[44−02] 連帯保証に関する次の記述のうち誤りはどれか。

(1) 主たる債務者か時効の利益を放棄しても連帯保証人は時効の援用ができる。

(2) 主たる債務者の相続人が限定承認をした場合,連帯保証人はその限度において債務を免れる。

(3) 主たる債務者に対する時効中断の効力は連帯保証人に及ぶ。

(4) 連帯保証人に対する裁判上の請求は主たる債務者にもその効力を及ぼす。

(5) 債権者が連帯保証人に債権譲渡の通知をしても,主たる債務者に対して通知をしない場合,債権の譲受人は連帯保証人に対しても譲渡を対抗できない。

[44−04] 甲・乙間の契約により,乙はその建物の所有権を丙に移転し,代金は甲が支払うことを約束した場合に関する次の記述のうち正しいものはどれか。

(1) 甲・乙間の契約は,丙が乙に対して契約の利益を享受する意思を表示するまでなんらの効力を生じない。

(2) 丙は甲・乙間の契約の成立によって,当然乙に対する権利を取得し,その権利は丙が乙に対して拒絶の意思表示をすると,契約成立に遡って消滅する。

(3) 丙が乙に対して契約の利益を享受する意思を表示した後でも,甲・乙は合意で契約を解除して丙の権利を消滅させることができる。

(4) 甲・乙間の契約が無効である場合にも,丙がその事情を知らなかったときは,乙は丙に対して,その無効を主張できない。

(5) 丙は,建物に隠れた瑕疵があったことを知らなかった場合でも,甲がこれを知っていたときは,乙に対して損害賠償の請求をすることができない。

[44−06] 代物弁済に関する次の記述のうち正しいものはどれか。

(1) 債務者以外の第三者は,代物弁済をすることができない。

(2) 債務者が,債権者に対する債務に代えて,自己の第三者に対する債権を債権者に譲渡することは,代物弁済とはならない。

(3) 債務者が債権者に対して,弁済に代えて約束手形を振り出すことは,常に更改であって,代物弁済となることはない。

(4) 債務者所有の不動産を代物弁済の目的物とした場合には,所有権移転登記および現実の引渡をしなければ,代物弁済は効力を生じない。

(5) 代物弁済の目的物に瑕疵があった場合には,代物弁済の効力を失わしめ旧債務を復活せしめる旨の契約を当事者間でしても,その契約は無効である。

[44−07] 債権者代位権に関する記述のうち誤りはどれか。

(1) 債権の譲受人は譲渡人に代位して,債務者に債権譲渡の通知をすることができる。

(2) 債権者代位権の行使は,債権の弁済期前には,保存行為を除いて裁判上の代位によらなければならない。

(3) 債権者代位権の行使を受けた相手方は,債務者に対して有する抗弁権を債権者(債権者代位権の行使者)に対抗することができる。

(4) 債権者代位権の行使の対象となるものは請求権のみならず形成権のある種のものも含まれる。

(5) 差押を許さない権利は,債権者代位権の対象とはならない。

[44−09] 甲に対して乙が負担する債務を担保するため,丙はその所有不動産に抵当権を設定し,その登記をした。その後抵当不動産は丙から丁に時価相当額で売り渡された。この場合に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1) 丁は滌除の手続が終るまで丙に対して代金の支払を拒否できるが,丙は丁に対して遅滞なく滌除をなすよう請求できる。

(2) 丁が,甲の請求に応じてその売買代金を甲に支払ったときでも,その額が被担保債権額にみたないときは,抵当権は丁のために消滅しない。

(3) 甲が抵当権を実行する場合に,丁は競買人となることができる。

(4) 甲の抵当権実行によって丁が不動産の所有権を失った場合,丁は,丙丁間の売買契約を解除できる。

(5) 丁は,丙に売買代金を支払った後でも,甲に抵当債務を弁済して抵当権を消滅させ,その出損の償還を丙に請求することができる。

[44−12] 債権の弁済期が徒過した後,債務者が債務の本旨にしたがった現実の弁済を提供したが債権者はその受領を拒んだ。その場合,誤りはどれか。

(1) 提供後は遅延賠償義務はない。

(2) 債権に抵当権かついていても債権者は抵当権を行使できない。

(3) 供託すれば,債務者は債務を免れる。

(4) 提供後,債権の目的物か滅失しても,債務者は過失の有無にかかわらず責任を負わない。

(5) 債権が種類債権であれば,その債権の目的物は,提供した物に特定される。

[44−15] 乙が甲から借りていた時計を,無職者丙が盗んで,これを即時取得の要件を備える丁に売却した。次のうち正しいものはどれか。

(1) 甲は被害者ではないから丁に返還を請求できない。

(2) 乙は,盗まれた時から2年間は丁に返還を請求できる。

(3) 乙は,丁が時計を取得した時から2年間は丁に返還を請求できる。

(4) 乙は,盗まれた時から2年間は無償で,それ以後は乙の支払った代価を弁償して丁に返還を請求できる。

(5) 乙は,丁が時計を取得した時から2年間は無償で,それ以後は乙の支払った代価を弁償して丁に返還を請求できる。

[44−17] 担保物権について,次のうち,正しいものはどれか。

(1) 留置権者が,留置権の目的物に質権を設定した場合,留置権は当然に消滅する。

(2) 動産先取特権者は,その目的動産が第三者に譲渡された場合,その第三取得者が悪意のときは,第三者の有する動産について,先取特権を行使しうる。

(3) 譲渡禁止の特約ある債権の上に質権を設定したときは,質権者の善意悪意を問わず,その質権設定契約は無効である。

(4) 金銭債権以外の債権を目的とする抵当権設定契約は,無効である。

(5) 抵当権の順位の譲渡は,主たる債務者に通知するか,または,その承諾がなければ,抵当権設定者に対抗しえない。

[44−21] 抵当権に関する次の記述のうち,誤りはどれか。

(1) 甲乙2人が1個の不可分債権を有している場合でも,甲の債権を担保するために設定された抵当権は乙の債権を担保しない。

(2) 甲乙共有の不動産については,甲の共有持分,乙の共有持分,不動産全部のいずれについても抵当権を設定することができる。

(3) 不動産の所有権者甲,抵当権者乙,転抵当権者丙である場合に,丙がその不動産の所有権を甲から譲り受けても転抵当権は消滅しない。

(4) 第1順位の抵当権者甲の債権額は100万円,第2順位の抵当権者乙の債権額は150万円,第3順位の抵当権者丙の債権額は200万円のとき,甲が丙に抵当権の順位を譲渡するには乙の承諾を必要とする。

(5) 不動産の所有権者甲,抵当権者乙,債務者丙がいる場合,丁が時効により所有権を取得したときは,この抵当権は消滅する。

[44−25] 次のうち,本人の意思によらないで氏が変更される場合はどれか。

(1) 本人の父母が離婚したとき。

(2) 本人の両親が養子となり,養親の氏を称したとき。

(3) 養子たる本人が離縁したとき。

(4) 父が婚姻外の子である本人を認知したとき。

(5) 本人の母が,本人を認知した父と婚姻して夫(本人の父)の氏を称するとき。

[44−27] 甲は乙と共謀して虚偽の売買契約をなし,100万円の代金支払債務を負担したもののように装った。ところが,乙は甲に対して100万円の債権を有すると称して,これを順次,丙,丁に二重譲渡した。丙への譲渡に対しては甲より口頭で異議を留めない承諾がなされた。また丁への譲渡に対しては乙より内容証明郵便で通知がなされた。甲の支払義務に関し,次のうちから正しいものを指摘せよ。

(1) 丙が善意であれば,甲は丙に対して支払義務を負うが,丁に対しては支払義務を負わない。

(2) 丙に対しては常に支払義務を負うが,丁に対しては支払義務を負わない。

(3) 丁が善意であれば,丁に対して支払義務を負うが,丙に対しては支払義務を負わない。

(4) 丙に対しては支払義務を負わないが,常に丁に対して支払義務を負う。

(5) 甲は丙,丁のいずれに対しても支払義務を負わない。

[44−28] 代理に関する次の記述のうち正しいものはどれか。

(1) 代理人は行為能力がなければならない。

(2) 任意代理人は本人の許諾を得たときのみ復代理人を選任することができる。

(3) 無権代理行為において本人の追認があったときは特段の意思表示がない限り,追認の時から効力を生ずる。

(4) 始めから真実に代理権が与えられたことがない場合でも相手が善意無過失であれば本人が責任を負うことがある。

(5) 無権代理人は損害賠償責任を負うことはあっても履行責任を負うことはない。

[44−37] 時効に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) 時効は当事者が援用することにより,時効完成の日に遡って効力を生ずる。

(2) 時効期間は,契約により延長することができる。

(3) 時効の利益は,時効完成の前後にかかわらず放棄することができる。

(4) 時効の利益放棄は,裁判外ですることができる。

(5) 準禁治産者が,その保佐人の同意を得ないでなした債務の承認は,時効中断の効力を生じない。

[44−38] 学生甲は,友人の学生乙に,甲所有の時計を2万円で売ることを委託した。ところが乙は,甲のためにすることを示さないでこの時計を丙に3万円で売却した。丙は時計を受け取っていろが,未だ代金は支払っていない。

 この場合,甲の丙に対する代金請求権について正しいものはどれか。

(1) 甲はつねに丙に対して3万円請求できる。

(2) 甲は丙に対して2万円請求することはできるが,3万円を請求することはできない。

(3) 甲は,丙が甲の時計であることを知っていたぱあい,または知りうべかりしばあいには,丙に対し3万円を請求することができる。

(4) 甲は,丙において,乙が甲のためにすることを知り,または知りうべかりしばあいには,丙に対し3万円を請求することができる。

(5) 甲はいかなるぱあいにも,丙に対し何ら請求しえない。

[44−40] 契約の終了に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1) 定期贈与は,贈与者が死亡したときは,原則として終了する。

(2) 使用貸借は,貸主が死亡したときは,原則として終了する。

(3) 委任は,受任者が死亡したときは,原則として終了する。

(4) 組合員2人の組合については,1人の組合員が死亡したときは,原則として終了する。

(5) 身元保証は,身元保証人が死亡したときは,原則として終了する。

[44−42] 満18歳の甲男と満16歳の乙女がともに父母の同意を得ずに婚姻した場合,次のうち正しいものはどれか。

(1) 甲乙の婚姻は両親の同意がないから,両親は,甲乙の婚姻を取り消せる。

(2) 甲の父は,甲の承諾を得なければ,甲を認知することはできない。

(3) 甲は婚姻したときより遺言ができる。

(4) 乙の子は,乙が20歳になるまで後見人がつけられる。

(5) 乙が満17歳のとき甲が死亡したので,乙は,法定代理人の同意を得ないで,相続の放棄をした。この法定代理人は,乙の相続の放棄の意思表示を取り消せる。

[44−44] 遺言についての次の記述のうち,誤りはどれか。

(1) 遺言には停止条件をつけることはできない。

(2) 遺言の方式には,普通方式と特別方式とがあり,後者は,遺言者が普通方式遺言をすることができるようになってから6カ月間生存するときは,その効力がない。

(3) 公正証書遺言には,少なくとも証人二人の立会が必要である。

(4) 遺言書の検認がなされても,遺言の有効が確定するわけではない。

(5) 遺言者が,故意に遺言書を破棄したときは,その破棄した部分について撤回したものとみなされる。

[44−46] A女は民法の規定に違反して甲男との離婚後1ケ月で乙男と再婚し,甲男と離婚の日から300日以内,乙男との再婚の日から200日以後に男児を出産した。次のうち正しいものはどれか。

(1) 男児は常に甲男とA女との嫡出子として推定される。この場合,甲男は異議があれば嫡出否認の訴を起こすことができる。

(2) 男児は常に乙男とA女との嫡出子として推定される。この場合,乙男は異議があれば,嫡出否認の訴を起こすことができる。

(3) 男児は甲男とA女との嫡出子とも,又乙男とA女との嫡出子とも推定されない。この場合,父を定めるためには認知の訴による。

(4) 男児は甲男とA女との嫡出子とも,乙男とA女との嫡出子とも推定される。この場合異議のあるものは親子関係不存在確認の訴を提起できる。

(5) 男児は甲男とA女との嫡出子とも,乙男とA女との嫡出子とも推定される。この場合父を定めるためには,父を定める訴による。

[44−51] 不法行為についての記述である。正しいのはどれか。

(1) 法人(私法上の法人をいう。以下同様)の目的の範囲内の事業について理事が不法行為をした場合,理事が損害賠償の責任を負うのであって,法人は責任を負うことはない。

(2) 法人の目的の範囲外の事業について理事が不法行為をした場合,法人とその事項の決議を賛成した社員,理事および之を履行した理事その他の代理人が連帯して損害賠償の責任を負う。

(3) 法人の事業の執行につき被用者が不法行為をした場合,法人は被用者の選任,監督につき相当の注意をしても責任を免れることはできない。

(4) 法人の事業の執行につき被用者が不法行為をした場合,法人の理事が責任を負うときは,被用者は何らの責任を負うことはない。

(5) 法人の事業の執行につき被用者が不法行為をした場合,法人自身が責任を負う場合には,理事個人が責任を負うことはない。

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