[42−02] 次の記述中,正しいものはどれか。

(1) 裁判の公開について憲法第37条第1項で刑事裁判については保障しているが,民事裁判についてはわが憲法上なんら保障する規定はない。

(2) 著しく迅速を欠いた裁判は憲法第37条1項に違反するから当然に無効である。

(3) 刑の量定が不当な場合は憲法第37条1項の保障する「公平な裁判所」の裁判を受けたことにはならない。

(4) 長期にわたり抑留拘禁された後の自白はたとえ不当に長くなったのが,被告人の虚言癖のためであったとしても日本国憲法第38条2項に該当し証拠とすることができない。

(5) 刑事補償について定めた憲法第40条には,無罪となった公訴事実にもとづく抑留拘禁はもとよりたとえ不起訴となった事実にもとづく抑留拘禁であっても,そのうちに実質上は無罪となった別の公訴事実についての抑留拘禁であると認められるものがある時は,その部分の抑留および拘禁も含まれる。

[42−05] 次のうち正しいものはどれか。

(1) 日本国憲法は,その施行日前に,参議院の選挙を行なうことを認めていなかった。

(2) 日本国憲法は,その施行日までに参議院が成立しない場合は一時的に衆議院が国会の権限を行なうことを認めていた。

(3) 現行憲法は旧憲法下の貴族院が一時的に参議院となるものとしていた。

(4) 現行憲法は旧憲法下の貴族院議員が引き続いて参議院議員となるものとしていた。

(5) 現行憲法は第一期の参議院議員についても任期はすべて6年としていた。

[42−07] 次のうち正しいものはどれか。

(1) 最高裁判所は日本国憲法第81条の規定による違憲審査制により,当然に旧憲法時代に制定せられた法令が旧憲法に適合していたかどうかについての実質的審査権を有する。

(2) 日本国憲法は司法権と行政権との均衡を図る立場から最高裁判所の裁判官はすべて内閣が任命することにしている。

(3) 日本国憲法第79条第2項に規定してある最高裁判所裁判官の国民審査については,日本国憲法第15条の場合と異なる立場より投票の秘密は保護せられないと解するべきである。

(4) 最高裁判所の規則制定権は日本国憲法第77条が特に認めた立法権であるから,最高裁判所規則に定めることができる事項は同条が認める事項に限られ,その他の事項を法律でもって最高裁判所規則に委任することはできない。

(5) 日本国憲法第81条の「最高裁判所」は最高裁判所の大法廷をさすものであるから,最高裁判所は違憲の主張ある事件については大法廷でもって審理判断しなければならない。

[42−10] 次のうち正しいものはどれか。

(1) スポーツをする自由は憲法で保障されていないから,これを制限しても何ら憲法上の問題を生じない。

(2) およそスポーツをする自由は,ゴルフやヨットのように,経済的な特権階級のスポーツをも含めて憲法上保障されている。

(3) スポーツは学校教育の体育などでも行なわれているから,教育を受ける権利としてのみ保障されている。

(4) スポーツをすることは,健康で文化的な最低限度の生活をするのに必要だから生存権としてのみ保障されている。

(5) スポーツは職業としても行なわれるから,職業選択の自由としてのみ保障されている。

[42−12] 次の記述のうち,最高裁判所の判例の趣旨に合致するものはどれか。

(1) 裁判所の法令審査権は,法律の制定にあたって国会の両院でとられた議事手続が適法であったかどうかには及ばない。

(2) 地方公共団体の議会が行なう議員の懲戒処分は,国会の各議院が行なう国会議員の懲戒処分に準ずる性格を有すると考えられるから,裁判所は地方公共団体の議会の議員の懲戒処分については,その効力を審査することはできない。

(3) 日米安全保障条約のごとく,主権国としてわが国の存立の基礎に重大な関係をもつ高度の政治性を有するものでも,その成立手続につき審査を行なうことができるが,この効力を否定する判決をすることはできない。

(4) 衆議院の解散は,きわめて政治性の高い,国家統治の基本をなすものであるが,その解散手続につき重大な違背があるときは,裁判所は審理しうることもありうる。

(5) 国民審査で罷免された最高裁判所の裁判官は,その異議申立につき,裁判所自体のことであるから審査権をもたない。

[42−15] 次の事項のうち天皇の国事行為に該当するものはどれか。

(1) 参議院の緊急集会を召集すること。

(2) 参議院議員の通常選挙の施行を公示すること。

(3) 大赦,特赦,減刑,刑の執行の免除及び復権を行なうこと。

(4) 内閣の総辞職を公示すること。

(5) 栄典の授与を認証すること。

[42−19] 国会の召集等に関する次の記述のうち正しいものはどれか。

(1) 常会は毎年必ず12月中に召集しなければならない。

(2) 臨時会は,いずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があれば,内閣は,その召集を決定しなければならない。また,参議院の通常選挙が行なわれたときは,その任期が始まる日から30日以内に臨時会を召集しなければならないものであって,そのほかに,内閣は臨時会を召集することはできない。

(3) 臨時会および特別会は,あらかじめ,召集の期日と会期とを定めて,これを召集しなければならない。

(4) 衆議院が解散され,総選挙後にはじめて召集される国会を特別会といい,これは,内閣総理大臣を指名するために召集されるのであるから,その召集時期に常会が召集されても別に特別会を召集しなければならない。

(5) 緊急集会は会期を定めず召集され,緊急の案件がすべて議決されたときは,議長は,緊急集会が終ったことを宣告する。

[42−24] 次に掲げる国民の権利または自由のうち旧憲法にはこれを保障する明文の規定がなく,新たに日本国憲法においてこれを保障する旨の規定が設けられたのはどれか。

(1) 請願する権利

(2) 思想および良心の自由

(3) 信教の自由

(4) 集会および結社の自由

(5) 居住および移転の自由

[42−27] 次の事項のうち国会または両議院の議決について,衆議院の優越が認められているものはどれか。

(1) 国会の会期の延長

(2) 国の予算に計上された予備費の支出についての事後承諾

(3) 国の収入支出の決算についての審査

(4) 憲法改正の発議

(5) 国会の休会

[42−30] 内閣総理大臣の指名に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) 指名される者は,その他の国務大臣と同様,文民であれば足り,必ずしも国会議員であることを要しない。

(2)指名される者は,その他の国務大臣と異なり,文民でなくてもよいが,国会議員であることを要する。

(3) 指名の議決については衆議院の優越は認められない。

(4) 指名の議決は必ず特別会でなされなければならない。

(5) 指名の議決は,議院の議長が欠けていても,その選挙に先立ってなされなければならない。

[42−32] 皇室典範に関する次の記述のうち正しいものはどれか。

(1) 皇室典範については日本国憲法第2条で特に国会の議決を要するものとされているから,その改正にあたっては通常の法律と違って参議院に対する衆議院の優越は認められない。

(2) 皇室典範という名称の法典は旧憲法の下においても存し,その改正については帝国議会の協賛を必要とした。

(3) 皇室典範を改正して将来皇室典範を改正するには国会の議決のほかに天皇の同意を要するとしても憲法に違反しない。

(4) 皇室典範を改正して女子たる皇族に皇位継承の資格を与えることにしても憲法に違反しない。

(5) 皇室典範を改正して天皇が養子をすることができることにしても憲法に違反しない。

[42−35] 予算に関する次の記述のうち正しいものはどれか。

(1) 両議院の議員は,予算を伴う法律案を発議することができない。

(2) 内閣の提出した予算案に対して国会は増額支出となるような修正はできない。

(3) 国は,内閣が締結した条約にもとづいて相手国に賠償金を支払わねばならない場合でも,予備費から支出できる場合を除いては,予算に所要の経費が計上されなければ支払うことができない。

(4) 両議院,裁判所,会計検査院は,その予算の要求額を内閣が認めないときには,それぞれ予算を作成して国会に提出できる。

(5) 予算について参議院で衆議院と異なった議決をした場合,両院協議会を求めることなく,直ちに衆議院が三分の二の多数で議決したときは,国会の議決となる。

[42−37] 次のうち,憲法を改正しなくてもできるものはどれか。

(1) 参議院の全国選出議員の制度を廃止すること。

(2) 弾劾裁判所の裁判官を衆議院議員のみで構成すること。

(3) 衆議院議員が一定の期間を定めて参議院議員を兼職できろようにすること。

(4) 衆議院議員の任期を6年とすること。

(5) 議員の資格争訟の裁判で議員の議席を失わせるには,総議員の3分の2以上の多数による議決を必要とする,とすること。

[42−41] 次の記述のうち正しいものはどれか。

(1) 内閣は衆議院が解散されると同時に総辞職しなければならないが,新たに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行なう。

(2) 衆議院が解散されたときは,解散の日から40日以内に衆議院議員の総選挙を行ない,その選挙の日から20日以内に国会を召集しなければならない。

(3) 衆議院の解散中に参議院議員の総数の4分の1以上の要求があれば,内閣は緊急集会の召集を決定しなければならない。

(4) 衆議院が解散されても政府が外国と条約を締結することについて,憲法上の支障はない。

(5) 日本国憲法第68条は,国務大臣の過半数は衆議院議員のうちから選ばなければならないと規定している。

[42−46] 次のうち誤っているものはどれか。

(1) 法律を改正して,参議院議員の選挙を,公開の投票によるものとすることは,憲法に違反する。

(2) 法律を改正して,参議院議長を,参議院全国区選出議員の互選によるものとすることは,憲法に違反する。

(3) 法律を改正して,参議院議員の定数よりも,衆議院議員の定数を少ないものとしても,憲法に違反するわけではない。

(4) 法律を改正して,参議院議員の地方選出議員は,その地方の都道府県議会の議員のうちから選ぶものとすることは,憲法に違反する。

(5) 法律を改正して,参議院議員が在任中,衆議院議員の選挙に立候補することができるとすることは,憲法に違反する。

[42−49] ドイツの立憲君主制下の公法学から発生した[ ]という言葉は,一義的に用いられてきたのではなく,二つの意味に用いられてきた。第一の意味においては,日本国憲法はこれを全面的に承認しており,大日本帝国憲法もまたこれを相当程度承認していた。第二の意味においては,大日本帝国憲法はこれを承認していたのに対し,日本国憲法は基本的人権の保障のために,かえって,これを排斥している。

次のことぱのうち,[ ]に入れるのに最も妥当なものはどれか。

(1)法律の優位

(2)法の支配

(3)法律の留保

(4)自由国家

(5)三権分立

[42−51] 次は憲法16条の請願権についての記述である。正しいのはどれか。

(1) 旧憲法上の天皇は特別な地位にあり,天皇に対しての請願は許されなかった。現行憲法上も天皇は特別な地位にあるので,天皇に対する請願は許されない。

(2) 請願は,単に国家機関に対して希望を述べるに過ぎず,官公署はこれに対してなんら拘束されない。請願法もこれについてなんらの規定も設けていない。

(3) 請願権は参政権の一手段であるから,日本国内に在住する外国人は,請願することができない。

(4) 裁判官に対しては,国会に設けられる弾劾裁判所の弾劾による罷免が認められている。しかし,弾劾裁判所の裁判にかかっている裁判官の罷免についても,請願は許される。

(5) 地方公共団体の住民の条例改廃,解職請求も,請願と同じく単に地方公共団体に希望を述べるに過ぎない。

[42−54] 次の事項の組合せのうち,内閣の権限に属するものの組合せはどれか。

(1) 全権委任状を作成することーー条約の締結を承認することーー下級裁判所の裁判官を任命すること。

(2) 裁判官弾劾裁判所の裁判員を任命することーー大赦・特赦・減刑・刑の執行の免除および復権を決定することーー政令を制定すること。

(3) 国会の臨時会の召集を決定することーー外国の外交使節に対してアグレマンを与えることーー暫定予算を作成すること。

(4) 国務大臣を任免することーー衆議院を解散することーー最高裁判所の長たろ裁判官を任命すること。

(5) 内閣官房長官の任命を認証することーー大使の信任状を作成することーー最高裁判所の長たる裁判官以外の裁判官を任命すること。

[42−57] 次のうち憲法違反となるものはどれか。

(1) 法律を改正して天皇が60歳に達した時は,その自由意思によって退位できるとすること。

(2) 法律を改正して最高裁判所,高等裁判所,地方裁判所,家庭裁判所または簡易裁判所の裁判官の停年を75歳とすること。

(3) 参議院議員の被選挙資格を33歳以上とすること。

(4) 衆議院,参議院の議長の歳費を他の議員と同一に引き下げること。

(5) 中学校またはこれに準ずる学歴をおえた者でなければ衆議院議員の被選挙資格を与えないものとすること。

[42−59] 次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) 法人は,自然人と異なり,法律によって人格を認められたものであるから,憲法上基本的人の保障の対象となり得ない。

(2) 受刑者であるからといって,憲法が保障し,かつ民主主義国家の国民の基本的人権である選挙権を奪うことは,選挙犯罪を除いては,憲法上許されない。

(3) 未成年者であるからといって,基本的人権の享有を制限することは,憲法に明文の規定があ場合を除いては,憲法上いっさい許されない。

(4) 子が父の認知を求める訴の出訴期間を父の死後3年までに制限していても,個人の幸福追求を保障した憲法の規定に違反しない。

(5) 外国人であることを理由とする財産権の制限は,財産権が一般に生活の基盤であると認めらる以上は,外国人に対しても生存権を保障している憲法の下では許されない。

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