[43−02] A所有の自転車をBが盗んだ場合において次の記述のうちで誤っているものはどれか。

(1) Bが自転車の運転中誤ってCにけがをさせた場合CはAに損害賠償を請求しえない。

(2) Bからその自転車を借りている善意のDに対してはAは占有回収の訴により返還を請求することが出来ない。

(3) EがBからさらにその自転者を盗んだ場合にAはEに対して返還を請求できる。

(4) Bがその自転車を自転車屋に売りGがそこからさらに善意で買受けた場合盗まれて後間もない時でもAは代金を支払って所有権を回復できない。

(5) Bからこの自転車を借りている善意のHからAが無断で取り戻して来た場合HはAに対して占有回収の訴をなしうる。

[43−04] 甲は割賦販売を業としない乙から,昭和42年2月l日にタイプライターを5万円で買い,代金はその月の月末日を第1回として,その後5千円ずつ毎月末日支払う契約を結び,1回でも支払いを怠れば期限の利益を失う旨特約した。そして当日タイプライターの引渡を受けたにもかかわらず,甲はその後1回も代金を支払わず,乙から3月31日に代金全額を支払うよう催告をうけた。次の場合正しいものはどれか。

(1) 甲は5万円とそれに対する昭和42年2月1日からの遅延利息を支払わなければならない。

(2) 甲は5万円とそれに対する昭和42年3日1日からの遅延利息を支払えばよい。

(3) 甲は5万円と第1回支払分,5千円に対する昭和42年3月1日からの遅延利息と残代金4万5千円に対する昭和42年4月1日からの遅延利息を支払えばよい。

(4) 甲は5万円と昭和42年4月1日からの遅延利息を支払えばよい。

(5) 甲は利息支払の約束をしたわけではないから5万円を支払うだけでよい。

[43−13] 権利能力について,誤りはどれか。

(1) 権利能力とは,権利をえ義務を負いうる能力を意味するが,法律によってすべての個人に与えられているのは,近代の自然法思想に基づくものである。

(2) 民法1条ノ3に「私権ノ享有ハ出生ニ始マル」とあり,権利能力の始期は出生であるが,出生とは胎児が母体から全部露出することであるとするのが通説である。

(3) 胎児の出生は,戸籍法により一定の期間内に届出をしなければならないが,これは婚姻の届出と違って,手続的なものであって,届出の有無は権利能力の取得に関係ない。

(4) 胎児は例外として,損害賠償請求,相続,遺贈の場合にすでに生まれたものと看做されるが,その法律的性質については,停止条件的に考える説と,解除条件的に考える説とがある。

(5) 権利能力の終期は死亡であるが,失踪宣告があった場合も死亡したものと看做されるから,行方下明により失踪宣告を受けた者が,仮に生存していた場合でも,失踪宣告の取消しがあるまでは,その者は権利能力かない。

[43−17] 甲は乙との間で昭和42年2月1日に10万円を返済期6か月後,月1分の利息(この利息は利息制限法に違反しない)を毎月末日に支払う合意をし,同年3月1日に甲は乙に10万円を交付した。しかし乙は月末になっても利息を全然支払わず,甲も何の催告もしなかった。10万円を交付してから6か月後に甲が乙に対して返還請求する場合,乙が甲に支払う金額として次の記述のうち正しいものはどれか。

(1) 甲乙間の2月1日の合意は法的効果を生じないから,乙は元金10万円とこれに対する3月1日から年5分の法定利息を6か月分支払う。

(2) 乙は元金10万円とこれに対する2月1日から月1分の利息を支払う。

(3) 乙は元金10万円とこれに対する3月1日から月1分の利息を支払う。

(4) 乙は元金10万円とこれに対する2月1日から月1分の利息と遅延利息を年5分の割合で支払う。

(5) 乙は元金10万円とこれに対する3月1日から月1分の利息と遅延利息を年5分の割合で支払う。

[43−18] 誤りはどれか。

(1) 弁済受領権限のない者への弁済が債権の準占有者への弁済として有効とならない場合,善意の債務者はその権限のない受領者に対して不当利得として返還請求できる。

(2) 債権の準占有者に対する弁済として有効となる場合,債権者は準占有者に対して不当利得として返還請求できる。

(3) 債権の準占有者に対する弁済として有効となる場合,準占有者に故意または過失がある場合には,債権者は準占有者に対して不法行為による損害賠償を請求できる。

(4) 債権の準占有者に対する弁済として有効となる場合,債権者は債務者に対して債務の履行を請求できない。

(5) 弁済受領権限のない者への弁済が債権の準占有者への弁済として有効とならない場合でも,その権限のない受領者が債権者のために使用した場合には,債権者が利益を受けた限度で有効な弁済となる。

[43−21] Xには妻Aとの間に子Bがあり,先妻Cとの間に子Y,Dがあった。Yは既に死亡しているが,Yには,子E,Zがいた。このような状況のもとで,Zがこれらのもののうちの一人を殺害し,刑に処せられた。Xが死亡したとき,その財産をZがなお相続できる場合は次のうちどれか。

(l) 被害者がAのとき

(2) 被害者がBのとき

(3) 被害者がCのとき

(4) 被害者がDのとき

(5) 被害者がEのとき

[43−23] Aは市価10万円の骨董品をBに100万円で売る契的をした。ところが,Cがその契約を暴利行為であるというので,AはCに当該骨董品を15万円で売却した。次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) A・C間の契約は二重売買であるから,無効である。

(2) A・C間の契約は公序良俗に反し無効である。

(3) AはCとの契約を詐欺を理由に取り消すことができる。

(4) AはCとの契約を強迫を理由に取り消すことができる。

(5) BはA・C間の契約を詐害行為を理由に取り消すことができる。

[43−28] 隔地者に対する申込の効力について誤りはどれか。

(1) 期間の定めのある申込は,その期間中は申込者といえども取消しできない。

(2) 期間の定めのない申込でも,承諾するに相当の期間中は取消しできない。

(3) 期間の定めのある申込でも,承諾拒絶の通知がある場合,その申込は効力を失う。

(4) 申込の取消の発信があって,その後,承諾の発信があったときといえども,承諾発信後,申込みの取消通知が到達したときは,原則としてその申込は効力を失わない。

(5) 申込を取消できない期間内においては承諾が到達したときにのみ,契約は成立する。

[43−31] 丙は乙の委託を受けて,甲より金員を借り入れるについて保証人となることを承諾し,保証契約を結んだ。この場合甲からの請求に対し拒否できる場合として,正しいものは次のうちどれか。

(1) 丙は,甲は高利貸ではないという言を信じて保証したが,甲は高利貸であった。

(2) 乙は,他にも資力ある保証人をたてると言ったが,誰も他には保証人をたてなかった。

(3) 乙は成年者であると信じていたのに,実は未成年者で後に乙が保証の委託を取り消してきた。

(4) 丙は乙を信頼して保証したが,その後乙が死亡しその相続人は丙の全然知らない人であった。

(5) 乙が浪費者であることを理由に,準禁治産宣告を受けて事情が変わった。

[43−34] Aは昭和42年10月10日に死亡し,Aには相続人として子B・Cがいた。Bは自己債務の支払のため,遺産の一部である動産を善意の第三者に質入れしてしまった。更に同年12月頃亡父Aの債権者Dが突然あらわれBに対して債務の支払を請求していたので直ちに裁判所へ相続の放棄を申し込んだ。一方CはAの死亡当時,ヨットで航海中であり帰ってきたのは翌年の1月23日であった。次の記述のうち正しいものはどれか。

(1) Bは相続の放棄をしたのだから,DはBに債権の支払を請求できない。

(2) Cは相続開始後3ヵ月を過ぎているから放棄をなしえない。

(3) Bは相続の放棄をしたが,放棄は単独ではなしえないのでDはBに対して債権の支払を請求できる。

(4) Cが放棄をすると相続人がなくなるのでCは相続の放棄をなしえない。

(5) Cは単独では限定承認をすることができない。

[43−35] 甲に対する債務の担保として乙は自己所有の土地に抵当権を設定した。つぎの記述のうち正しいものはどれか。

(1) 乙が抵当地上に建物の新築を始めた。甲は抵当権に基づいて工事の中止を請求できる。

(2) 抵当地が農地であった場合,乙がそれを宅地に変更し,丙に譲渡して代金を受けとってしまった。甲は乙に対し,抵当権に基づいて損害賠償を請求できる。

(3) 丙が抵当地を不法に占有しているときは,甲は丙に対して抵当権に基づいてその明渡を請求することができる。

(4) 抵当地が山林である場合,丙が樹木を大がかりに伐採し搬出しようとしているときは甲は抵当権に基づいて樹木の搬出の禁止を請求できる。

(5) 抵当地に雑木林がある場合,乙が現状を変更し宅地にしようとしているときは甲は抵当権に基づいてその変更の禁止を請求することができる。

[43−39] 母親が食事の仕度中,小学校在学中の子が交通頻繁な道路に左右をよく確かめずに飛びだした。ちょうどそこを通りかかったタクシーの運転手は接触をさけるために急停車をした。そのため乗客が転倒して負傷した。次のうち乗客に対する損害賠償について正しいものはどれか。

(1) 子に過失があれば,子と母が連帯して責任を負う。

(2) 子は乗客に対し直接に加害したものでないから子も親も責任を負わない。

(3) 子に責任を弁織するに足る能力がなくても事理を弁識する能力(注意能力)を認めうるばあいは子のみが責任を負い母には責任がない。

(4) 子に行為の責任を弁識するに足る知能を有すると認めるときは,子は責任を負い,母は責任がない。

(5) 子が責任を弁識するに足る能力を有しないときは母は過失の有無にかかわらず責任を負う。

[43−42] 未成年者甲がその所有の土地を法定代理人の同意を得ないで乙に売却をしたり場合における追認に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1) 甲が成年に達した後に未成年のときにした売買が取り消しうるものであることを知らないで乙に代金の支払を請求した場合には追認したことになる。

(2) 甲の未成年中に甲の法定代理人が乙の代金支払を受領しただけでは追認したことにならない。

(3) 甲が未成年中に法定代理人の同意を得て乙に対して代金の支払を口頭で請求した場合には追認したことになる。

(4) 甲の未成年中に甲の法定代理人が乙からその土地の所有権について移転登記の手続をするよう催告されたのに対し,直ちに異議申し立てをしなかっただけでは追認したことにならない。

(5) 甲が成年に達した後に未成年の時にした売買が取り消しうるものであることを知って乙に対する債権の一部を丙に譲渡した場合には追認したことになる。

[43−44] 民法上の担保物権に関する次の記述の中で正しいものはどれか。

(1) 不動産に関する担保物権の中には,登記なくして第三者に対抗しうるものもある。

(2) 占有をともなわない担保物権には物権的請求権はない。

(3) 担保物権は,被担保債権の全額の弁済があればだれが弁済した場合でも常に消滅する。

(4) 担保物権にはすべて物上代位性がある。

(5) 担保物権の効力は常に登記の順序による。

[43−48] 共同不法行為者の1人が被害者との間で,不法行為にもとづく損害賠償債務全額につき,準消費貸借契約を結ぴそれを担保するために,自己所有不動産に抵当権を設定した。正しいものはどれか。

(1) 債務者が不法行為につき無過失であって責任を負わないとすれば新たな債務を負わない。

(2) 新たな債務を負担したとすると,新たな債務の消滅時効は不法行為の時からであって,不法行為債務の消滅時効と同じである。

(3) 債務者は新たな債務についても反対債権で相殺することはできない。

(4) 他の共同不法行為者は,すべての関係につき責を免れる。

(5) 準消費貸借に無効原因があって,消滅しても抵当権は不法行為の債務の担保として残り,消滅しない。

[43−51] 家屋の売買に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) すでに家屋が焼失しているにもかかわらず,そのことを知らずに売買契約を締結した場合,買主はその契約を解除できる。

(2) 家屋の売買契約の成立及びそれに基づく所有権移転登記の後,家屋の引渡期日前に,その家屋が天災によって滅失した場合には,売主は代金を請求できない。

(3) 家屋の売買契約の成立及びそれに基づく所有権移転登記の後,家屋の引渡期日前に,その家屋が放火によって半焼した場合には,買主は代金の減額を請求することができる。

(4) 家屋の売買契約の成立及びそれに基づく所有権移転登記の後,家屋の引渡期日前に,その家屋が売主の失火によって焼失した場合には,その契約は失効する。

(5) 家屋の売買契約の成立及びそれに基づく所有権移転登記の後,家屋の引渡期日を過ぎているのにその引渡をしないでいたところ,その家屋が類焼により滅失した場合,買主は契約を解除できる。

[43−53] 時効の停止と中断について述べたものである。誤っているのはどれか。

(1) 時効が中断されると時効期間は中断事由の終了の時からあらためて計算されるが,時効が停止しても時効期間をあらためて計算しなおさない。

(2) 時効の停止中に中断事由が生じても時効は中断しない。

(3) 取得時効は占有の喪失によって中断する。

(4) 訴の提起中は時効は進行しないが,これは時効の停止とは言わない。

[43−56] 甲・乙各2分の1の持分を有する共有物が丙・丁の共同不法行為により滅失したが,その共有物の価額10万円の損害賠償請求において正しいものはどれか。

(1) 甲・乙は単独で10万円を丙・丁・いずれに対しても請求することができる。

(2) 甲・乙は単独で10万円を請求することができるが,この場合丙に5万円,丁に5万円請求しなければならない。

(3) 甲・乙は共同して丙・丁に10万円請求しなければならない。

(4) 甲・乙は単独で丙に5万円,丁に5万円の請求をすることができる。

(5) 甲・乙は単独で5万円について請求でき,この場合丙に2万5千円,丁に2万5千円請求しなければならない。

[43−59] 親族法上禁じられていないものは,次の行為のうちどれか。

(1) 甲男と乙女が離婚したあとで,乙女が甲男の父と婚姻すること。

(2) 禁治産者が後見人の同意なしに婚姻すること。

(3) 妻子のない甲が乙夫婦の一方だけを養子とすること。

(4) 父が母の承諾なくして胎内にある子を認知すること。

(5) 後見人の姉が後見監督人となること。

ホームページに戻る。   年度別一覧<民法>に戻る。