則に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) 最高裁判所の規則は訴訟に関する手続についての定めをすることはできるが,裁判官の懲戒手続についての定めをすることはできない。

(2) 最高裁判所の規則は,下級裁判所の管轄に関する定めをすることができない。

(3) 最高裁判所の規則は,下級裁判所の裁判官の定年に関する定めをすることができる。

(4) 最高裁判所の規則は訴訟の当事者,その他訴訟関係人を拘束する定めをすることはできるが,傍聴人を拘束する定めをすることはできない。

(5) 最高裁判所の規則は裁判官の弾劾裁判についての定めをすることができる。

[39−52] 次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) 天皇は内閣総理大臣その他の国務大臣の罷免を認証する。

(2) 天皇は長官以外の最高裁判所の裁判官についてその任命権者が行なう免官を認証する。

(3) 天皇は政令を制定し,および公布する。

(4) 天皇は参議院の緊急集会を召集する。

(5) 天皇は刑の執行を免除する。

[39−55] 次の事項のうち,憲法に直接規定されているものはどれか。

(1) 裁判官はその意に反して転所されることばない。

(2) 国務大臣はその在任中内閣総理大臣の同意がなければ訴追されない。

(3) 参議院議員は参議院の緊急集会中,院外における現行犯罪の場合を除いては議院の許諾がなければ逮捕されない。

(4) 会計検査院の長は法律に定める場合を除いてはその意に反して,その官を失うことはない。

(5) 摂政は,その在任中,訴追されない。

[39−57] 次の事項のうち,憲法に違反しないものはどれか。

(1) 国立学校が特定の宗教団体の集会のために特に講堂を使用させること。

(2) 国立学校が特定の宗教団体に属する生徒に対し,その宗教団体の集会に参加することを禁止すること。

(3) 国立学校に特定の宗教の歴史の講座を設けること。

(4) 国立学校が特定の宗教団体に属する者またはその子弟に対し特に授業料を免除すること。

(5) 国立学校が特定の宗教団体が行なう慈善事業のために,生徒から寄附金を集めること。

[39−60] 「義務教育はこれを無償とする」最近,最高裁判所はこの問題について判決を下したが,判旨と一致するのは次のうちどれか。

(1) 最高裁判所は「憲法が義務教育の範囲自体を法律の定めるところによるとしているから憲法の右記の意味は結局立法政策上の心構えを規定したにすぎず,義務教育を有償とする法律を制定しても直ちに憲法に違反することにはならない」という趣旨の見解を示した。

(2) 最高裁判所は憲法のこの規定に関してはまだなんらの見解を示していない。

(3) 最高裁判所は「義務教育のために用いる教科書は義務教育を受けるためには必要不可欠のものであるから,義務教育の授業料のほか教科書の費用を無償としなければ,憲法の右記の規定に違反する」という趣旨の見解を示した。

(4) 最高裁判所は「憲法の右記の趣旨は義務教育に要する費用のうち授業料を無償とすることを命じているが,その他の費用を無償とするかは立法政策の問題である」という趣旨の見解を示した。

(5) 最高裁判所は「憲法はすべての義務教育適齢児に義務教育を保障したものでなければならないから,貧困家庭から教科書,学用品その他教育に必要な一切の費用を徴収するのは,憲法の規定に違反することになる」という趣旨の見解を示した。

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